【投稿日】 2019年7月17日 【最終更新日】 2021年10月21日
自家用車、営業車などの中にも盗聴器が設置されることは充分にありえます。車に盗聴器を仕掛ける場合、盗聴器の種類や仕掛け方、隠し場所は家庭やオフィスなどとは異なるため、発見するためにはその違いを知りましょう。
車の中はせいぜい10㎥ほどのせまい空間ですが、実は意外に盗聴器の発見が難しい場所でもあるのです。
SAT探偵事務所 京都本部の代表取締役社長。
浮気調査や人探しといった個人向けのメジャーな調査はもちろん、他所では受任できない難度の企業向けの調査(信用調査、与信調査、M&A時等におけるDD 等)や経営コンサルティング業務にも従事している。
あなたの車が盗聴器されていないかチェックリスト
盗聴の動機は浮気調査をはじめとする人間関係のトラブル、恨み、ストーキング、犯罪の下調べ、盗聴マニアなど様々ですが、車の中もこれらに関連する情報を手に入れるのに適した場所のひとつです。そのため必然的に、車の中も盗聴器が設置されやすい場所となります。
車の中だと誰にも見られていないプライベートな空間という感覚で、同乗している家族や恋人や仕事仲間とつい本音や秘密を話してしまう、あるいは電話してしまうということがおこりがちです。その中に、企業秘密や誰かに悪用されるような個人情報はないでしょうか。
そうでなくとも、いつの間にか誰かに会話を盗聴されているというのは嫌なものです。まずは盗聴を疑うようなサインがないかチェックしてみてください。
- 車内での会話を聞いていないはずの人が知っていた
- 最近誰かに見張られているような気がする
- 妻・夫に浮気を疑われているような気がする
- 妻・夫、あるいは他の家族とのケンカが増えた
- 車のキーに家族がキーホルダーを付けた
- 最近スマートフォンの電池の減りが早い
- プライベートや仕事で対人関係のトラブルを抱えている
- トラブルが起きている相手を車に乗せた(個人の車でも社用車でも)
- 車の中に誰のものかわからないもの、以前車に乗った人物の忘れ物がある(スマホ・iPod・USB・ペン・ポーチ・カード入れ など)
- 車の近くで不審な行動をする人物を見かけた
車の中の盗聴は、浮気調査のために行われる場合が多いため、調査が終わるまで盗聴に気づかないということはざらです。また車内には電波を発する電化製品がないため、ノイズなどから盗聴器に気づくことはほぼありません。もちろん電気や電話の料金が上がることもありません。
つまり車内の盗聴に気づくためには、ほんの些細な変化にも注意しなくてはならないのです。
車によく仕掛けられる盗聴器の種類
よく使われる盗聴器に、無線式のアナログ電波発信型盗聴器というものがあります。これは盗聴器周辺の音声を電波として発信し、受信機でその電波を受け取って聞きとるというものですが、これは受信範囲が最大でも100m以内なので、自由に移動する車の中に仕掛けるには不向きです。
それでは車の中にはどういった盗聴器が設置されやすいのでしょうか。形状とともに特徴も理解し、盗聴器の発見の参考にしてください。
小型ボイスレコーダー
車内の盗聴にはリアルタイムで音声を聞きとるのではなく、音声を録音して後で回収する小型ボイスレコーダーがよく使われます。移動する車からの電波を受信しにくいことも理由のひとつですが、どちらかというと録音した音声が浮気などの証拠に使えることの方が大きいです。
小型ボイスレコーダーの特徴
- 録音ができるため示談や裁判で使う証拠が集められる
- 電波を受信しなくていいため、移動する車に設置するのに適している
- 電池式・充電式が多く、電源につながなくても設置できる
- 比較的場所を選ばず設置できる
- 小さなものならUSBくらいのサイズで非常に見つかりにくい
- 充電・電池の入れ替えが必要
デメリットもあるにはありますが、今のところ小型ボイスレコーダー以上に車での盗聴に適している盗聴器はありません。
また音声起動型のボイスレコーダーもあり、これは何かの音を感知して起動するタイプで、余計な電力消費を抑えることができます。
デジタル盗聴器(スマートフォン)
デジタル型盗聴器とは、音声信号を暗号化して発信する盗聴器のことで、このタイプで最もよく使用されるのがスマートフォンです。スマートフォンは録画・録音・通話機能がそろっているうえに盗聴に利用できるアプリなども充実しており、かつ誰にでも手に入りやすいため、盗聴によく利用されます。
サイズからしても車の中に隠すことは簡単ですし、自動発信・自動着信状態にしておけば遠隔操作で盗聴機能や電源のON・OFFを切り替えられます。
デジタル盗聴器・スマートフォンを利用した盗聴の特徴
- 受信範囲が携帯電波の届く全範囲と非常に広い
- GPS機能を使って現在地の特定も可能
- 電池切れの心配がある
電池切れの心配があるといってもこれはあくまで盗聴用のスマートフォンを車に隠した場合で、例えばターゲットのスマートフォンに盗聴アプリを仕掛けた場合なら、社内の電源などで充電されることがほとんどなので、電池の心配がありません。
これらの盗聴の被害を防ぐためには、自分のものでないスマホがあればすぐに別の場所に移し、誰かがスマホを忘れていった場合も別の場所で保管しましょう。そして自分のスマホは誰にでも触らせず、見覚えのないアプリなどは逐一削除してください。
ちなみにスマホ以外のデジタル盗聴器は使用方法が難しく、仕掛けるとすればプロです。もちろん発見はスマホよりはるかに難しくなります。
擬態型・埋め込み型盗聴器
擬態型盗聴器といって、文房具や小型電子機器やその他の日用品などと見分けのつかない盗聴器と、ぬいぐるみや観葉植物の鉢などに埋め込める小型の盗聴器もあります。
これらは最初から盗聴器として作られているため、電池のもちも録音・盗聴時間も長いです。たいていは1度設置して1日以上たってから回収されます。
擬態型・埋め込み型盗聴器として疑わしいもの
- コンセントタップ
- 車のキー(見た目だけで実際にキーとしては使えない)
- 車内の装飾品(ぬいぐるみ、お守り など)
- ペン、USB、メガネ、カード、キーホルダー などの小物
- 見覚えのないものや誰かが置いていったもの
擬態型も埋め込み型も、様々な形のものがありここには挙げきれません。例えば車に同乗した人物が車内に忘れていったポーチなどがあれば、その中に盗聴器が仕込まれた何かが入っているという可能性も充分あります。また、プレゼントされたものも怪しいです。
盗聴防止の基本ですが、見覚えのないものや誰かが置いていったものはすぐに撤去するか、盗聴器かどうかを調べるかしてください。
車の中の盗聴器を仕掛けられやすい場所
車内の盗聴には小型ボイスレコーダーが最も多く使用されるということは先ほど説明しました。よって車内に仕掛けられた盗聴器を発見するためには、黒くて小さいものが隠れやすい場所と、車内の音声を集めやすい場所を徹底して探すのが効率的です。
また埋め込み型の盗聴器の設置されやすい物や場所もすべてチェックしてください。
車内で盗聴器が設置されやすい場所
- ダッシュボード
- 座席の下・脇
- ルームランプ付近(カバーの中も)
- 運転席・助手席の足元付近
- ごみ箱の底・裏
- お守り・ぬいぐるみなどの内部
- フロントガラスの内側の装飾品の陰
- ヘッドレストと背もたれの間
- サンバイザー付近
- ラゲッジ(独立していない後部荷物スペース)
しかしこれらの場所を探して見つかる盗聴器は、あくまで目で見てわかるものだけです。仕掛けられた盗聴器をすべて見つけるには盗聴犯の目的を読み取り、特別な機材を用いなくてはなりません。
車の中に仕掛けられた盗聴器の発見方法
では車の中に仕掛けられた盗聴器を確実に発見するには、どういった方法をとればいいのでしょうか。自分で見つける方法はあるのでしょうか。
自分で探す方法
- 目視:盗聴器の仕掛けられていそうな場所を目で見て探す
- 盗聴器発見器:市販の盗聴器発見器・広帯域受信器を用いて探す
何の技術も機材も持たない素人が盗聴器を探す方法の中で、まず考えられるのが目で見て探す方法です。上で説明したような盗聴器の設置されやすい場所を徹底的に見て回り、怪しいものをすべて撤去します。
いつも使っている車ならば何らかの変化にも気づきやすいため、素人にはこの目視で探す方法が最も効果的です。
そしてもう1つ、目で見てもわからない盗聴器を探す方法として、盗聴器発見器や広帯域受信器を用いる方法があります。
しかし市販のものは性能がまちまちで、それなりに幅広い電波に対応するものであれば安くても2万円以上はします。それもアナログ電波にしか対応しておらず、車の盗聴によく使用されるデジタル盗聴器や録音型盗聴器にはほぼ無意味なのです。
よって素人が自分で盗聴器を見つけるには、目視が最も現実的かつ効果的といえます。
盗聴器発見専門業者に依頼する
盗聴器発見を専門に扱っている業者なら、盗聴器を発見するための最新の技術とノウハウを備えています。また盗聴器の発見にのみ特化しているため、おおむね探偵や警備会社に比べてコストも安いです。
車内に限らずですが、盗聴器の発見・撤去だけなら盗聴器発見専門業者が一番です。
探偵に依頼する
盗聴器発見調査を探偵に依頼するメリットは、盗聴問題を総合的に解決できることです。
車の盗聴の動機で最も多いのは、浮気調査です。よって他の場所の盗聴とは違い、目的とする情報が手に入れば盗聴器は回収されるという特徴があります。電池式・充電式の盗聴器が多く使われることからも、何か月もの長期間にわたって盗聴器が置きっぱなしにされているということは考えにくいです。
ということはつまり、どんなに技術や機材がそろっていても1度盗聴器発見調査をしたところで、すべての盗聴器が発見されるとは限りません。盗聴犯が何の目的で、どんな時を狙って盗聴するのかを調査しなくては、根本的な解決にはならないのです。
また車に盗聴器が設置されている場合、同時に現在地を特定するGPS発信機も設置されていることがほとんどです。盗聴器発見調査を得意とする探偵ならGPS発信機の調査もできますし、もちろん盗聴器発見のための機材も、専門業者と同等のレベルでそろえています。
意外に発見しづらい車内の盗聴
車は狭い割に盗聴器を隠せる場所が多く、またタイミングを間違えば盗聴器の発見が非常に難しくなります。しかも盗聴器が設置されてもわかりやすいサインがありません。
さらにGPS発信機なら車内に入らなくても簡単に設置できます。
盗聴やそれに関連する問題を解決するには、やはり探偵に依頼するのが最も確実です。少しでも車内に違和感があったり、盗聴に発展するようなトラブルに巻き込まれたときは、是非探偵に相談してください。
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