【投稿日】 2022年8月11日 【最終更新日】 2022年9月4日
現在の日本では、少子高齢化による労働人口の減少や、働き方に関する価値観の多様化が進む中、終身雇用制が崩壊し、より働きがいのある職場を求めて転職する人材が増えています。
2019年には、経団連も終身雇用制の維持の困難さと、新しい雇用の在り方を創っていく必要性を指摘しました。
自社の主力となっている優秀な人材の流出は、企業にとって大きな痛手です。
優秀な人材が流出してしまっては、いくら資本や知名度があっても、会社として成長を続けることは難しく、最悪の場合、経営破綻やブラック企業化を招く可能性もあります。
したがって、企業は人材流出のリスクに、今までよりも大きな備えをしていく必要が高まっていると言えるでしょう。
本記事では、人材流出の4つの主な原因と、人材流出を防ぐために行いたい6つの対策方法を解説していきます。
SAT探偵事務所 京都本部の代表取締役社長。
浮気調査や人探しといった個人向けのメジャーな調査はもちろん、他所では受任できない難度の企業向けの調査(信用調査、与信調査、M&A時等におけるDD 等)や経営コンサルティング業務にも従事している。
人材流出の4つの主な原因
人材が流出してしまう理由には、定年退職や契約期間の満了、家庭の事情(育児や介護のための退職など)など、やむを得ない事情も含まれます。
しかし、中には会社に対して何か不満があるために、退職や転職を選ぶ人も多いです。
その不満のうち、人材流出の主な原因となる4つの不満は以下の通りです。
- 労働環境への不満
- 人事評価制度への不満
- 働きがいへの不満
- 人間関係への不満
一つひとつ、どのような不満なのかを具体的に見ていきましょう。
労働環境への不満
厚生労働省の発表によると、令和2年度上半期に転職した男女のおよそ2割が、収入の少なさや労働条件の悪さを退職の理由にしています。
こういった労働条件への不満は、退職理由の第1位と言えるでしょう。
業務量と報酬のバランスが取れていない
業務量の多さに対して報酬が少なければ、不満が生じて当然でしょう。
業務量と報酬が見合っていない場合、社員のモチベーションが低下し、離職に繋がりやすくなります。
この場合、「報酬」には、給与のほか、年間休日数や残業の有無、休日出勤の有無などの労働環境も含まれます。
これらの報酬が業務量に見合っていないと、社員はより好ましい条件の職場を求め、転職を視野に入れやすくなり、結果的に人材流出に繋がることになるでしょう。
残業超過など労働環境に問題がある
多くの企業で働き方の改善に向けた取り組みが行われている昨今でも、依然として残業超過や休日出勤、時間外労働など労働環境に問題を抱えている会社も少なくありません。
長時間労働が蔓延化すると、社員はプライベートの時間を確保できず、心身ともに疲弊してしまう原因になり得ます。
さらに、月給を時給換算すると最低賃金を下回っていたり、残業代や休日出勤代が未払いになっていたり、年次有給休暇が未消化になっていたりするケースも、少なからずあるようです。
会社がこうした労働環境にあれば、社員は転職を考えて当然でしょう。
典型的なブラック企業であれば論外ですが、そうでない企業であっても、自社の労働環境に不健全な要素がないかどうか、一度確認することが必要です。
タスクが集中し過ぎている
会社が社員にあまりにもマルチタスクを求めすぎると、社員は疲弊してしまいます。
仕事の種類や量が多ければ、各タスクへの集中が必要となり、それだけ労働量が増大します。
明らかに一人のキャパシティーを超えた仕事量や、あまりにも短い締め切りでの仕事の押し付けなどは、社員の疲弊を招く要因になるでしょう。
疲弊した社員は、メンタルヘルス不調や体調不良を抱えてしまい、優秀な人材であっても、職場を離れざるを得なくなってしまいます。
待遇や給与面でのバランスが取れていれば、まだ人材流出は少ないかもしれませんが、明らかなバランスの乱れが生じれば、疲弊した社員が流出するのは当然のことでしょう。
人事評価制度への不満
先述したように、日本は従前の終身雇用制が崩壊の道を進む中で、成果主義が台頭し、成果や努力に見合った昇給を求めるようになっています。
人事評価制度に不満を持つ人は、何らかの理由で自身の努力や成果が報われていないと感じているようです。
成果に対して正当な評価がされない
「自分は成果を出しているのに、要領の良い人や上司に気に入られている人ばかり評価される」といった不満を抱く人は少なくありません。
また、性別や年齢などを理由に、不当な評価を受けることもあります。
会社への貢献度が適切に評価されない
特に、人事評価制度が確立されていない中小企業では、スキルや経験といった要素が軽んじられる場合や、資格や学歴などが充分でなくても、その会社にどれだけ貢献したかということが認められないような場合が多く見られます。
どれだけ業績に貢献しても、給与・待遇面で期待したような見返りが得られなければ、社員の転職志向は増すばかりです。
上司の好き嫌いで評価される
厚生労働省の雇用動向によると、人事評価制度に不満がある人の要因で第1位は、「好き嫌い評価である」(47.3%)でした。
上司の好き嫌いで、成果が正当に評価されなければ、転職を考えるのも当然でしょう。
正当な人事評価制度が整っていない
人事評価制度は、社員の報酬やキャリアに大きな影響を与えます。
そのため、そもそも評価基準がわかりにくい、または評価制度は整っているものの、その評価を行う管理職の評価スキルが充分でない会社は、適正に評価されずストレスを抱える社員が増えるでしょう。
また、人事評価制度は会社の経営方針や世の中の経済状況によって変化するものです。
そのため、何年も同じ人事評価制度を用いて社員を評価するのは現実的ではありません。
こうした正当でない人事評価が行われている場合、不満を持つ社員は多くなり、離職率も高くなってしまうでしょう。
働きがいへの不満
仕事にやりがいや達成感を感じられない、スキルアップ(キャリアアップ)の機会が与えられない、会社の将来に不安を感じるなど、働きがいへの不満も、離職の大きな理由となっています。
やりがい・達成感が感じられない
先述したエン・ジャパン株式会社の調査によると、退職したきっかけの第二位は「やりがい・達成感を感じない」(36%)でした。
特に25歳以下の場合、「やりたい仕事ではなかった」が26%と他の年代に比べて高い結果となっています。
仕事にモチベーションを保てない理由は、評価が正当でないことや、人間関係の悪さなどもありますが、仕事そのものに魅力を感じない、誰かの役に立っていると感じられない、仕事が自分に合っていると思えない、など、根本的な問題も挙げられます。
給与面や待遇面で満足感を得られない中、やりがいのない、若しくはやりたくない仕事を続けたいと思う人は少ないでしょう。
スキルアップのできる環境が整っていない
優秀な人材ほど、仕事に成長(スキルアップ・キャリアアップ)を求めています。
昇進したい、業務経験を積みたい、自分のスキルをもっと向上させたいなど、仕事に前向きな社員もいるのです。
しかし、そういった社員に、毎日代わり映えのしない同じ業務を与えていたり、社員の実力に合わない仕事ばかりさせていたりすると、やりがいを感じられなくなったり、この会社で働いていても成長できないのではと不安を感じたりして、転職を考えるきっかけになるようです。
また、上司の古いやり方を押し付けられる、個々人が勝手に動いていて組織知がない、などの意見も聞かれます。
会社にいてスキルアップが感じられないと、特に若手層は時間を無駄にしている感覚になり、もっと自分の力を活かせる環境を求めるようになるでしょう。
日常業務が忙し過ぎて、スキルアップのために学ぶ時間を取りづらい環境も同様です。
裁量権が与えられない
裁量権が与えられないことも、優秀な人材が流出する要因の一つです。
優秀な人材は、自分のスキルや能力を活かしたいと思っているので、裁量権が全くない職場では窮屈さを感じてしまいます。
例えば、年功序列の色が濃い会社や、過度なトップダウン型の業務体制の中では、優秀な人材は自分の力を活かせないと感じてしまい、離職に繋がってしまうでしょう。
企業や事業の将来性に不安がある
企業の将来性とは、現在の業績だけを意味しているわけではありません。
むしろ、業績に対しての「姿勢」がチェックされています。
業績が好調だったとしても、守りの姿勢が強すぎると、将来性が感じられないと思われる場合もあるでしょう。
逆に業績が不調な場合に、今までのやり方に固執し、現状打破する姿勢がないと、会社を見限られる可能性もあるということです。
また、多くの人材は職場に安定性や成長性も求めています。
職場の業務効率化が極めて遅れていたり、機器やシステムの更新が進んでいなかったりすると、社員は企業の将来性に不安を感じ、転職を検討してしまうと言えるでしょう。
人間関係への不満
職場の人間関係への不満も、人材流出の大きな要因となり得ます。
1日8時間以上を過ごす職場で、人間関係が合わなければ、気分が滅入って退職する人材が増えても不思議ではありません。
インターネットやSNSが発達した現代において、人間関係の問題は、職場のみでなく、プライベートにまで関わる重要な問題です。
人間関係が理由での退職が多い企業には、「風通しが悪い」「社員の愚痴を言う人が多い」「部署間の対立がある」などの特徴が挙げられます。
特に、自分の評価決定者である上司(管理職)に不満があると、退職意向に繋がりやすいようです。
また、入社してすぐや異動直後など、人間関係が構築されていない時は、心身ともに負担がかかる時期と言えます。
精神的に余裕を持って仕事したい、安心できる場所で働きたい、と感じた時、転職を考えるきっかけになるようです。
職場にハラスメントがある
上司のパワハラは、社員のうつ病の一番の要因と言われています。
毎日暴言などのパワハラを受けていれば、精神のバランスを崩すのも無理ないでしょう。
また、女性社員に対してのセクハラやマタハラなどは、見ている立場としても大変気分の悪いものです。
もし職場にこうしたハラスメントが横行しているのであれば、人材流出は避けられないと思わなければなりません。
社風が合わない
企業の特性が肌に合わない、企業の経営方針や社是、やり方などが合わない、という人は、退職を検討することが多いようです。
社長のやり方がワンマンだったり、上層部のやり方を下に押し付けたりするような会社も、離れていく人材が多いでしょう。
人材流出の防止に繋がる具体的な7つの対策方法
社員の定着率を上げて、人材流出を防ぐためには、先述した人材流出の原因に合わせた対策が欠かせません。
人材流出の防止に繋がる典型的な対策方法は次の7つが挙げられます。
- 労働環境を是正する
- 社員全員が納得できる人事評価制度を設ける
- 経営者と社員間で課題や目標を共有する
- 社内コミュニケーションを積極的に行う
- スキルアップの機会を提供する
- 福利厚生を充実させる
- 探偵など調査機関による企業の内部調査(人事調査)を行う
企業として適切な対策を講じることができれば、人材流出を最小限に抑えることは可能なため、まず原因を見極めたうえで、一つずつ対策を講じていきましょう。
人材流出の対策方法1:労働環境を是正する
労働環境が改善されない限り、人材流出は止まりません。
労働環境が整っていないと思われる場合は、具体的には次のような方法で労働環境を是正していく必要があります。
ヒアリングを行う
まず、社員から職場で感じていることをヒアリングしましょう。
社員と企業の間には、往々にして考えていることに相違があります。
しかし、お互いが寄り添っていくことで、より良い職場環境が整備されていくのです。
問題が生じる前に、企業が社員にヒアリングを行い、改善して欲しい箇所や、満足している箇所を聞くことで、企業が改善しやすいポイントを絞って対策できます。
企業として、大切な資産である人材の「こうありたい」という気持ちに、小さなことからでも向き合う姿勢が重要です。
ヒアリングを行う際の注意点は、以下の4つです。
- 現職メンバーに話を聞く際は、1対1で行う
- 特定の問題部署へのヒアリングではなく、全社的な風土改善という名目で行う
- 匿名性を担保するなど、話したメンバーが不利益を受けないように配慮する
- 人物名や問題場面などを具体的に話してもらう
ヒアリングを行うと、話してくれた社員のガス抜きも期待できます。
企業側が、少なくとも「改善しようとしている」姿を見せることで、退職意向がある人が踏みとどまる可能性も高まるでしょう。
働きやすさ・働きがいを改善する
人材は、働きがいや働きやすさのある職場に定着しやすい傾向にあります。
まずは社員へのヒアリングの中で、今どれくらい働きやすさや働きがいを感じているのかを確認した上で、課題の改善から始めてみましょう。
働きやすさの改善としては、長時間労働の見直しや、フレックスタイム制やリモートワークの導入、育児・介護制度を整備するなどの労働環境の改善から、職場に観葉植物や花を置いてみる、トイレや給湯室をリフォームする、社食のメニューを増やすなどの職場環境の改善が挙げられます。
労働時間を管理する
勤怠管理を正確に行い、労働時間の管理を徹底することも重要です。
勤怠管理を曖昧にすると、長時間労働やサービス残業が発生しやすくなり、人材流出の原因になってしまいます。
近年では、より正確に、楽に勤怠管理を行うために、勤怠管理システムを導入する企業が増えています。
柔軟な働き方を導入する
時間や場所にとらわれない多様な働き方を実現することは、人材流出を食い止めることに繋がります。
近年では、コロナ禍に伴って、リモートワークやフレックス勤務が注目されてきました。
在宅ワークできる職種であれば、満員電車や人間関係のストレスから解放されるリモートワークは、社員にとって魅力的な働き方です。
また、産前産後休業、育児休業(男性含む)、介護休業、アニバーサリー休暇など、各個人のライフスタイルに合わせた休暇を取りやすくすることで、より自由で快適な職場環境にすることができるでしょう。
休暇を取りやすくするためには、休業制度の周知・説明をきちんと行うとともに、休業取得前後のキャリアビジョンの例をわかりやすく取得対象者に説明するなどの方法が有効です。
同時に、メンバーの誰かが休業に入った時のフォロー体制を明確にすることで、休業を取らなかった社員も不満を抱えにくくなります。
さらに、育児中の社員や障害者雇用の社員などに対する時短勤務などは、なるべく本人の希望に応じて仕事を任せることと、1つの業務を複数人で担当するなどして、急な休みにも対応しやすくすることで、本人や周囲の精神的負担の軽減を図ると良いでしょう。
給与や待遇、人事配置を見直す
社員一人一人の能力やスキル、経験に見合った報酬を与えるためには、各職務の業務内容や役割責任を明確にするとともに、各職種の市場価格を把握することが欠かせません。
会社全体の各職務と市場価格の比較を行い、乖離が大きい場合は、報酬制度の改定も検討しましょう。
また、社員が本人の希望とは違う部署で働いていたり、部署内の人間関係に悩んでいたりする場合、人事配置を見直すことで、社員のストレスを軽減することができるかもしれません。
社員の希望を聞き、今の給与や待遇、人事配置に納得できているか、一度面談を行ってみても良いでしょう。
働き方改革を推進する
昨今は厚生労働省が働き方改革を推奨していることもあり、社員一人一人が自分の能力を存分に発揮できる職場づくりを目指す企業が増えています。
働き方改革が道半ばという企業は、その改革スピードをできるだけ速め、理想とする労働環境に近づける努力を最大限行うべきであると言えるでしょう。
人材流出の対策方法2:社員全員が納得できる人事評価制度を設ける
社員全員が納得できる人事評価制度とは、社員にとって「自分は正当に評価されている」と感じられる制度のことです。
昇進や昇給の度合いが社員から見て妥当であり、他の社員の評価にも、ある程度は納得がいっている状態を指します。
このような「納得感のある人事評価制度」を作るための指針としては、評価制度の公平性や透明性を確保することが大切です。
会社のビジョンと期待する役割をきちんと共有する
どんなに優秀な人材でも、目指すべき方向を間違えては意味がありません。
会社のビジョンと、その中で何を担当して欲しいのかを明確に伝えましょう。
また、会社の求める社員像を明確にし、どのように頑張って欲しいのかを伝えます。
そうすることで、社員の会社への貢献意欲や自発的な行動が生まれやすくなるでしょう。
目標設定と評価基準が明確である
人事評価のスタート地点は、目標設定と評価基準を明確にすることです。
何をどこまで達成すれば、報酬や待遇面でどんな見返りがあるのかを、社員に明確に提示します。
その際の評価指標は、成果(数字)と、成果を出すためのプロセスの2つとすることです。
目標設定と評価基準を明確にしておけば、社員は目標を持ちやすくなり、他の社員が昇進など好ましい評価を得た時も、公開されている評価基準に沿っていれば、人事に納得できるでしょう。
また、公平性が高く、客観的でわかりやすい評価システムを作ることも重要です。
成果を上げた社員を正しく評価する
頑張って目標を達成しても、頑張らなかった社員と給与が変わらないような評価制度では、社員のモチベーションは上がりません。
成果に対しては、客観的な評価基準に基づいて、正当に評価するようにしましょう。
また、給与や待遇のアップだけでなく、皆の前で褒めるなど、精神的な評価も大切です。
管理職の評価スキルを向上させる
せっかく明確な目標設定と評価基準を作っても、評価する管理職の評価スキルが低ければ、それは適切に運用されません。
寛大化傾向、中心化傾向など、管理職の評価のクセを是正し、好き嫌いでなく公平で客観的な評価を行えるよう、管理職の評価スキルを向上させましょう。
また、企業が一方的に社員を評価する仕組みは古いため、社員の側も企業を評価できる仕組みを導入することや、社員個々の得意なスキルを見つけ出して高評価していけるような環境を生み出すことができれば、優秀な人材も流出しにくくなるでしょう。
人材流出の対策方法3:経営者と社員間で課題や目標を共有する
昔と違い、現代の経営トップであれば、自社のビジョンやミッションを積極的に表明し、組織としてどうあるべきか、社員全員と目標を共有すべきでしょう。
その目標を達成するために、社員一人一人が何をすべきか、どう貢献して欲しいのかを明確に伝えましょう。
これにより、社員は「会社から頼られている」「信頼されている」「期待されている」と確信することができ、仕事に対してより自発的に取り組むようになります。
さらに、組織への帰属意識も強くなり、人材流出が起きにくくなるでしょう。
人材流出の対策方法4:社内コミュニケーションを積極的に行う
職場内でのコミュニケーションが積極的に行われる企業は、人材が流出せずに定着します。
部署内、同期間のコミュニケーションの促進はもちろん、飲み会やバーベキューなどの社内イベントを行ったり、社内報を出して情報共有を行ったりすることは、社員間の空気を和らげ、企業に一貫性や輪を生み出すことが期待できます。
特に、社内や部署内で人間関係が悪い場合や、昇給や昇格に不満が大きい場合は、社内イベントを開催することにより、気軽なコミュニケーションを活性化させることができ、関係性の改善に役立つでしょう。
また、社内SNSやフリーアドレス制度の導入をしたり、社員のコミュニケーションを図る場として、1on1ミーティングやメンター制度を取り入れたりする企業も増えています。
人材流出の対策方法5:スキルアップの機会を提供する
人材流出を防ぐためには、スキルアップの機会を設けることも重要です。
真面目な社員は、同じ仕事ばかりこなす日々に将来的な不安を感じたり、自分を成長させられる環境で働きたいと考えたりするかもしれません。
社員たちのスキルアップを促すために、ジョブローテーションや資格手当を導入したり、資格試験やセミナー費の補助を行ったりすると良いでしょう。
スキルアップの機会があれば、社員の能力だけでなくモチベーションも上がり、企業への信頼感や期待度も上がって、人材流出が起きにくくなります。
人材流出の対策方法6:福利厚生を充実させる
待遇が悪いと人材流出の傾向が高まるため、福利厚生を整備して社員に還元することで、離職率を軽減できます。
少ない給与の中でやり繰りしている一般家庭が多いため、保険や年金制度を企業がサポートしてくれることで、社員は安心して仕事にまい進することができ、働きやすさを実感して、職場への定着率が伸びるでしょう。
人材流出の対策方法7:探偵など調査機関による企業の内部調査(人事調査)を行う
機密情報を扱っているような人材の流出には特に注意が必要です。なぜなら、その人物の退職などが、機密情報の漏洩に繋がるリスクがあるためです。
そういった人材については、退職の予兆だったり、不審な行動などを事前に調査し、事前に対策をしておくことが重要です。
こういった企業の内部調査を依頼できるところとしては、探偵事務所が一般的です。中でも企業の信用調査などを得意としている探偵事務所を選んでおけば間違いないでしょう。
隠しカメラを使った証拠映像・音声取得や張り込み調査も探偵ならできる!
企業の社員の素行などの実態調査でよく使用されるのが、隠しカメラを使った調査です。
防犯カメラなどと違い、隠しカメラの場合、高画質な映像とあわせて音声も取得することができ、疑わしい社員の行動を明らかにすることができます。
また、個人で行うと盗撮など法に触れてしまいますが、建物管理者の許可を得て設置を行うため、合法的に後々裁判などでも使用可能な精度の証拠を掴むことが可能です。
さらには、隠しカメラを設置して、探偵が場合によってはリアルタイムで張り込みを行い、現行犯で対応するなどの調査方法も可能です。
人材流出対策としては、第三者の視点で原因を特定し、自社に合った対策を立てることが重要
人材流出は、企業にとって非常にリスクの高い事案です。
一旦顕著になれば、採用・教育コストが無駄になるばかりか、優秀な人材が転職することで、業務に支障が出たり、貴重なノウハウが流出したりしかねません。
こうした事態を改善するには、まず客観的な第三者の視点で原因を特定することが重要です。
本記事で、解説したような7つの具体的な対策方法の中から、自社に合った対策を講じましょう。
特に、機密情報を持った重要な人物の流出には、普通の社員以上に人材流出リスクに注意が必要です。
退職の予兆や、不審な行動が疑われる場合には、事前に対策を講じるためにも、その人物の素行などについて事前に調査を行っておく必要があります。
探偵事務所SATでは、こういった重要な人材に関する不審な行動や、素行、周囲からの評判・評価、反社会的勢力とのつながり、などの調査を行っています。
また、隠しカメラを設置して、合法的に疑わしい人物(社員)の証拠映像や音声を、裁判に使えるレベルで取得したり、張り込み調査をすることも可能です。
人材流出において、情報漏洩のリスクが少しでもある場合には、探偵事務所SATにお気軽にご相談ください。
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