【投稿日】 2022年5月28日 【最終更新日】 2022年6月21日

10年ほど前から、中古住宅を安く買ってリフォームやリノベーションをするというブームが続いています。

実際に中古住宅を購入しようとするときに、よく分からないこととして値下げ交渉ができるのかどうかがあると思いますが、ほとんどの方にとっては初めての中古住宅の購入でしょうから、これは当然のことだと思われます。

また、値下げ交渉ができるとしたらどの程度できるのか、適切な時期やタイミングがあるのか、なども気になる点ではないでしょうか。

この記事では、中古住宅を購入しようかと考えている方、中古住宅の値下げ交渉で悩んでいる方のために、お役に立つ情報をご紹介させていただきます。

中古住宅の値下げ交渉はそもそも可能?

まず最初に、中古住宅の値下げ交渉ができるのかどうかに関してご説明します。

結論から先に言うと、中古住宅の値下げ交渉はごくごく一般的に行われています。

買主にとっては、中古住宅であっても購入価格はそれなりの金額になりますので、数%程度でも値下げができれば購入費用が削減でき大きなメリットになります。

一方、売主としては高く売れればそれに越したことはないはずですが、実際に売り出されている中古住宅の数はかなり多いため、高めに販売価格を設定しているといつまでも売れないということになってしまいます。

売れるまでの間は固定資産税もかかりますし、美観を維持するための維持費や手間ひまもかかってしまいます。

そこで、値下げ分だけは安くはなってしまいますが、いつまでも売れない状態で残ってしまうよりは値下げに応じて早く売ってしまった方が良いと考えることもあるのです。

しかし、問題はどの程度までの値下げに応じるかということなのですが、これは売主だけではなく、買主や仲介業者との関係などにもよりますので、まさにケースバイケースとしか言いようがありません。

また、中古住宅の売買を仲介している仲介業者としては、成約価格に応じた仲介手数料が得られますので、なるべく高く成約した方が仲介手数料が多くもらえることになります。

しかしやはり、いつまでも物件在庫として残ってしまうよりは、値下げをして早く売ってしまいたいこともあるようです。

このように中古住宅の値下げ交渉は可能ですし、実際に値下げなしで成約されている例は少ないとも言われています。

ただし、全ての売主が値下げ交渉に応じてくれるというわけではありませんので、中古住宅だから値下げは当然だというような態度で臨むのは考えものです。

なお、中古住宅の多くは不動産会社などの仲介業者を介して販売されていますので、実際の値下げ交渉はこれらの仲介業者を通じて行うことになり、売主と直接交渉することはほぼありません。

中古住宅の購入や値下げ交渉については、それぞれの立場に立って考えてみる必要がありそうです。

中古住宅の値下げ交渉相場

では、中古住宅の実際の値下げ交渉の相場はどの程度なのでしょうか?

まずご紹介するのは、公益財団法人東日本不動産流通機構から発表された「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2019年)」という資料ですが、これによると築20年までの中古戸建て住宅の値下げ交渉相場は約10%だということです。

つまり、「売出価格」から10%ほど値下げされた「成約価格」で購入されることが多いということになります。

ここで、「売出価格」というのは売主が希望する「販売価格」のことで、「成約価格」というのは値下げ交渉の結果決まった実際の「購入価格」のことです。

また、別の資料によれば、中古住宅が売り出されてからの期間が長くなればなるほど値下げ交渉相場は大きくなる傾向があるものの、最大でも約10%が限度だということです。

あくまで最大限度が約10%ですので、最初から10%の値下げ交渉を始めてしまうと、すぐに断られてしまうことになりかねません。

同じ資料によれば、中古住宅の値下げ金額は売出価格の下二桁の端数切りが一般的だと言われているようで、例えば売出価格が2,980万円の場合であれば、値下げ金額は80万円になり、値下げ率は2.6%となります。

前項で説明したように、中古住宅の取引では値下げ交渉が行われることが通常ですので、値下げ交渉されることを予想して、売主が高めの売出価格を設定することも多くあります。

なお、ここでご紹介した値下げ交渉相場はあくまで一般論ですから、立地条件や間取りなどが良く築浅の人気物件の場合は、大きな値下げは期待できないと思われますし、値下げにこだわっていると他の方が先に成約してしまうということも起こるでしょう。

中古住宅の値下げ交渉をするのに適した時期やタイミングは?

次に、中古住宅の値下げ交渉をするのに適した時期やタイミングについてご説明します。

これも結論から先に言うと、値下げ交渉に適したタイミングは、住宅ローンの仮審査に通った後など十分な資金の目処がたったときです。

これは、住宅ローンの審査前や審査中で買主が十分な資金を持っていないときに値下げ交渉をしても、購入したいという本気度がなかなか伝わりづらいということがあるのではないかと思われます。

中古住宅の売主が値下げに応じるのは、「今値下げをすれば確実に購入してくれる」と感じたときでしょうから、物件を購入できるだけの資金の目処がついたときが、値下げ交渉に適したタイミングだということができます。

また、別の観点から値下げ交渉のタイミングについて考えてみると、売主が仲介の不動産会社と結ぶ媒介契約の期間は3ヶ月になっていることが多いため、売り出されてから2ヶ月以上経っている中古物件は値下げ交渉がしやすいということになります。

中古住宅の値下げ交渉は「値下げしたら購入する」という意志が伝わることも重要!

中古住宅の値下げ交渉を良い方向にすすめるためには、「値下げをしてくれたら購入する」とか「この金額であれば購入したい」という意志を売主に伝えることが大切です。

この買主の提示金額がそのまま通るということはないかもしれませんが、お互いが探り合いをしているような状態から一歩踏み込んで、具体的な提案をしているということや購入したいという強い意志は売主にも伝わると思います。

ただし、間に仲介をしてくれている不動産会社が入って交渉をすることになりますので、不動産会社にも熱意や意志を率直に伝えるようにした方が良いでしょう。

中古住宅の値下げ交渉をするために事前に調査しておきたい事

中古住宅の値下げ交渉をするためには、事前に調査をしておくべきことが3つあります。

1つ目はその地域の中古住宅の売買価格の相場、2つ目は契約不適合責任に該当する項目、3つ目は契約不適合責任には該当しないものの後々トラブルにつながるかもしれないということから調査をしておいた方が良い項目です。

地域の住宅の相場

まず、値下げ交渉に臨む前に、事前にその地域の中古住宅、特に購入したいと考えている中古住宅と同じ仕様の物件の売買価格相場を調べておく必要があります。

中古住宅の売買価格は買主と売主との合意で決まりますので、必ずしも相場通りになるとは限りませんが、購入したい中古住宅の価格が相場よりも高い場合は、値下げ交渉があることを前提とした売出価格になっている可能性があることがわかります。

この場合は値下げ交渉の余地があると判断できるのですが、相場を知らなければこの判断はできません。

また、相場を知らなければ、相場を下回る値下げ交渉をしてしまって売主から購入を断られることになるかも知れません。

中古住宅の相場を調べる方法としては次の3つがありますが、3つのサイトから情報を入手して総合的に相場価格を判断することをおすすめします。

仲介業者のポータルサイト 仲介業者のポータルサイトでは、対象エリア・間取り・築年数などの条件を設定することによって、条件に合った物件を検索することができ、その物件の売出価格を知ることができます。
成約価格ではありませんので、一般的な値下げ率などを考慮して相場価格を割り出すことができます。
このようなポータルサイトを複数検索することによって、入手できる情報量も増えます。
レインズ・マーケット・インフォメーション このサイトでは、実際の仲介業者の取引情報を元に、直近1年間の全国のマンションや一戸建ての成約価格を知ることができます。
ただし、個人情報がわからないようにしてあるためマンション名や詳細な地域の指定をすることはできません。
土地総合情報システム 国土交通省が運営するサイトで、実際に不動産を購入した人を対象にアンケートを行って取引情報を集めたものです。
「土地と建物」「土地だけ」「宅地だけ」などに分けて不動産の取引情報を検索できます。
ただし、個人情報が分からないようになっており、中古物件の場合は、土地と建物の総額だけしか掲載されていません。

契約不適合責任にあたる項目

次に、購入したいと考えている中古住宅に「契約不適合責任にあたる項目」がどの程度あるのかを確認しておく必要があります。

具体的には、建物に劣化や欠陥がないか、近隣トラブルがないか、周辺環境に問題がないか、その物件で過去に自殺や殺人事件などがなかったかなどになりますが、これらは建物の欠陥である「物理的瑕疵」「心理的瑕疵」「環境瑕疵」のいずれかに該当する項目です。

建物の劣化や欠陥については、雨漏り、建物の主要構造部の傷み、シロアリ被害などがあり、「物理的瑕疵」と言います。

近隣トラブルとしては、近隣からの騒音・振動・異臭、日照が遮られる、隣地との境界の曖昧さ、暴力団事務所やゴミ屋敷の存在などがあり、「環境瑕疵」と言います。

「環境瑕疵」は、中古住宅自体には問題はありませんが、中古住宅を取り巻く環境に問題がある場合の欠陥のことです。

その中古住宅で過去に自殺や殺人事件などがあった場合は「心理的瑕疵」に該当し、これは心理的に住み心地の良さを欠く状態のことを言います。

これらの契約適合責任に該当する項目については、「不動産売買契約書」や「重要事項説明書」の中で告知する義務がありますので、それによって知ることができます。

これらの中で、「物理的瑕疵」は「ホームインスペクション(住宅診断)」を行うことにより、ほぼ正確に知ることができますが、「環境瑕疵」の中の近隣トラブルには明確な定義がないため、購入後に発覚するケースが多いため要注意です。

また、「心理的瑕疵」に関しては、自然死や転倒事故や誤嚥などの日常生活の中での不慮の死は該当しないため告知は不要となっていますし、告知が必要な場合でも発生から3年経過すると告知義務はなくなりますので、やはりこれも要注意事項となります。

「物理的瑕疵」は、適切な補修や修繕を行うことによってほぼ解決することができますが、「環境瑕疵」や「心理的瑕疵」は購入者自身ではどうしようもないものですので、その内容と程度によっては購入を中止した方が良い場合もあります。

契約不適合責任にはあたらないが、後々のトラブルの原因となる可能性の高い項目

最後に、購入したいと考えている中古住宅に「契約不適合責任にはあたらないものの、後々のトラブルの原因となる可能性の高い項目」がないことを確認しておく必要があります。

具体的には、過去の住人に悪評がなかったか、過去に犯罪被害にあった経歴がないか、過去に有名人が居住した経歴がないか、売り出されて長期間売れ残っていないかなどです。

過去の住人に悪評とは、過去の住人が借金取りや暴力団に追われているような人だった場合に、新たに他の人がその中古住宅を購入したことを知らずに借金取りや暴力団が押しかけたりする可能性があるということです。

過去に犯罪被害にあった経歴とは、立地条件などから泥棒に入られやすい場所だったりマーキングがされていたりする場合で、今後も犯罪被害を受ける可能性があります。

また、その中古住宅が長期間売れ残っている場合は、何らかの問題があるために売れていない可能性があります。

これらには告知義務もありませんので、なかなか調査することが難しい項目なのですが、調査のプロである探偵事務所に依頼することによって、情報を得ることができます。

これらの項目についても、購入者自身では解決が難しいものですから購入を中止した方が良いケースが多いと考えられます。

中古住宅の値下げ交渉はしっかり行い、妥当な金額で購入しよう!

この記事では、中古住宅の値下げ交渉が可能なこと、値下げ交渉の相場や適したタイミング、値下げ交渉の前に調査しておくべきことなど、中古住宅を検討中の方に向けて役に立つ情報をご紹介しました。

中古住宅の購入は、多くの人にとっては一生に一度あるかないかの大きな買い物です。

中古住宅は新築と比べて購入価格が安いというメリットがありますが、一方で築年数が経っているために建物に何らかの不具合や欠陥が発生している可能性があります。

購入したいと思う中古住宅が見つかった場合は、その建物の状態をきちんと正確に掴むことはもちろんですが、周辺環境や過去の経歴などについても可能な限り調査をすることが必要です。

きちんとした調査結果が得られれば、それに基づいてしっかりとした値下げ交渉ができるでしょうし、最終的に妥当な金額で購入できるようになるはずです。

警察OBに直接相談できる探偵事務所

受付時間/10:00~20:00

※LINE相談は友達登録をして送られてくるメッセージに返信することで行えます。