【投稿日】 2018年7月24日 【最終更新日】 2021年10月21日
遺産相続が発生した場合、遺言書がなければ、法律に基づき遺産分割を行うことになります。
一般的には家族・親族で話し合いを行い、スムーズに進むものですが、中には「前妻との間に子どもがいる」「相続の権利がある人物が早期に亡くなっており、子どもに権利が相続されている」「地方にいる親戚とは疎遠になっており、現住所がわからない」といったケースも少なくありません。
しかし、「遺産分割協議書」を作成し、相続人全員の署名と捺印(実印)を集めなければ、遺産分割をすることはできません。
一般の人が、どこに住んでいるのかもわからない、会ったこともない相続人の所在を調べることは、あまりに難易度が高いものです。そこで、役に立つのが探偵です。
ここでは、相続人調査の方法から、探偵に相続人探しを依頼する際に準備すべきものまで詳しくご紹介していきます。
SAT探偵事務所 京都本部の代表取締役社長。
浮気調査や人探しといった個人向けのメジャーな調査はもちろん、他所では受任できない難度の企業向けの調査(信用調査、与信調査、M&A時等におけるDD 等)や経営コンサルティング業務にも従事している。
自分でできる相続人調査の方法とは?
相続人調査といいましても、状況によって必要な対応は大きく変わります。しかし、理論上、相続人探しは自分で行うことも可能です。
亡くなった人(=下記の表では本人と記します)の本籍のある市役所に行く、または、郵送にて次の資料を請求してください。
戸籍謄本 | 全員 |
・本人出生から死亡までの連続した戸籍謄本 ・相続人全員の現在の戸籍謄本 |
---|---|---|
除籍謄本 | 本人に子どもがいた場合(既に死亡している場合) | ・子どもの出生から死亡までの連続した戸籍謄本 |
改製原戸籍謄本 | 父母または祖父母の誰かが存命中 | ・既に亡くなっている父母または祖父母の死亡が確認できる戸籍謄本 |
父母または祖父母が全員亡くなっている |
・本人の父母両方の出生から死亡までの連続した戸籍謄本 ・本人よりも先に死亡した兄弟姉妹の出生から死亡までの連続した戸籍謄本 |
必要に応じて、各記載事項を確認することで、相続関係者の現住所をたどることができます。しかし、全ての人が住民票を異動させているわけではありません。住民票を動かさずに、全国を転々としているケースでは、後を追うことは難しいでしょう。
また、亡くなった人が転勤、引越しが多い人物であり、なおかつ本籍を何度も異動させている場合は、過去に本籍を置いていた市役所全てに問い合わせなければいけません。郵送での取り寄せも可能とはいうものの、時間と手間がかかることは想定しておきましょう。
探偵に相続人探しを依頼することはできる?
日常の仕事や生活を送りながら、住民票などを取り寄せ、さらに実際に住んでいるかどうかを確認し、相続の話をして、署名・捺印まで取り付ける・・・。
想像しただけで、難易度が高いと思われる方も多いことでしょう。
実際に連絡を取ることができれば、進展の可能性はありますが、住所不明、行方不明といったケースでは、それ以上先に進むことができません。遺産分割ができていない状況では、預貯金も不動産も一切手をつけることができないにも関わらず、固定資産税などは発生するという事態になります。
だからこそ、今、探偵に相続人探しを依頼する人が増えているのです。
相続人探しにおいて、探偵ができること
探偵は、人探しのプロであり、探す人物が相続人であっても、第三者であっても、所在地を探す作業に変わりはありません。
一般的には戸籍を元に記載住所に出向き、所在確認を行います。もし、戸籍を動かさず、別の場所に移り住んでいるようであれば、周辺の聞き込み・張り込み、データ調査などを元に、現在の居場所を探すことになります。
探偵に相続人探しを依頼する際に準備しておくべきこと
探偵に相続人探しを依頼する場合、通常の人探し同様に情報提供が必要です。
- 名前
- 生年月日
- 住所(過去、現在問わず)
- 性別
- 電話番号(音信不通になる前の情報でも可)
- 友人関係
- 勤務先
- 勤務先住所
- 面識の有無
- 最後に会った(電話等で話した)時期
- 依頼主との関係
- 亡くなった人物との関係
といったデータを、わかる範囲で構いませんので、あらかじめ整理しておきましょう。
ちなみに、2013年12月には、法律の一部改正により、認知されている子どもに関しては、嫡出子(婚姻関係にある子)と同等の相続権が発生することとなりました。死亡時には、認知されていないとしても、死後認知を請求されるケースもあります。
しかし、本来血縁関係はないにも関わらず「亡くなった人物との間に生まれた子どもだ」と言い張るような人もゼロではありません。
死後認知を請求された場合、言われるがままに受け入れるのではなく、探偵に依頼し、亡くなった人物と非嫡出子との関係性や出生前の状況確認、情報収集を行うことをおすすめします。
依頼する前に知っておきたい、相続人探しにかかる費用
相続人探しの場合、大きく「人探し」「素行調査」の2つに分けることができます。
人探しに関する料金設定(目安) | |
---|---|
時間料金タイプ | 1時間あたり5,000円〜10,000円(調査員1名) |
調査一式パックタイプ | 3日間150,000円〜、1ヵ月350,000円〜 |
成功報酬タイプ | 着手金と成功報酬を合わせて100,000円〜300,000円 |
素行調査・行動調査(2名体制) | |
1時間につき | 10,000円〜20,000円 |
1日につき | 80,000円 |
ここから手持ちの情報の量や質により、変動があると考えてください。
しかし、通常の人探しや素行調査と比べ、相続人探しの場合は「発見して終わり」というわけではありません。
探偵に相続人探しを依頼する方の多くは、遺産分割協議書に署名と捺印を得るところまで希望されます。「直接自分で会って、話がしたい」と言われるケースは、ごく稀です。
探偵に依頼する内容によって、料金設定は大きく異なるため、信頼できると感じた複数の探偵事務所に相談することをおすすめします。
スムーズに相続問題の決着をつけるためには、まずは探偵に相談を
「お金になるような財産はない」「非摘出子がいるはずがない」と、特に相続問題を意識していなかった家庭ほど、相続人探しが必要となり慌てるケースが少なくありません。
ある程度財産の自覚がある家庭の方が、遺言状などを書いており、問題なく相続が進むことが多いのです。
しかし、亡くなってしまった後では、どうすることもできません。相続人に該当する人物がいるにも関わらず、所在がわからない場合は、まずは探偵事務所SATにご相談ください。
相続人が全員揃っていない状態で遺産分割協議書を作成したり、遺産について話し合ったりしたとしても、後から相続人が現れた場合、一からやり直しとなります。また、相続に時間を費やしている間に、不動産の価値が下がるリスクも考えて置かなければいけません。
探偵事務所SATでは、現在お持ちの情報を元に、相続人を探す場合に想定される日数や見積もりを提出することが可能です。相続人探しに関するご質問、お悩みについても、お気軽にお話しください。また、弁護士が必要であれば、無料でのご紹介も可能です。
相続人が見つからないからと放置してしまうと、ただ、時間だけが過ぎてしまい、リスクだけが増大していきます。
まずは一度、無料相談にて現状をお話ししてみませんか。
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