盗聴器が最も多く発見されている場所はごく普通の家庭内です。

盗聴器は時代とともに進化しており、現在では高性能でありながらごく小型で見つかりにくい種類のものもたくさんあるため、人間が生活している部屋に隠すのは簡単です。1世帯に盗聴器がいくつも仕掛けられているということはざらにあります。

知人や電気工事などのために出入りする他人だけでなく、家族が盗聴器を仕掛けているということも大いにありえます。むしろ浮気調査などを目的とした家族間の盗聴は最も多いパターンです。よって盗聴を完璧に予防することは不可能ですし、定期的に盗聴器発見調査を行う必要があります。

もちろん探偵などの専門の業者に依頼すれば確実ですが、その前に本当に自宅に盗聴器が仕掛けられているのか確かめたいという人もいるでしょう。

素人が盗聴器を自分で発見するためには、まずはどんな盗聴器がどういった場所に仕掛けられやすいか知ることです。その上で自宅を探してみて、見つけた場合の正しい対応策も覚えておきましょう。

一般家庭で盗聴されやすい場所はどこ?

盗聴の目的は大まかに分けると、ターゲットの行動を把握したい、個人情報や弱みを知りたい、単なる好奇心で他人の生活を覗き見たいという3つです。よって盗聴器が設置されるのは主に、住人同士の会話や電話がよく行われる場所、あるいは同時に盗撮も行われやすいトイレ・風呂場などのごくプライベートな空間となります。

また設置しやすさと隠しやすさでいえば、比較的侵入しやすい玄関付近や、ものがたくさんあるリビング・個室などは狙われやすいです。

つまり目的や利便性に応じて、家の中の様々な場所が盗聴のターゲットとなりうるわけですが、設置場所によって盗聴器の探し方や気を付けるポイントなどはある程度絞ることができます。自宅の間取りと照らし合わせて、部屋・場所ごとには怪しいポイントがないかチェックしてみてください。

玄関付近に盗聴器が設置されている場合

玄関付近の盗聴のサイン

  • 不審な人物が訪れた
  • 最近自宅に訪れた知人の様子がおかしかった
  • 玄関付近で妙な物音が聞こえた
  • 誰かがドアの前で止まったようだったのに何も起こらなかった

玄関付近は部屋の内部に比べて盗聴器を仕掛けやすい場所です。例えば届け物に来た知人が、住人に見られていないほんのわずかな隙をつくこともできますし、ドアの前を通りがかったついでに設置することもできます。

上に挙げたようなサインに気づいたり、特に怪しい人物を家に上げたわけでもないのに家族の秘密が漏れていると感じたりしたら、盗聴器の設置場所としてまず疑わしいのは玄関付近です。

玄関付近に多い盗聴器の種類と設置場所

犯人にとって玄関付近に盗聴器を仕掛ける利点は、設置しやすさです。そのため配線や電源の操作の必要のない電池式のボックス型盗聴器や、どこにでも簡単に紛れ込ませられるごく小型のカード型盗聴器がよく用いられます。

ボックス型は主に録音式、カード型は録音式とリアルタイムで盗聴できる電波式の両方があります。最近ではより小型で高性能なカード型が使われることが多いです。

玄関付近で盗聴器を仕掛けられやすい場所

  • ドアポスト内部
  • ブレーカーの中
  • 靴箱の内部・裏面・下部
  • 傘立て
  • 置物の下や裏
  • 鉢植えなどがあればその下や土の中
  • その他置物の下

カード型はクレジットカードとほぼ同じサイズです。玄関先はくまなく照明が当たるようにはできていないため、このような小さいものだとなかなか気づきません。逆に言えば、そういった気づかれにくい場所にこそ隠されているのです。

リビング・個室・寝室に盗聴器が設置されている場合

リビング・個室・寝室などの盗聴のサイン

  • 家族の会話や電話の内容を誰かが知っていた
  • 部屋の中に見覚えのないものがある
  • 家具や小物の位置が変わっている気がする
  • 近所によく同じ車が停まっている
  • 近所で不審な人物をよく見かける
  • 最近空き巣に入られた
  • 最近家族間や知人間でのトラブルがあった
  • 目的がわからない、様子がおかしな訪問者がいた

リビングも個室もプライベートな会話や電話が行われるうえ、ものが多くてあちこちに盗聴器を隠せるので、盗聴のターゲットになりやすい場所です。

盗聴器が仕掛けられた場合の異変に注意するのも大事ですが、それと同時に盗聴の原因となるトラブルや人間関係から盗聴の可能性を考えてみてください。

リビング・個室・寝室で盗聴器を設置されやすい場所

ボックス型・カード型の盗聴器は部屋の中でも使用頻度が高いです。見つかりにくいように、めったに動かさない大型家具・家電の裏や下部などに主に設置されます。

盗聴器を設置されやすい家具・家電など

  • エアコンの室内機・室外機
  • テレビ台(特にキャスターのついていないもの)
  • タンス
  • 本棚
  • 食器棚
  • 冷蔵庫(特にリビングとダイニングがつながっている場合)
  • 机・テーブル
  • 大きめのコンポ・ステレオ
  • ベッドの下・ボードの裏・マットレスの下やすき間
  • 衣替え用の衣装ケースの中
  • ぬいぐるみや観葉植物などの内部(特にもらいもの)
  • 時計
  • カレンダー
  • 額の裏・内部

テレビ台やタンス、本棚、机・テーブルは内部も裏面もすべて調べてください。ボックス型・カード型の盗聴器は黒いものがほとんどなので、陰になっていて暗いところや黒色の家具・家電には特に仕掛けられやすいです。

またカード型よりも小さな盗聴器をぬいぐるみや観葉植物などの小物・置物に埋め込むパターンも多いです。それが誰かからのプレゼントであった場合、盗聴器が仕掛けられている可能性はさらに高くなります。

部屋の中によく仕掛けられる擬態型盗聴器

リビングや個室では、擬態型盗聴器もよく仕掛けられます。擬態型盗聴器とは、小型の電子機器や文房具などの日用品に盗聴器が内蔵されたものです。小型カメラとして使えるものも多いです。

擬態型盗聴器の主な形状・種類

  • コンセントタップ、アダプター
  • 延長コード
  • 時計
  • 電卓
  • リモコン(TV、エアコンなど様々)
  • パソコンのマウス
  • USB
  • 携帯電話などの充電器・予備バッテリー
  • イヤホン、ヘッドホン
  • 車のリモコンキー
  • ペン

どれも本物と同じように使えるため、元々あったものとすり替えられてもまず気づきません。さらに電源につながれているものや、電池が切れれば使用者が勝手に交換するものが多く、ボックス型・カード型盗聴器のように電池切れの心配がないのが恐ろしいところです。

擬態型盗聴器の設置を防ぐためには、何より誰が買ったかわからないもの、入居前から部屋にあったものは使わないことです。

電話機周辺に盗聴器が設置されている場合

電話機周辺・スマホの盗聴のサイン

  • 電話代や電気代が急に高くなった
  • インターネット(Wi-Fi)、電話回線、テレビなどにノイズが入るようになった
  • 電話を切っているのにダイヤル音が聞こえる
  • ピーっという電子音やクリックするような音が聞こえる
  • いたずら電話や無言電話、用のわからない電話がかかってくる
  • 電話での会話の内容を第三者が知っている
  • 電話機周辺(配線など)に見覚えのないものがある
  • 誰かが固定電話やその周りのものを動かした形跡がある
  • 不審なエンジニアが工事にやってきた
  • 携帯・スマホの電池の減りが速い
  • 家族の誰のものでもないスマホが家にある

固定電話の電話線は電源が確保されているうえに、擬態しやすい小さなパーツが付属しているため、一度盗聴器を仕掛けられると気づかないまま盗聴され続けることになります。しかしある程度の時間と技術が必要なため、簡単に設置できるわけではありません。

最近では固定電話に代わってスマートフォンを利用した盗聴が増えており、こちらの方が発見するのも防ぐのも困難です。現在の手持ちのスマホはもちろん、すでに使っていないものも手元に置いておくならしっかりと管理しましょう。

固定電話周辺に仕掛けられる盗聴器

かつてはインフィニティ型盗聴器という固定電話専用の盗聴器がありましたが、現在では販売されていないため、発見数も減ってきています。この盗聴器は電話機の内部や電話線に仕掛け、電話回線を通じて電話機周辺の音声を盗聴するものです。

インフィニティ型盗聴器を起動する際に、ターゲットの固定電話に電話をかける必要があるため、犯人は間違い電話などを装ってかけてきます。

インフィニティ型盗聴器に代わってよく使われるのが、モジュラージャックなどの部品に似せた擬態型盗聴器や、電話線のコンセントの内側に設置するクリップ型盗聴器です。

どちらも配線に詳しい人でなくてはまず気づきませんし、免許や届出なしに電話線の工事を行うのは違法です。もしクリップ型盗聴器を見つけたら、自分で取り外すことはできないので触らずに専門業者に相談しましょう。

またクリップ型盗聴器は、電気コンセントの内側にもよく仕掛けられます。

スマートフォンを利用した盗聴

盗聴アプリをインストールしたスマートフォンによる盗聴は年々増えています。犯人はアプリによってスマホの録音・通話機能を遠隔操作できるようにして、ターゲットの自宅内の音声を盗聴します。

犯人が盗聴用のスマホを用意して盗聴したい場所に設置する場合もありますが、むしろターゲットの手持ちのスマホを利用する方が多いです。盗聴アプリはインストールされても画面に表示されず、起動中でもわからないようになっています。被害者のスマホであれば随時充電されるため、回収したり電池を交換したりする手間も必要ありません。

このような盗聴アプリを仕掛けられると特殊な機材でしか見つけることはできませんし、初期化する、買い替えるくらいしか解決策はありません。そのため、仕掛けられないように予防するのが最も効果的です。

スマホの盗聴を防ぐ方法

  • 自動ロックの設定時間を短くし、第三者に見破られにくいパスコードを設定する
  • 絶対にスマホをなくさない・第三者の手に渡さない
  • スマホのアプリ一覧をチェックして見覚えのないアプリを逐一削除する
  • 設定から「実行中」のアプリに覚えのないものがないかチェックする
  • 不審な点があればスマホを初期化する
  • フリーWi-Fiや不明なWi-Fiには接続しない
  • 部屋やカバンの中に見覚えのないスマホがあればすぐに電源を切る
  • もう使っていないスマホもパスコードロックをかけておく

トイレや風呂場に盗聴器が設置されている場合

個室と同じくらいストーカーに狙われやすいのが、トイレや風呂場です。これらの場所が盗聴されている場合、同時に盗撮もされていることが多いです。

盗聴・盗撮データが流出すれば取り返しのつかないことにもなりかねませんが、トイレも風呂場も盗聴器や盗撮カメラを隠せる場所は限られています。普段から気を付けていれば事前に防ぐことは可能です。

トイレ・風呂場で盗聴器などが設置されやすい場所

  • 戸棚の内部・下面
  • 汚物入れの周囲・内部
  • トイレタンクの内部・周辺
  • 通気口の中
  • 風呂場の椅子の下
  • 水道の蛇口の裏側
  • 脱衣所の戸棚・物置など
  • その他の物陰

どんな場所でも盗聴器・盗撮カメラは見えにくい場所に隠されるものです。できるだけ余計なものは置かず、中身を使い切ったボトルなどはすぐに捨てるようにすれば、盗聴の危険性はぐんと低くなります。

自分で自宅の盗聴器を発見する方法

仕掛けられやすい盗聴器の特徴や主な設置場所を理解すれば、素人でも自分で発見することは不可能ではありません。その場合、どんな方法が効果的なのでしょうか。

目視で発見する方法

素人が盗聴器を見つけるのに、最も効果的なのが目視で探す方法です。家の中に何らかの違和感を覚えたら、ここまでの説明を参考に注意深く探してみてください。すべてとはいかなくても、いくつか見つけられる可能性はあります。

FMラジオ・盗聴器発見器を使う方法

アナログ電波を発する盗聴器は、ダイヤル式FMラジオや市販の盗聴器発見器などで探すことができます。

しかしどちらも操作するにはある程度の技術が必要であり、素人には盗聴器の場所の特定は難しいです。また市販の盗聴器発見器は感度が高すぎたり低すぎたりする製品も多く、買ったものの仕掛けられていた盗聴器の電波を受信できないということもありえます。

またFMラジオも盗聴器発見器も、盗聴器が電波を発していないときには見つけようがありませんし、スマホなどのデジタル盗聴を察知することはできません。

しかし盗聴器がどこにあるかといった調査は素人には難しいですが、ある程度の性能の盗聴器発見器を使えば、盗聴器があるかないかくらいなら判断できます。金銭的な余裕があれば、試しに使ってみるのもひとつの手です。

自分で自宅の盗聴器を発見する方法について下記の記事で詳しく紹介しています。

探偵や専門業者に盗聴器発見調査を依頼する

確実に盗聴器を発見・撤去するなら、盗聴器発見調査を請け負っている探偵か専門業者に依頼してください。

  • 盗聴器発見専門業者:盗聴器の発見と撤去に関しては、知識・技術ともに最高レベル。盗聴器発見調査に特化しているため、探偵より安価な場合が多い。
  • 探偵:盗聴器発見を得意とする会社であれば技術や機材も専門業者と同等のレベル。指紋鑑定・行動調査によって犯人を特定することができる。

例えば、新居への入居前に盗聴器が仕掛けられていないか調査したいなら、盗聴器発見専門業者に依頼するのが確実です。しかしもしも盗聴器を仕掛けた犯人が管理人や大家さんだったら、一度撤去してもまた設置される可能性があります。

それ以外のパターンでも、盗聴は人間関係のトラブルが原因になっていることが多いため、設置されている盗聴器を撤去しただけでは根本的には解決しません。盗聴できなくなったことで犯人がより過激な行動に出る場合もあります。

そういった被害を防止するためには、犯人を特定して示談などの法的手続きをとるのが一番です。そのために役に立つのが探偵です。

自宅の盗聴被害を防ぐために大事なこと

特定のターゲットの家を盗聴するのに、犯人が1つしか盗聴器を仕掛けないということはあまりないでしょう。確実に欲しい情報を手に入れるには、1つだけの盗聴器では無理だからです。自宅を盗聴されているかもと感じたら、盗聴器は家の中に複数仕掛けられているのが普通です。

そして複数仕掛けられると、素人が盗聴器発見器で見つけることはまず無理です。できるだけ早く探偵や専門の業者に調査を依頼してください。

そして盗聴器がすべて撤去されたら、二度と設置されないように気を付けることが大事です。

要らないもの・誰のものかわからないものは捨てる、定期的に大掃除をする、スマホをしっかり管理するなど、盗聴を予防する方法はいくつもあります。これらに気を付けて、盗聴の被害から身を守ってください。