【投稿日】 2021年10月28日 【最終更新日】 2023年3月31日

一般的に個人の信用調査というと、自身がクレジットカードやローンの通りやすさを確認する目的や、金融機関・クレジットカード会社が取引の可否を決めるための調査を指します。

一方で、探偵などの調査機関では、金銭の取引に関する調査を含んだ個人の信用に関するあらゆる調査を「個人信用調査」と呼んでいます。

例えば、「役員となる予定の人物が信用できる人間なのか調査したい」など、依頼者が企業であっても、個人が調査対象となる調査は個人信用調査です。

では、個人信用調査とは一体どのようなものなのでしょうか。

この記事では、探偵などの調査機関で行われている個人信用調査の目的や料金相場、実際の事例をご紹介します。

個人の信用調査(与信調査)とは?どんな目的で行われるの?

個人信用調査は調査対象者が信用できる人物かどうかを調査するものです。

主な調査項目には調査対象者の素行や経済状況、性格や人柄などがあります。

依頼者となるのは個人だけではなく、法人の場合もあり、法人の場合は従業員や取引先の代表や役員に対して行われることがほとんどです。

個人の信用調査の具体的な依頼内容として、「お金を貸す際に相手がギャンブルにお金を費やしていないか」「複数の人物からお金を借りていないか」などの調査や、「婚約相手は本当に安定した収入を得ているのか」「勤務先を詐称していないか」などの調査が挙げられます。

また従業員に対しての信用調査では、「横領などの違法行為を行っていないか」「反社との繋がりはないか」などを調査することが可能です。

依頼者は個人信用調査の結果から信用できる人物なのかを様々な観点から判断することができます。

個人の信用調査によって分かることとは?

個人の信用調査では、以下のような項目を調査することができます。

学歴・勤務先詐称の有無 項目内容
経済状況 対象者の抱える借金や資産などの経済状況を調査
交友関係 調査対象者はどのような人物と交友関係があるのかを調査
近隣や勤務先からの風評 調査対象者が近隣や勤務先からどのような評価を受けているのかについての調査。
二重生活の有無 平日はAさんと結婚生活を送り、週末はBさんと同棲など、二重生活を送っていないかを調査
性格や人柄 調査対象者の性格や人柄を調査
健康状態 調査対象者の健康状態や健康に対する態度を調査
趣味・嗜好 調査対象者の趣味・嗜好を調査

企業の信用調査では、主に調査対象企業の金銭的な信用について調査する一方で、個人信用調査では、金銭的な信用だけではなく、学歴から日頃の過ごし方まで対象者に関する様々な項目を調査するのが特徴です。

個人の信用調査を行う方法

個人の信用調査を行う方法は以下の2つです。

  • 方法1:探偵に依頼する
  • 方法2:信用調査専門の調査会社に依頼する

探偵や調査会社の調査手段は似ており、主に以下のような手段を用いて調査が行われます。

  • データ調査
  • 尾行
  • 張り込み
  • 聞き込み

聞き込み・張り込み・尾行についてはイメージできるものの、データ調査については聞き慣れないという方も多いのではないでしょうか。

データ調査とは、公開されている様々なデータベースの照会、新聞記事などの各種メディアの検索、図書館などでの情報収集、インターネットでの検索、SNSの特定などで調査対象者についての情報を収集することを指します。

調査手段は似ていますがそれぞれに特徴があります。

具体的な調査方法や特徴を見ていきましょう。

方法1:信用調査専門の調査会社に依頼する

一つ目は信用調査専門の調査会社に依頼する方法です。

信用調査専門の調査会社は主に企業の信用調査を行っていますが、中には個人信用調査を行っている調査会社もあります。

個人信用調査を受け付けている場合においても、法人が依頼者となるような個人信用調査を行っているケースがほとんどです。

法人が依頼者となる個人信用調査とは、従業員に対して横領などの違法行為を行っていないか、反社との繋がりはないかなどの調査を指します。

このように調査会社は主に法人が依頼主となる信用調査を受け付けているため、個人でパートナーや友人、知人の信用調査を依頼したいという場合は探偵に相談するのがよいでしょう。

方法2:探偵に依頼する

調査会社は法人の依頼がメインですが、探偵は個人の信用調査のみを受け付けているところもあれば、個人・法人どちらの信用調査にも対応しているところがあります。

個人信用調査しか受け付けていない探偵事務所があることから分かるように、探偵は対個人の調査を得意としているケースが多いのが特徴です。

探偵と調査会社では探偵のほうが個人の信用調査に慣れているケースが多い!

探偵は日頃から身辺調査や素行調査などを行っているため、個人に対しての調査に慣れています。

そのため、企業の信用調査をメインで行っている調査会社と比較すると、探偵のほうが個人信用調査を行う能力が高いと言ってよいでしょう。

また、探偵事務所の場合は調査会社よりも経営規模が小さいため、依頼者との距離感が近いのが特徴です。

「この項目についてもう少し調査してほしい」という要望に対して柔軟に対応することができます。

個人の信用調査の料金相場はどれくらい?

個人の信用調査の料金は探偵・調査会社共に10万円〜30万円が相場です。

プランや事前の情報量、調査項目によって料金が増減するため、相場に幅があります。

探偵の場合、各社のホームページに「個人信用調査○○円〜」と最低料金が提示されていることが多いのですが、これは調査する項目を増やせば増やすほど料金が高くなっていくということです。

最低料金で調査できる項目は探偵事務所によって異なるので、電話やメールで問い合わせてみるのがよいでしょう。

先ほど、プランや事前の情報量、調査項目によって料金が増減するとお伝えしましたが、料金には以下のような項目が影響します。

料金が高くなる時 ・調査対象者に関する情報が乏しい
・深夜や早朝に調査を行う必要がある
・多くの調査員を動員する必要がある
・調査地が遠方にある
・相手が警戒している
料金が安くなる時 ・調査対象者に関する事前情報が豊富
・基本情報の事実確認など、依頼者が知りたい内容がシンプル
・調査項目が少ない

当たり前のことですが、事前情報が少なく手間がかかる調査や難易度が高い調査は高くなる傾向があり、反対に事前情報が豊富で手間がかからない調査は料金が安くなる傾向にあります。

そのため、料金をなるべく安く抑えたいという場合は、できるだけ調査対象者の氏名や住所などの基本情報を集めていくとよいでしょう。

実際にあった個人の信用調査事例

実際の調査事例を3つご紹介します。

調査事例1

依頼内容 営業部署に所属する従業員Aは積極的に外回りを行っているものの全く成果が出ていない。先日行った社内面談では、他の従業員から「Aは外回りと称して仕事をサボっている」との情報が入った。Aは他社からヘッドハンティングをした人物であり昇格も視野に入れているため、外回り中の行動について調査してほしい。
調査内容 主に日常の行動に関する調査
調査結果 行動調査の結果、Aは外回りの合間に温泉施設へ出入りしていることを確認した。事前情報として依頼者から取得したAのスケジュールには、平均して4件のアポイントがあったが、実際に訪問しているのは1件である。1件の訪問以外の時間は温泉施設で過ごし、適当な時間になったら帰社していることが判明した。

調査事例2

依頼内容 26歳の娘から突然結婚をするという連絡があり、よく聞いてみると相手とはマッチングアプリで知り合ったようだ。どうやら相手は遠方に住んでおり、結婚が決まる前までに数回程度しか会っていないという。また、相手は40歳で歳の差があることや離婚歴がある点に不信感があるため、信用できる人物かどうかを調査してほしい。
調査内容 氏名、住所などの事実確認や離婚理由に関する調査
調査結果 調査の結果、相手の男性は依頼者の娘に告げていた住所ではなく、別の住所に住んでいた。また、離婚の理由は相手の男性が妻にDVを行っていたことであり慰謝料を支払った事実があることが判明した。

調査事例3

依頼内容 数年前に父が他界し、母が他県で一人暮らしをしているのだが、最近近隣に住む知人から「見慣れない男性が家に出入りしているようだ」と連絡があった。母親に確認すると「よくしてもらっている友人だ」というが、詐欺などに巻き込まれないか心配である。男性が信用できる人物かどうか調査してほしい。
調査内容 住所や氏名、職業に関する調査、日頃の行動に関する調査
調査結果 調査の結果、男性は隣町に住む人物で、普段は飲食店を営んでいることが分かった。男性の近隣住民からの情報から数年前に妻を亡くしていることが判明。普段は11時に出勤し23時に退勤するという生活で詐欺グループと交際している様子は見られなかった。飲食店の経営は安定しており金銭的に困っている様子も見られない。

個人の信用調査は素行調査や行動調査にいかに慣れているかがカギ!依頼先に迷ったらまずは探偵に相談しよう!

個人の信用調査では素行調査や行動調査と同様に個人に対して張り込み、聞き込み、尾行を行いながら依頼内容について調査が行われます。

そのため、状況に応じた柔軟な対応がとても重要です。

企業が調査対象となる場合は1日のうちに何度もスケジュールが変わるということはありませんが、個人の場合は調査対象者の気分や状況によってスケジュールが変化するため、すべての行動を事前に把握することはできません。

そのため、普段からいかに素行調査や行動調査などの個人を対象とする調査に慣れているかがカギとなります。

調査会社は主に企業の信用調査を行っているため、素行調査や行動調査に慣れているとは言えません。

一方で探偵は主に個人を対象とする調査を行っているため素行調査や行動調査に慣れていると同時に、ノウハウが蓄積されています。

これらの理由から個人信用調査は探偵に相談するのがおすすめです。

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