マッチングアプリや出会い系サイト、SNSなどに潜む美人局。

古くからある手法ですが、現在でも被害に遭う方が後を絶ちません。

では、美人局とはどのような詐欺なのでしょうか。

今回は美人局の手口や騙された時の対処法を解説いたします。

美人局(つつもたせ)とは?

美人局とは、男女が共謀し、ターゲットの男性と女性(犯人1)が肉体関係を持った後に男性(犯人2)が現れて「俺の女に手を出したな」と脅し、金品を要求する詐欺行為のことです。

夫婦や恋人同士で共謀して犯行を行うケースが多いものの、交際関係にない男女が共謀して美人局を仕掛けるケースもあります。

金品を要求され、渡してしまう人が後を絶たないのは2つの理由が挙げられます。

  • 言い逃れができない
  • トラブルを周囲に知られたくない

特にすでに肉体関係を持ってしまった場合は、相手がいる女性と関係を持ったことは事実です。

また、被害者の男性に妻子がいる場合は、妻子に知られるのを恐れてお金を支払うケースも多く見られます。

美人局は詐欺罪や恐喝罪に該当する

美人局は詐欺罪や恐喝罪、脅迫罪などに当てはまる立派な犯罪です。

しかし、美人局は証拠を掴みにくいため立証しにくいという特徴があります。

例えば、「18歳未満に手を出したな。警察に言うぞ」と恐喝され、口止め料としてお金を請求された場合、お金を請求された時点では18歳未満である証拠はなにもありません。

しかし、「警察や会社、家族に知られたくない」という心理からお金を渡してしまい、証拠を掴めないまま逃げられてしまうケースが多いのです。

また、美人局の被害に遭った方は後ろめたさから「被害を公にしたくない」という気持ちが強くあります。

警察や弁護士、探偵などの専門機関に相談することなく放置されることが多いため、犯罪行為の事実があっても捕まりにくいのです。

美人局の代表的な7つの手口

美人局の手口は多様化しているものの、共通しているのは「女性が積極的に男性をリードする」という点です。

近年はマッチングアプリやSNSを利用した美人局が増えています。

「セフレ募集」「今日会えますか?」などの誘い文句を見たら美人局の可能性があるので注意しましょう。

美人局の代表的な7つの手口の特徴は以下の通りです。

その1、ラブホや相手の自宅で脅迫して金品を奪う

ラブホテルや相手の自宅で女性と一緒にいるところに女性の夫と名乗る男性が現れ、慰謝料を請求するというのは美人局の典型的な手口です。

実際は共謀する男女は夫婦ではないケースがほとんどですが、「不倫をしてしまった」という後ろめたさや、家族や友人、会社などにバレたくないという思いから夫婦関係を確かめることなく支払ってしまうことが多くなっています。

個人情報を知られているケースでは、慰謝料を支払った後も理由をつけて金銭を請求されるケースが多いのが特徴です。

その2、待ち合わせ場所で脅迫して金品を奪う

女性と待ち合わせをして合流すると待ち合わせ場所に男が現れ、「そこで何をしている」と脅迫されるケースがあります。

待ち合わせ場所で脅迫されるケースでは、複数の男が待ち伏せしているケースもあります。

実際に、2019年には9月にはTwitterで知り合った男性を公園に誘い出し、複数の男が暴行を加えて現金を奪った事件が発生しました。

その3、ぼったくり店に連れ行き法外な料金を請求する

女性側からお店を指定されてついて行き、楽しく飲食したあと会計を済ませようとすると、法外な料金を請求されぼったくられるのが3つ目のケースです。

ぼったくり店で請求される料金は数十万円に上るケースも見受けられます。

ぼったくり店に連れて行かれるケースは、出会い系サイトやマッチングアプリなどでマッチングしたあと、「今日の夜、食事に行きませんか?」などと女性側から積極的に誘われ、バーなどの飲食店を行き先として指定されるという流れになっていることがほとんどです。

高額な料金を請求された際に「そんな高額な料金は払えない」と断るとATMやキャッシングでお金を下ろすことを強要されてしまいます。

その4、ネットワークビジネスに勧誘する

出会い系サイトやマッチングアプリなどを通じて出会い、実際に会ってみるとネットワークビジネスの勧誘だったというケースです。

ネットワークビジネスは、マルチ商法と同じ意味合いを持っています。

他の人を勧誘し、勧誘した相手が新規加入すると紹介料やマージンが手に入るという仕組みです。

勧誘することで利益を得ることができるため、芋づる式に加入者が増えていきます。

出会い系サイトやマッチングアプリには少なからずネットワークビジネスの勧誘を目的として登録している女性がいます。

ネットワークビジネスに勧誘してくる女性は、最初から友好的な態度を取り、華やかな生活をアピールしたり、短時間のうちに何度も「会いましょう」と連絡してきしたりするのが特徴です。

その5、18歳未満であることを偽装し、口止め料を請求する

性行為をした後、「実は18歳未満だった」と明かし、口止め料を請求する手口もあります。

このケースは18歳未満との性行為は違法である事実や、家族や友人にバレたくないという心理を突いた手口です。

しかし、もし女性と出会ったのがマッチングアプリであれば、高確率で18歳未満を偽装しています。

そもそもマッチングアプリは男女共に18歳未満は登録できません。

そのため、18歳以上であることを証明するために、公的身分証明書による本人確認が行われています。

ただし、中には本人確認をしていないマッチングアプリも存在するため、利用しているマッチングアプリの仕様を確認しておくことをおすすめします。

その6、性行為の様子を盗撮し、口止め料を請求する

女性と性行為をしているところを盗撮し、「ばら撒かれたくなかったら金をよこせ」などと恐喝して口止め料として金品を要求する手口も存在します。

性行為を盗撮される手口では、美人局の女性は18歳未満であると偽り、警察への口止め料として金品を請求されるといったケースも見られます。

「周囲に女性と肉体関係を持ったことを知られたくない」という心理を突いた手口です。

その7、妊娠や性病を偽装し中絶費や治療費を請求する

7つ目は女性と会って性行為をしたあと、何日か経ってから「妊娠した」「性病になった」と偽って中絶費用や治療費を請求するという手口です。

被害に遭った男性の中には、妊娠が原因で仕事をやめざるをえなくなったとして、生活費を要求されるケースも存在します。

中絶費や治療費を請求する手口では、初対面から「避妊しなくていい」と誘われ、避妊せずに性行為に及んでしまうケースがほとんどです。

当てはまったら要注意。美人局を見分ける4つの方法

美人局を働こうとしている女性には以下のような共通する言動が見られます。

  • 女性から待ち合わせ場所や行き先を指定される
  • 募集の段階でセフレを希望している
  • 携帯で誰かとこまめに連絡をとっている
  • 18歳未満なのに相手を募集している

特徴的な言動をチェックしておけば、美人局を見分けることが可能です。

美人局を見分ける4つの方法を詳しく見ていきましょう。

女性から待ち合わせ場所や行き先を指定される

待ち合わせ場所や行き先を女性側から積極的に指定してくる場合は美人局の可能性が高いです。

美人局が待ち合わせ場所や行き先を指定するのは、以下の2つの理由があります。

  • 共謀する男性が待ち伏せしやすくするため
  • 助けを呼びにくくするため

初対面で「19時に○○公園で待ち合わせをしたい」などと積極的に待ち合わせ場所や行き先を指定し、リードしてくる女性には注意しましょう。

募集の段階でセフレを希望している

マッチングアプリや出会い系サイト、SNSなどで相手を募集する段階でセフレを希望しているのは美人局の可能性があります。

そもそも女性は男性とは異なり、妊娠・出産を経て子孫を残していく生き物です。

妊娠・出産は女性の身体に大きな負担となるため、男性よりも相手を慎重に選ぶ傾向にあります。

そのため、妊娠を希望していなくても「相手は誰でもいい」ということはありません。

多くの女性はセフレが欲しいと思っても、一度会ってから判断するものです。

募集の段階から「セフレ募集」「誰でもいいからセフレになって」などと書いてある場合は注意しましょう。

携帯で誰かとこまめに連絡をとっている

一緒に過ごしている最中に携帯で誰かとこまめに連絡をとっている様子が見られる場合は美人局の可能性があります。

もし一緒に過ごしている女性が美人局であれば、共謀している男性と連絡をとっている可能性が高いです。

もちろん、友人や家族と連絡をとっているということも考えられますが、そもそも一緒に過ごしている時に携帯を何度も触るのは失礼な行為です。

こまめに誰かと連絡をとっている様子が見られたら、すぐに帰宅するようにしましょう。

18歳未満なのに相手を募集している

本人確認が実施されているマッチングアプリや出会い系サイトで18歳未満として相手を募集している場合はほとんどが美人局です。

マッチングアプリや出会い系サイトは18歳未満は登録することができないため、そもそも18歳未満が相手を募集していること自体が不自然です。

また、SNSなどでも18歳未満を謳って相手を募集しているケースが見られます。

18歳未満という年齢に釣られて性行為をしてしまうと口止め料を要求されるケースが多くあるので注意しましょう。

美人局に騙されてしまった時の対処法

美人局の被害者は、被害に遭ったことを隠そうとする傾向にあります。

隠そうとしてしまう理由は「妻子や友人、会社にバレたくない」というものがほとんどです。

しかし、以下の機関は守秘義務があるため、同居の家族であっても相談内容を漏らすことはありません。

  • 警察
  • 弁護士・探偵
  • NPO・国民生活センター

美人局に騙されてしまったら泣き寝入りせず、上記のような機関に相談しましょう。

警察に被害届を提出する

詐欺や恐喝、脅迫などの事実が立証されれば、警察に被害届を提出することで捜査をしてもらうことができます。

しかし、基本的に警察は民事不介入です。

詐欺や恐喝、脅迫の事実が立証できなければ民事トラブルとみなされ、警察は動いてくれません。

恐喝されているところをボイスレコーダーなどで録音した音声があれば簡単に立証することが可能ですが、とっさに録音するのはほぼ不可能です。

録音した音声がない場合はできるだけ事件の経緯や美人局を働いた男女の言動などを詳しく

記録して警察に持ち込みましょう。

弁護士・探偵に相談する

詐欺や恐喝、脅迫などの事実が立証できず、警察に動いてもらえない場合は、弁護士や探偵に相談しましょう。

弁護士は返還請求や立証などの法律行為を行うことができます。

詐欺や恐喝、脅迫の証拠が揃っていれば、返還請求や裁判での立証を依頼することが可能です。

しかし、弁護士に立証を依頼するためには、事実関係の調査や証拠を集めが必要になります。

事実関係の調査や証拠を集めは探偵が専門としている分野です。

探偵に依頼して加害者の身元を明らかにできれば、弁護士を通じて返還請求を行ったり、警察から警告を出したりしてもらうことが可能です。

NPO法人や国民生活センターに相談する

詐欺被害を受けた場合に相談できる機関には、警察や弁護士、探偵の他にもNPO法人や国民生活センターがあります。

NPO法人や国民生活センターでは、相談内容によって適切な弁護士、探偵などの紹介を受けることが可能です。

国民生活センターでは、相談業務の他にADR(裁判外紛争解決手続)という裁判を行わずに国民生活センターに所属する専門家が介入して解決を図る試みを行っていますが、対象となるのは消費者と事業者間で起きたトラブルです。

美人局は個人間のトラブルであり、消費者と事業者のトラブルではないので対象外となっています。

被害の立証には不法行為の事実関係の調査や証拠集めが重要!

被害を立証し、金品の返還を請求するには、不法行為の事実関係の調査や証拠集めが重要です。

立証することができなければ、お金が返ってくることはありません。

探偵に依頼して得た加害者の身元情報や被害に遭った証拠を元に弁護士に相談し、返還請求を行いましょう。

美人局に騙されないための4つの予防法

美人局に騙されないための予防法として以下の4つが挙げられます。

  • 待ち合わせ場所や行き先は自分で指定する
  • 人通りの少ない場所で待ち合わせをしない
  • カード類は自宅に置いていく
  • 個人情報を教えない

大切なのは、女性に主導権や個人情報を握らせないことです。

初対面の女性と会う時は必ず男性がリードするようにしましょう。

では、美人局に騙されないための4つの予防法を詳しく見ていきましょう。

1、待ち合わせ場所や行き先は自分で指定する

女性側から指定された場所へ向かうと共謀する男性が待ち伏せをしている可能性があります。

マッチングアプリや出会い系サイト、SNSなどを通じて出会った女性と会う時は、必ず自分から待ち合わせ場所や行き先を指定するようにしましょう。

2、人通りの少ない場所で待ち合わせをしない

行き先は事前に人通りの多い場所を指定し、行き先は事前に教えずにふらっと立ち寄ると待ち伏せされるリスクを回避することができます。

人通りの少ない場所で待ち合わせるのは避けましょう。

3、カード類は自宅に置いていく

キャッシュカードやクレジットカードを所持していると現金がなくてもATMやキャッシングでお金を下ろすように指示されるケースが多くあります。

ATMで引き出したり、キャッシングを利用したりすれば、数十万円をその場で用意できてしまいます。

マッチングアプリや出会い系、SNSなどを通じて出会った女性と初めて会う時はカード類は持たず、必要な分だけの現金を持って出かけることをおすすめします。

4、個人情報を教えない

また、氏名や住所など、個人情報を知られてしまうと、家に押しかけられたり、「家族や会社に漏らすぞ」などと脅されたりする場合があります。

個人情報が記載されている運転免許証や保険証などもキャッシュカードなどのカード類と併せて持ち歩かないようにすると美人局の被害を予防することができます。

美人局に騙されてしまったら、被害に遭った経緯や相手の言動を整理しておくことが大切!

美人局は被害に遭っても泣き寝入りしてしまう方が少なくありません。

しかし、詐欺罪や恐喝罪、脅迫罪などが成立する立派な犯罪です。

「家族や会社に知られたくない」という場合は警察、弁護士、探偵など守秘義務を持つ機関に相談し、速やかに対応を依頼しましょう。

もし、警察が民事事件と判断した場合は、弁護士や探偵に相談するのが返金への一番の近道です。

警察や弁護士、探偵に相談する場合は被害に遭った経緯や相手の言動を整理しておくことでスムーズに調査してもらうことができます。

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