【投稿日】 2022年7月4日 【最終更新日】 2022年7月6日
近年、ベビーシッターや介護ヘルパーなどのお手伝いさんを利用する方が増えてきていると言われています。
共働き家庭や高齢者が増えていることによるニーズの増加と、アプリなどによるマッチングサービスの普及が要因だと言われていますが、実態はどうなのでしょうか?
この記事では、ベビーシッターや介護ヘルパーなどのお手伝いさんの利用に関するアンケートや過去の事件例を紹介しながら実情を探ります。
また、お手伝いさんを安心して利用するためにはどうすれば良いのかについても考えてみたいと思います。
SAT探偵事務所 京都本部の代表取締役社長。
浮気調査や人探しといった個人向けのメジャーな調査はもちろん、他所では受任できない難度の企業向けの調査(信用調査、与信調査、M&A時等におけるDD 等)や経営コンサルティング業務にも従事している。
お手伝いさんによる、過去の事件例の紹介
まずは、ベビーシッターや介護ヘルパーなどのお手伝いさんが引き起こしてしまった、過去の事件例を2件紹介します。
<事件例1>マッチング型ベビーシッターサービス
2020年4月、ベビーシッターマッチングアプリの大手業者に登録していた男性が、保育していた5歳の男児のズボンを脱がせて下半身を触ったとして、強制わいせつ容疑で逮捕されたという報道がありました。
捜査関係者の話では、「容疑者の携帯電話の中には複数の男児の裸の写真が見つかっており、管内でも数件の余罪が確認されている。容疑者は80回以上シッターとして働いたことがわかっているため、他にも被害者がいる可能性があると考えて捜査を進めている」ということでした。
運営業者の話としては「厳格に審査を行っていたが、小児性愛者であるかについては登録審査では見抜くことができなかった。この点については、専門家からも面談等で見抜くことは困難であるとの見解を得ている。」とのことでした。
<事件例2>介護ヘルパーサービス
筋萎縮性側索硬化症を患っている男性が、介護ヘルパーサービスを利用していましたが、「日用品がなくなる」「調味料の減りが激しい」「食器の洗い方が雑」「残飯の処理がきちんとしていない」などの問題があることについて、男性の家族が事業者に改善を求めました。
5~6人の介護ヘルパーが交替で来ていたようですが、特に「日用品がなくなる」については窃盗行為にあたるものであり、事業者はもちろん介護ヘルパー自身の責任を追及すべき問題です。
ベビーシッター事件例からわかること
2つの事件例を紹介しましたが、それぞれどういうことがわかるのかについて検証してみます。
事件例1についてですが、マッチングタイプのベビーシッターサービスで、その業者はマッチングアプリでは大手だということです。
事件は2020年4月に発生していますので、すでにコロナ禍ではあるのですが、それまでに80回以上もシッターとして働いたということですから、登録審査を行ったのはコロナ禍前だと考えられます。
コロナ禍前ですから、面談方式で登録審査をしたのではないかと考えられますが、業者側は「厳格な審査を行った」が「面談等で小児性愛者であることは見抜けなかった」というコメントをしており、自ら審査の限界を表明して、専門家の意見を引用する形で責任逃れとも取れる発言をしています。
なお、現状ではマッチングアプリの利用はより簡単にできるようになってきていることが推測されますので、オンライン審査や書類審査などの簡単な手続きで登録できるようになっているかもしれません。
業者側の登録審査だけでは、登録された人物を信用することは難しいと感じます。
マッチングサービスとは、依頼者の条件に合う特定の人物を紹介してくれるわけですから、実際にその人に依頼するかどうかは、その人物のバックグラウンドまでを調査して、十分に納得してから依頼することが必要だと思われます。
本来であれば、マッチング業者側が登録者のバックグラウンドを含めて真に「厳格な調査や審査」を行ったうえで、依頼者に対して紹介すべきでしょう。
事件例2については、介護サービスを行っている業者に対して介護サービスを依頼したもので、特定の個人に依頼したものではありません。
このようなサービスでは、特定の人物が専任で介護サービスを行うケースと、業者に所属する複数の人物がサービスを行うために自宅に来るというケースがあります。
この事件例は後者に該当しますが、複数の人物が担当するため責任の所在が曖昧になっていたのではないかと思われますし、この業者の経営者や所属する介護ヘルパーのモラルが非常に低下していたことが想像されます。
おそらく、この業者を利用している他の利用者宅でも同様のことが起こっていたのではないでしょうか。
どうすれば安心してお手伝いさんを利用できるのか?
2件の事件例をご紹介しましたが、どうすれば安心してお手伝いさんを利用できるのでしょうか?
ベビーシッターであれば、保育士の資格を持っていたり、保育園や幼稚園での勤務実績があったり、子供好きで子供の扱いに慣れていることなどが必要でしょう。
また、介護ヘルパーであれば、介護関係の資格を持っていることや介護関係での勤務実績があることなどが必要でしょう。
そして、そのうえで一番大切なことは、それ以前の「人として」の部分がきちんとしていることではないかと思われます。
事件例1では、業者は厳正な審査を行ったうえで登録したと言っていますが、履歴書や取得資格の有無や種類程度というような内容であれば、それほど難しいことなくパスすることは可能です。
本来であれば、マッチングアプリ業者やサービス提供業者が、登録時により厳正なバックグラウンドチェックや信用調査などを行って、登録したり採用したりすべきであり、またサービスの利用者に対してその情報を提供すべきと考えられます。
しかし、そこまで実施している業者はほとんどないのではないかと思われます。
このような現実がありますので、ベビーシッターや介護ヘルパーなどのお手伝いさんを安心して利用するためには、利用者自身がその人物の信用調査を行ったうえで、サービスを利用することが必要だと考えます。
安心・安全なお手伝いさんを見極めるには信用調査が大事!
本記事では、ベビーシッターや介護ヘルパーなどを含むお手伝いさんの利用に関するアンケートや過去の事件例を紹介し、どうしたら安心してお手伝いさんを利用することができるのかについて考えてみました。
前項でも述べましたが、現状で安心・安全なお手伝いさんを見極めるためには、利用者が自ら信用調査を行って、その人物が信頼できる人かどうかを判断するしかないと思われます。
ただし、お手伝いさんなどの個人について信用調査を行う際には、個人情報の調査を行う必要があり、場合によって違法となってしまう可能性もあるので、個人では行うべきではありません。
こういった個人の信用調査が可能なのが探偵事務所です。探偵事務所SATでは、ベビーシッターや介護ヘルパーなどのお手伝いさんに関する信用調査を実施しておりますので、お気軽にご相談ください。
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