【投稿日】 2022年7月9日 【最終更新日】 2022年8月26日
コロナ禍で定着しつつある「リモートワーク」。
在宅で仕事を行うシステムですが、懸念すべきなのが社員がきちんと仕事をしているのかということです。
社員の働きぶりを直接見ることができないため、管理職の方々はどのようにして社員の仕事ぶりを確認したらいいのか分からず、頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回は、リモートワークをサボってしまう原因をふまえ、その監視・対策方法と注意点について解説していきます。
SAT探偵事務所 京都本部の代表取締役社長。
浮気調査や人探しといった個人向けのメジャーな調査はもちろん、他所では受任できない難度の企業向けの調査(信用調査、与信調査、M&A時等におけるDD 等)や経営コンサルティング業務にも従事している。
リモートワーク中にサボってしまう原因
コロナ禍でリモートワークが増えた昨今、問題視されているのが「サボり」の問題です。
実際にテレワーク・リモートワークを実施する20〜50代の男女200名に対し、アンケート調査を行ったところ、全体の約69%にあたる139名が「サボったことがある」と回答しています。
引用元:探偵事務所SAT「【テレワーク・リモートワーク実施者200名にアンケート】約69%が、サボった経験があると回答!サボりの原因や対策について考える!」
リモートワーク中にサボってしまう主な原因としては、監視されていない、雑務が目に入ってしまう、切り替えが出来ない、誘惑が多い、の4つに分けられます。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
① 監視されていない
リモートワークでサボってしまう大きな原因として「監視されていない」ことが挙げられます。
会社では上司や同期などと一緒に仕事をしているため、サボっていたらバレてしまいますが、リモートワークならそのリスクはかなり減ります。
周りの目がない為、サボっても大丈夫という気持ちになってしまいます。危機感がなくなり、動画視聴やゲームプレイ、昼寝などの誘惑に負けてしまうのが現実です。
ある程度の緊張感がないと仕事が捗らないのも事実です。しかし監視が強すぎてもストレスとなってしまうので、適度な緊張が必要になります。
② 雑務が目に入ってしまう
家にいるとどうしても、洗い物や洗濯といった雑務が目に入ってしまいますよね。
家族が一緒に住んでいる場合には、家族から何か頼みごとをされるなんてことも起こり得ます。WEB会議中に家族が部屋に入ってきて画面に映ってしまうなんてこともしばしば。
普段仕事を行う環境と違うと、色々なことが気になってしまうのも事実です。
仕事であって会社を休んでいるわけではないことを社員から家族にきちんと伝えるよう指導するのが大切になってきます。
③ 切り替えが出来ない
通勤時間で仕事モードに切り替えていた、と気づく人がリモートワークの普及で増加しました。
リモートワークは出勤もなければ朝礼もありません。プライベートと仕事の線引きがあいまいになるため、ダラダラと仕事をしてしまったり、仕事中にスマホを見てしまうということも多くなっているようです。
逆に、長時間働いてしまったり、食事もとらずに仕事をし続けてしまったりするオーバーワークに陥り、リモートワークうつになってしまう人も増えています。
これを防ぐためには、仕事部屋とプライベートゾーンを分ける必要があります。
④ 誘惑が多い
家にいると、テレビや雑誌、漫画、お酒、インターネットなどの誘惑が多く、少しくらい大丈夫と思ってそれらに手を出してしまい、結果的にサボっていることになるということも少なくありません。
こういった問題を解決するには、仕事部屋にはテレビを置かない、スマホをいじらないなどのルールを設けたり、1時間ごとのToDoリストなどを作成して提出するシステムを作る必要があります。
リモートワーク中にサボらせない対策方法
リモートワークでサボってしまう原因をみたところで、具体的にはどのようにして対策していくべきなのかをみていきましょう。
主に方法は4つあります。個人主義を採用している外資系の企業の取り組みを参考に、ツールなどを使用して作業を可視化する、時間や仕事内容を共有する、時間換算ではなく、成果主義にする、フレックス制度を導入するといった方法を試してみましょう。
① ツールなどを使用して作業を可視化する
リモートワークでは、社員が何を行っているのかわからず、お互いにどんな状態なのか把握しきれないという事態になります。
ツールを使用してお互いの進捗を見えるようにすることで業務内容やスケジュールの共有が可能になり、サボりを防止することが出来ます。スケジュールだけではなく、作業内容や勤怠管理も共有するシステムを導入するのが良いでしょう。
業務可視化ツールを導入することで作業しているファイルや内容も把握することが出来るので、作業ミスなどの防止にもなります。
② 時間や仕事内容を共有する
業務可視化ツールを使って時間や仕事内容を共有する方法もありますが、業務チャットやメール、日報などを使って定期的に仕事内容を共有することも大切になります。
個人管理をするのではなく、チームごとに業務を管理しているということで、サボりにくくなる空気を作っていくことが必要になります。
作業日報の項目を細かく作ったり、勤怠管理をチームで共有したりすると良いでしょう。
③ 時間換算ではなく、成果主義にする
リモートワークでは、社員の作業態度がわからないため、時給換算にしてしまうとダラダラ仕事をして残業代を稼ぐという方法を使う人も多くなります。
そうすると作業効率は落ちるのに時給だけは発生しているという状況になるため、他の社員からの不満なども増える可能性があります。時給換算ではなく成果主義にすることでダラダラと仕事をするのを防ぐことができます。
また、一日の成果をその日のうちに提出させるという方法を使うことで、よりその日の作業効率を高め、サボりを防ぐことができます。
④ フレックス制度を導入する
家事などの雑務が多く、時々離席をしているとサボっているとみなされてしまうこともあります。
そういったことを防ぐために、勤怠時間をずらして働くフレックスタイム制度を導入するのも一つの方法になります。
フレックスタイム制は、リモートワークとの相性が良く、通勤時間がないので朝早くから作業を始めたり、子供の通園を送ってからゆっくり仕事を開始したりと利便性があります。
フレックスタイム制では、必ず出勤する時間帯「コアタイム」を設定することが一般的なため、その時間帯に会議などを設定し、時間の融通をきかせることができます。
フレックスタイム制をいきなり導入するのは難しい場合には、リモートワーク中に何かが起こることを想定して中抜けが出来るシステムを作っておくのもよいでしょう。
中抜け時間は休憩とみなし、勤務時間に含まれないという形にしておけば、社員もしっかり休むことが出来、仕事との切り替えもしやすくなるでしょう。
おすすめツール紹介
それでは、リモートワーク時につかえるおすすめのツールを3つほど紹介します。主に「WEB会議ツール」「チャットツール」「監視ツール」になります。これらをうまく組み合わせて使用することで、社員のサボりを防止することが可能になります。
① WEB会議ツール
リモートワークのサボりは、主にお互いの姿が見えないことが原因となるため、常にお互いの姿を見ながら作業できるWEB会議ツールなどを導入するのがおすすめです。
オンライン状態やカメラで映る様子からどのように仕事を行っているのかがわかり、お互いの様子が見られるのが良い点です。
しかし、あまり厳しくし過ぎるとプライバシーの侵害になったり、社員がストレスを感じてしまったりする場合もあるので、注意しましょう。
Zoom
Zoomは、アメリカのZoom Video Communications社が提供するWeb会議システムです。リモートワークの普及で急速にシェアされているツールになります。
基本無料で、同時接続が100人まで可能なのが嬉しいところ。
端末や回線状況を見ながら通信を最適化するため安定している点や、URLを共有するだけで簡単にWeb会議できる点、Web会議の動画、音声をクラウドに記録できる点などで重宝されています。
② チャットツール
リモートワークを行う上で社員が陥ってしまう、「コミュニケーション不足」を解決するのがチャットツールです。
リアルタイムで進行できるため、電話やメールなどよりもライトに使用することが出来るのが利点です。細かい打ち合わせなどもチャットで行えばしっかりすり合わせることが出来るのでおすすめです。
Slack
Slack は、世界中で大人気のビジネスチャットツールです。100ヶ国以上で使われており、日本国内でも毎日50万人以上が利用しています。
チャットルームごとにメンバーを決めることが出来、どんな種類のファイルでも簡単に共有することが出来ます。無料の音声通話、画面共有も可能なのが嬉しい点です。
③ 監視ツール
監視ツールとは、キーボードやマウスの動きから該当のパソコンがなにを行っているのかを監視することが出来るツールです。社員が見ていた画面をキャプチャーしたり、顔認証やカメラなどを使ってどのくらいパソコンの前にいたのかなども監視することが出来ます。
監視することでサボりを防止することは出来ますが、社員は不安を覚えたり、圧力を感じたりし、離職する可能性も高くなってしまうので使い方には注意が必要です。頻繁に監視を行うと、社員は「信頼されていない」と感じてしまいます。
Sneek
Sneekは従業員がちゃんと働いているのかを5分ごとに監視するツールです。
デフォルトで常時ONにした状態でつなげるビデオ会議機能が備わっており、それ以外にもWebカメラで1分〜5分ごとに自動的に写真を撮るように設計されている機能が備わっています。
ワンクリックでビデオチャットも開始できるため、すぐに相手の様子を確認したいときなどに有効です。Slackとも連携しているため、そちらのツールからのビデオチャットも可能になります。
リモートワークのサボり監視の注意点
ツールなどを導入して社員のサボりを監視することで、サボりを防止できたり、サボりに早く気付けたりしますが、そういった管理を行う上では注意点があります。監視ツールを導入することで起こるリスクをご紹介します。
社員のストレスになりかねない
オフィス勤務時には、常に誰かの目があるように気になりますが、実際にはPC画面やスマホの中身を確認しているという事はありません。
自分の出来る範囲での監視やコミュニケーションを行ったうえでの監視が多くなります。
しかし、リモートワークで起こる「PCのログ監視」や「常にWEBカメラで監視」する場合には、オフィス出勤時とは違うストレスがかかっています。
それだけではなく、プライバシーの侵害にもなりかねないので過度な監視は悪循環になります。
ストレスを感じる過度な監視とは、以下のようなものがあげられます。
- PCのログ管理で離席時間が表示されるため、トイレにも行きにくい
- 体調が悪いタイミングでもチャットや通話が飛んでくる
- PCのカメラをつけたままずっと仕事をさせられる
- マウスやキーボードの動作ですべてサボっているかどうか判断される
業務上必要な監視は仕方がありませんが、あまりに過度な監視を実施してしまうと、社員がストレスを感じてしまいます。ある程度社員を信頼しておくのもある意味立派なサボり防止につながります。
・監視している時間がもったいない
サボっているかどうか、ツールを導入してそれを監視する人がいる場合には、その時間で別の作業ができるでしょう。
オフィスワークの時は必要なかった「監視要員」が必要になり、人件費が多くかかってしまうのも事実です。そうならないためにも、あくまで会社全体の利益を上げるために監視ツールは導入し、サボっている社員を見つけて逐一報告するわけではないという意識がないといけません。
管理職が監視に時間を割いていると、社員の不満もたまりますので、注意が必要です。
リモートワークはある程度社員を信用することが大事!
リモートワークでサボりはつきもの。サボる社員は監視ツールを使用してもサボりますし、サボらない社員は監視ツールがなくてもサボりません。
また、サボりを完全に撲滅することは難しい為、ツールなどはあくまで抑止として導入することを検討しましょう。
サボりを出来るだけ減らすためには、ツールなどを使用したシステム面からのアプローチと、管理職や上司などが部下を信頼する、人間関係の面でのアプローチが必要となります。
どちらかだけに偏ってもサボりを減らすことは難しい為、社員がリモートワークでもしっかり働ける環境を作っておくのが大切になります。
テレワーク・リモートワークの社員のサボりの調査は探偵事務所SATにご相談を!
テレワーク・リモートワークを実施している社員の多くが、サボった経験があるのが現状であり、ある程度は管理体制や今回ご紹介したような工夫で改善することができると思います。
しかし、中にはそういった管理体制をかいくぐって意図的に、かつ長時間サボってしまうような社員もいます。そういった社員にお困りであれば、まずはしっかりと実態を調査して、改善を図る事が重要です。
テレワークやリモートワークは、自宅などプライベートな空間で行っていることが多いため、その調査は一般の方では困難を極めますし、場合によっては個人情報保護法に抵触したりしてしまう可能性もあります。
探偵事務所SATでは、こういった社員のサボりに関する実態調査を精度よく行うことが可能ですので、テレワークやリモートワークでの社員のサボりにお困りの方は、お気軽にご相談ください。
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