【投稿日】 2021年7月31日 【最終更新日】 2022年10月27日

日本での行方不明者は年間8万人に上ると言われています。もし身近な人が行方不明になってしまったらどう探したらいいのでしょうか。

人探しをするにあたり、探偵や興信所に依頼する方法と、個人で探す方法があります。

なかでも、手ごろな手段として、ビラ(チラシ)があります。ビラ(チラシ)配ったり、掲示したりするためには何が必要で、どのくらいの価格になるのか調べてみました。

ビラ(チラシ)を使った人探しの方法は、探し人のいる地域が絞られている場合有効!

古典的な方法ですが、自分でできる簡単な人探しの方法としてビラ(チラシ)があります。これは、ありとあらゆる地域・捜索活動でとられる方法です。

自分の足で配るため、ある程度行方不明者の居そうな地域が分かっている場合はより効果的になります。

その地域の人通りの多い場所でビラを配れば、多くの人に行方不明者の情報を周知でき、行方不明者の新情報が手に入れやすくなります。

人の目に触れることで情報収集に役立つという事です。

ビラ(チラシ)を使った人探しの手順

ビラ(チラシ)を使った人探しの手順は次の①〜③の手順で行います。

①ビラ(チラシ)作り

ビラを作るにあたり、載せるべき情報がいくつかあります。

用紙の構成などは警察の指導のもと、製作することになります。

最低限の決まりを知っていないと法律や条例違反に該当する可能性があるからです。

より効果的に情報を集めたい場合は詳細を載せなければなりません。

  • 本人の氏名:フルネームの表記と、読み仮名を振っておくと良いでしょう。見やすい大きさで、目立つように記載しましょう。
  • 本人の年齢、性別:年齢も性別も捜索の大きな手がかりとなります。年齢を詳しく載せたくない場合は、何十代という情報はあっても良いでしょう。
  • 当時の服装:失踪当時の服装も記載しておくと良いでしょう。これがあることにより、その当時目撃した人の話を聞けるかもしれません。
  • 身体的特徴:身体的特徴は捜査にとても大切です。傷跡やほくろ、タトゥーなどの目印となるものから、身長、体重、体格、その他の特徴などをかきましょう。曖昧な場合は想像で書かないようにしましょう。間違った情報によって行方不明者が誤認されてしまう可能性があるからです。
  • 本人の写真:文章も大事ですが、本人の写真があるとより効果的になります。失踪時に近い写真があればあるほど、良いでしょう。
  • 目撃情報の連絡先:行方不明者の情報を持つ人が連絡できるように連絡先を記載しておきましょう。個人の電話番号を載せるのに抵抗がある人は最寄りの警察署の電話番号でも構いません。また、最近ではメールアドレスなども主流のようです。とにかく、コンタクトがとれるものを用意しましょう。

以上の項目を書くようにしましょう。

そして、ぱっと見でインパクトに残るように大きな文字を使った、わかりやすいチラシ作りをしましょう。

②ビラ(チラシ)を印刷

ビラの印刷方法は3種類あります。

  1. 自宅のプリンターで印刷する:この場合は低価格で印刷することができ、お手軽な方法ではありますが、各家庭のプリンターによってはインクが滲んでしまったり、大量印刷が難しかったりします。
  2. コンビニで印刷する:コンビニの店頭にある印刷機で印刷する方法です。印刷精度が比較的綺麗で大量に印刷することも可能になります。ですが、1枚あたり10円~50円と価格面では割高になってしまいます。
  3. 印刷会社に依頼して印刷する:最も高品質で、雨や日光に強い加工を施してくれる場所もあります。価格は各印刷会社によって異なるので、インターネットなどで検索し、比較するのが良いでしょう。また、部数やカラー、使用する紙などによっても左右されるため、一概に値段は断言できません。

デザインも依頼すると高額になってしまうため、自分で作ってから印刷所に持って行くのがおすすめです。

現代ではスマホアプリなどで作成も出来るので、そういったものを使うことでより簡単にチラシの作成ができます。

③ビラ(チラシ)配り、掲示

チラシの掲示場所は、捜索願を出した後に警察と話し合って決めていきます。

チラシの貼り方は主に3種類あります。

失踪した場所からまんべんなく全方向へ円形に貼る「円形貼り」。目撃情報などがあった場所から放射状に貼る「放射貼り」。行方不明者がよく行く場所や良く通る道など、場所を特定して貼る「部分貼り」。この3種類の貼り方を使いながら地形や地域に合わせてチラシを掲示していきましょう。

電柱や公道の脇などにも貼りたいところですが、そう言った場所に勝手に貼るのは軽犯罪法違反にあたります。警察に相談できていない場所は、外壁や店先など、個人的に貼らせて貰える場所を探す必要があります。

チラシを貼るだけでは足りないと思う人はビラ配りをするのが良いでしょう。人探しは周りの人の助けがあって出来ることになります。自分の足で実際に情報を集めることができますし、より地域の人に印象付けることができます。

ビラ(チラシ)を使った人探しでかかる費用相場

ビラ(チラシ)を使った人探し方法にかかる費用は、ビラを自分で作るのか、業者や人に頼むのかによって変わります。

自分でビラ(チラシ)を制作して配る場合

デザインや構成等を自分で作った場合、かかる費用は印刷代のみになります。

A4サイズで作成する場合は次のようになります。

  • カラー約50円
  • 白黒約10円

部数によって変動していきますが、1,000枚作成するとなるとカラーの場合は約50,000円、白黒の場合は約10,000円となります。

広告業者にビラ(チラシ)制作を依頼する場合

広告業者にビラ作成を依頼する場合は、自分で作成する時よりも価格が上がります。

印刷料に加え、デザイン料もかかってくるからです。

A4のチラシを作る際にかかるデザイン料は大体30,000円くらいとされており、凝ったものにしたい場合はもう少し料金がかかります。

ですので、業者に頼む場合は次のように合計で60,000円前後かかることを把握しておきましょう。

  • デザイン料 約30,000円
  • 印刷料(1,000枚) 約30,000円

広告業者で作成する場合の方が少し割高になりますが、手間やクオリティを考えると依頼の方が良いのかもしれません。自分に合った方法を探してみましょう。

ビラ(チラシ)を使った人探しをする際の注意点

ビラ(チラシ)を使った人探しには、いくつか注意点があります。ただやみくもにビラやチラシを配ったり、貼ったりすればいいというわけではありません。気を付けておくべきことを2つ、ご紹介いたします。

【1】ビラ(チラシ)を使った人探しは捜索願を出せる家族などに限定される

ビラ(チラシ)を使った人探しは、捜索願を出すことが大切になってきます。しかしこの捜索願というのは誰でも提出できるものではありません。捜索願が出せる関係者は以下のようになっています。

  • ・親権者
  • ・配偶者
  • ・同居人
  • ・恋人
  • ・親族や監護者
  • ・行方不明者の雇主
  • ・行方不明者と親密な関係にある者

友人や知人では捜索願が出せないので要注意です。理由としては、警察では個人的な人探しに対応していないことと、捜索を悪用されないためです。

捜索願を出す先は、以下のようになっています。

行方不明者が行方不明となった時における住所又は居所を管轄する警察署行方不明者が行方不明となった場所を管轄する警察書
行方不明者届を届出する方の住所又は居所を管轄する警察署

探して欲しい人がいる場合は、その関係者に依頼するのが良いでしょう。

【2】無断でビラ(チラシ)を掲示するのはNG!きちんと許可を取る

無断でビラを掲示することは刑法に違反します。法律以外にも、条例や自治体の決まりなどで禁止されている場合もありますので、掲示したい地域のルールをよく確認しましょう。

刑法第1条33号
みだりに他人の家屋その他の工作物にはり札をし、若しくは他人の看板、禁札その他の標示物を取り除き、又はこれらの工作物若しくは標示物を汚した者

公道などは勿論のこと、民家なども方に触れることになるので、きちんと許可を得ることを忘れないようにしましょう。

ビラ(チラシ)が有効な場合には、積極的に行おう!

ビラ(チラシ)は、地域が限定されている場合、かなり有効な手段といえるでしょう。人通りの多い場所に貼ったり、多くの人の目に触れる場所で配ったりすることでよりその効果を発揮します。

直接目撃情報を聞けるという点で、情報の信憑性も期待できます。

身近な人探しの方法として、ビラ(チラシ)を活用していくのも良いかもしれません。

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