【投稿日】 2023年1月23日 【最終更新日】 2023年1月27日

「デューデリジェンス」は専門性の観点からいくつかの種類に分けられますが、その中で「事業デューデリジェンス」は、売り手企業や事業の将来性を見極めるために行われます。

今回は、この「事業デューデリジェンス」とは何か、そしてその主な調査項目と進め方について詳しく解説します。

デューデリジェンスとは?

企業や事業を買収する前に、売り手企業に何らかのリスクが存在しないかを、買い手企業が専門家などに依頼して行う事前調査活動を「デューデリジェンス(Due diligence)」と言います。

直訳するとデューデリジェンスは、「当然実施すべき努力」という意味になります。

つまり、売り手企業のリスクを洗い出し、その軽減や回避のために努力することは「買い手企業が行うべき当然の義務」だということです。

「デューデリジェンス」は調査する分野の違いによっていくつかの種類がありますが、買収の際にどの「デューデリジェンス」を行うかは、その目的や内容によって選択します。

買い手企業は、「デューデリジェンス」の結果によって買収の実施可否を判断したり、買収価格を決定したりします。

事業デューデリジェンスとは?

企業や事業を買収する際には、「事業デューデリジェンス」は必須の調査となります。

「事業デューデリジェンス」は「ビジネスデューデリジェンス」とも言われ、主に企業や事業の経営状況と将来性を確認するために行われるものです。

売り手企業や事業の経営状況や市場ポジションを調査・把握することによって、事業の将来性を確認することができます。

事業デューデリジェンスの目的と意義

「事業デューデリジェンス」の費用は買い手企業が負担しますが、大型の買収案件になればそれ相応の費用がかかります。

そこまでして「事業デューデリジェンス」を行う目的や意義とはどのようなものなのでしょうか。

「事業デューデリジェンス」を行う目的や意義は、大きく次の2点となります。

【1】企業の現状を確認しリスクを把握する

買収を行う際は、事前に売り手企業や事業の市場における位置づけや将来性、財務・法務・税務状況などを確認し、潜在するリスクを正確に把握しておくことは非常に重要です。

なぜならば、売り手企業や事業に簿外債務などのリスクがあった場合には、買い手企業が大きなダメージを負ってしまうことになるからです。

【2】買収の費用対効果を把握する

買い手企業は、売り手企業や事業に買収する価値があるかどうかを正確に把握する必要があります。

売り手企業や事業の買収の費用対効果は、買い手企業の経営や損益にも大きな影響を及ぼすことになる上、買収価格の決定にも影響するからです。

事業デューデリジェンスの調査項目

「事業デューデリジェンス」は、大きく「外部環境調査」と「内部環境調査」に分けることができます。

「外部環境調査」としては、売り手企業のビジネスモデルや市場環境、顧客、競合他社、売上高や収益の推移・今後の見込み、事業計画などを分析し、自社の事業とのシナジー効果や成長性などを評価します。

また、「内部環境調査」では製品・サービス、保有技術などの事業内容、財務状況、経営管理状況、組織体制などを調査し、必要に応じて経営者や経営陣・事業のキーマンなどへのインタビュー、現地調査なども行います。

そして、「外部環境調査」と「内部環境調査」の結果から、事業遂行上のリスクを抽出・評価し買収しても問題のない企業かどうかを判断するという流れです。

事業デューデリジェンスの進め方

事業デューデリジェンスは次のSTEP1〜7のような手順で進めるのが一般的です。

【STEP1】調査チームの結成

調査チームを結成しますが、一般的には買い手企業の担当者と社外の専門家から構成されます。

社内の担当者としては、経営企画部門などの他、売り手企業の事業内容と関連のある事業部門から選出され、社外の専門家としては、買収やM&Aに精通した経営コンサルタント、弁護士、公認会計士などに依頼するのが一般的です。

「事業デューデリジェンス」をすべて社外に委託することもありますが、買収後の「経営統合プロセス」に大きく関わる「デューデリジェンス」なので、この段階から社内の関係するメンバーを加えておくことが必要でしょう。

【STEP2】調査方針やスケジュールの決定

調査チームが結成できたら、調査方針やスケジュールを決定します。

これらは、買い手企業や買収案件の規模、経営層の意向などによって予め大枠が決まっているケースが多いと思われますが、調査チームとしては重点調査項目や調査スケジュールの確認などを行い、チーム内での合意を形成します。

【STEP3】秘密保持契約の締結

「事業デューデリジェンス」では、買い手企業の重要情報や内部情報を閲覧し調査するので、買い手企業と売り手企業の間で「秘密保持契約」を締結する必要があります。

【STEP4】開示資料の確認と追加資料の請求

一般的には、売り手企業側から、会社の基本情報、財務諸表、事業体制などに関する資料が開示されるので、その内容確認を行います。

しかしながら、この段階で開示される資料は必要最低限の資料なので、これだけでは十分な調査を行うことができないケースがほとんどです。

そのため、次のような資料が揃うように追加請求をします。

  • 貸借対照表(B/S)
  • 損益計算書(P/L)
  • セグメント別損益計算書(商品別、得意先別、地域別などの損益計算書)
  • キャッシュフロー計算書(C/F)
  • 中長期事業計画書
  • 取引先一覧

【STEP5】資料の分析

開示資料が揃ったら、資料の分析を行います。

前述した「外部環境調査」として、ビジネスモデルや市場環境、顧客、競合他社、売上高や収益の推移・今後の見込み、事業計画などを分析。

また、「内部環境調査」として、製品・サービス、保有技術などの事業内容、財務状況、経営管理状況、組織体制などを分析します。

【STEP6】現地確認

「内部環境調査」の一環として、事業所や工場などの現地確認を行います。

外観や経年劣化の有無、境界確認の有無、構造、周辺の環境などについて確認しますが、現地を実際に目で見て確認することは非常に重要です。

【STEP7】マネジメントインタビュー

マネジメントインタビューは、資料の内容や現地調査の内容を補う形で、経営者やそれに準じる立場の人などから聞き取りを行うものです。

経営者や役員だけでなく重要な施設等を管理している担当者にインタビューをすることもあります。

【STEP8】報告書の作成と報告

各種資料の分析や現地確認、マネジメントインタビューなどの結果をもとに売り手企業の経営状況や将来性、リスクの有無や内容などについて報告書にまとめて、経営層に報告をします。

把握できたリスクに適切に対処することが重要!

この記事では「事業デューデリジェンス」とは何かとその主な調査項目、進め方について解説しました。

「事業デューデリジェンス」は、企業や事業を買収することによってどのようなシナジー効果が得られるかという将来性を見極めるための重要な調査活動なので、把握することができたリスクに対していかに適切に対処できるかが非常に重要となります。

一般的なデューデリジェンスでは分からない項目は、探偵事務所SATが調査いたします!

M&Aなど、大きなお金が動く際のリスクヘッジとして行われるデューデリジェンスですが、それを行えば必ずリスクが0になるか、と言ったらそうではありません。

特に近年は、反社会的勢力の動きや、詐欺の手口なども巧妙化しており、一般的に行われるデューデリジェンスだけでは不十分と言えます。

そんな時におすすめなのが、探偵事務所が行うデューデリジェンスです。

探偵事務所SATでは、一般的なデューデリジェンスでは明らかにすることが難しい、相手企業の役員の経歴や、過去の犯罪歴、さらには反社会的勢力との繋がり、交友関係、隠し資産の有無などの調査を承っております。

これらを調査しないままM&Aなどをしてしまい、後にこういった事実が発覚してしまうと金銭面だけではなく、風評面でも大きな損害に繋がってしまいます。

特に、相手側の素性がよく分からない場合、怪しいと直感で感じた場合、金額が大きくリスクが大きい場合などは、こういった探偵事務所が行うデューデリジェンスも活用し、できる限りのリスクヘッジを行っていきましょう。

まずは、メール、お電話にてご相談ください。

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