【投稿日】 2021年11月25日 【最終更新日】 2022年10月27日

探偵が行う調査手法の中でも、特にドラマや小説の中で描かれやすい尾行調査。

探偵が行う調査と言えば尾行調査を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

そもそも尾行調査とは、簡単に言えば調査対象者の後をつけて情報を収集する行為です。

自力で尾行調査を行う人も見られますが、尾行調査は簡単なものではないため自分で行うのは危険です。

では、探偵が行う尾行調査と素人が行う尾行調査にはどのような違いがあるのでしょうか。

今回は探偵が行う尾行調査の方法や料金相場などについて解説いたします。

そもそも探偵が行う尾行調査とはどのようなもの?

尾行調査とは、調査対象者に気づかれないように後をつけ、行動パターンや交友関係、不正行為の真相を確認するために行われる調査です。

主に行動調査に用いられる調査手法の一つであり、尾行調査と並行して記録や撮影などの証拠集めが行われます。

一般的に尾行は「1人の探偵が担当して行うもの」というイメージがありますが、1人の探偵が同じ調査対象者を尾行していると、調査員への負担が大きく、いくら服装を変えていても気づかれてしまうリスクが高まるため、2〜4人の人員で調査を行うのが一般的です。

探偵が尾行調査を行うケースとは?

尾行調査は浮気調査や素行調査など、調査対象者の行動を把握する場合に用いられる調査手法です。

特に浮気調査の場合、調査対象者は浮気を隠しているため、第三者への聞き込みで証拠を集めるのは困難です。

他にも、企業の資産調査では尾行調査を行うことで隠し口座や隠し不動産が見つかることがあります。

このように、聞き込みなど他の調査手段よりも尾行調査が効果的であると判断した場合は尾行調査によって調査対象者の追跡を行うのです。

探偵が実際に行っている尾行調査の方法

探偵が行っている尾行調査の方法は「徒歩尾行」と「車両尾行」の2種類です。

徒歩尾行はその名の通り、徒歩で調査対象者の後ろについて尾行する調査方法です。

一方で車両尾行は、調査対象者の行動手段が車やバイク、自転車など、徒歩以外の手段をとっている場合に用いられる尾行調査方法です。

調査対象者の行動手段や尾行調査を行う場所に合わせて車、バイク、自転車の中から選んで尾行調査を行います。

徒歩尾行と車両尾行は以下のような方法で進められます。

その1:徒歩尾行

歩行尾行では、およそ100〜200mの距離を保ちながら尾行調査を行います。

ただし100m〜200mというのはあくまで目安であり、状況や場所によって臨機応変に変更されます。

例えば、人が少なく見通しの良い一本道であれば、距離をあけなければ足音や人影で気づかれるリスクが高くなります。

一方で、人が多い繁華街であれば見失う可能性が高いため、ある程度接近して尾行調査を行う必要があります。

徒歩尾行では、調査対象者が尾行調査中に急に立ち止まったり、Uターンしたりすることが少なくありません。

調査対象者の突然の行動にも慌てず自然にすれ違い、再び調査対象者の後ろに回り込むなどの対処を取ることが重要です。

また、夜間など静かな時間帯に尾行する場合は足音で気づかれてしまう可能性があります。

探偵は足音で気づかれることのないよう、歩幅を合わせて足音を消すなどのテクニックを使って尾行するなどの方法を取り、慎重に尾行調査を継続します。

その2:車両尾行

調査に使用する車両は車、バイク、自転車です。

使用する車両は調査対象者の行動手段だけではなく、調査地域の環境によっても異なります。

例えば、繁華街などでは、車よりもバイクの方が行動しやすいためバイクを使用して尾行調査を行うのが一般的です。

一方で交通量が少ない地域での調査や機材を多く積み込む必要がある場合は、車両とバイクの2台体制で調査を行うなど、状況によって使用する車両を変えていく必要があります。

歩行調査の場合は100〜200mの距離をとって尾行を行いますが、車両による尾行調査を行う際もすぐ後ろにつくのではなく、1〜2台挟むのが基本です。

長時間すぐ後ろについて尾行調査を行うと、「同じ車がずっとついてきている」と違和感を感じる可能性があるからです。

ただ、1〜2台を後ろにつくことで信号や右左折のタイミングが測りづらくなってしまいます。

調査対象者と離れてしまった場合でも、探偵であれば見失うことなく臨機応変に対応することが可能です。

素人が尾行調査を行うことは可能?探偵と素人の尾行調査の違いとは?

素人が尾行調査を行うのはリスクが高いためおすすめできません。

尾行は「ただ後をつければいい」というものではなく、様々テクニックや知識が必要だからです。

探偵と素人の尾行調査は同じように見えても大きく違いがあります。

探偵と素人の尾行調査で違いが現れるのは以下の3つの項目です。

その1、調査対象者が突発的な行動(立ち止まる・Uターン・振り返る)への対処

例えば、調査対象者が急に立ち止まるなどの突発的な行動をした場合、素人では姿を見られることを恐れて動揺し、気づかれてしまう可能性があります。

もしも一旦上手くやりすごせたとしても、調査対象者を見失ってしまうというケースは少なくありません。

一方で探偵は、自然にすれ違うなどの方法でやりすごし、再度調査対象者の後ろに回って尾行調査を継続します。

このように突発的な行動を行った場合の手数が探偵の方がはるかに多いというのが一つ目の違いです。

その2、気づかれるリスク

素人が尾行調査を行うケースには浮気の調査を掴むために行うケースがあります。

パートナーを尾行する場合は多少の変装では気づかれてしまうため、自分で行うのはリスクが高い行為です。

気づかれるリスクという点では、探偵は顔見知りではないことに加え、様々なテクニックを駆使して尾行調査を行うため調査対象者に気づかれることはほとんどありません。

その3、法律に関する知識

尾行は素人が行う場合、知らず知らずのうちに違法行為を行ってしまうケースがあります。

違法行為となるケースとは、配偶者以外の人物を尾行するケースです。

素人が配偶者以外の尾行を行うとストーカー規制法や都道府県が定める迷惑防止条例に違反する可能性があります。

一方で探偵は探偵業法によって以下のように尾行を行うことが許可されていることにより、調査対象者の尾行調査を合法的に行うことが可能です。

この法律において「探偵業務」とは、他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいう。

素人が尾行調査を行うことは調査対象者に気づかれるリスクや違法行為となるリスクが高い危険な行為です。

一度尾行調査を行っていることに気づかれてしまうと、調査対象者が警戒して探偵でさえ尾行調査を行うことが難しくなってしまうケースがあります。

「尾行調査ができず証拠が掴めない」という事態に陥らないためには、自分で尾行調査を行おうとせず、探偵に依頼することが大切です。

尾行調査を探偵に依頼する際の料金相場

探偵に尾行調査を依頼する際の料金相場は、1日あたり10万円〜30万円ほどです。

上記の料金相場は1日あたりの調査時間を5時間として算出しています。

前述した通り、尾行調査は基本的に1人で行うことはありません。

例え、見通しの良い環境での尾行調査であっても2人以上で行われます。

例えば、調査料金のページに「5万円〜」と書かれていても、調査を行う人数や調査時間が明記されていない場合は1人あたり1時間の料金であるケース少なくありません。

ただし、HPに提示されている料金はパック型や時間型、成功報酬型など、料金体系によっても異なります。

パック型の場合は「○時間20万円」など、料金と時間がすでに決められているため、調査員を何人使っても料金は変わりません。

成功報酬型の場合は着手金が必要なケースが多いですが、成功条件をクリアできなかった場合、料金は着手金のみとなります。

成功した場合の料金は探偵と依頼者が相談して決定することになりますが、料金が決定した後は調査員の人数によって料金が変動することはありません。

一方で時間型は、主に「基本料金×調査人数×時間」で計算されます。

短時間で調査が終了する場合は割安ですが、料金表示には注意が必要です。

調査ごとに必要な調査員数を計算して「尾行調査10万円〜」などと最低料金を提示している場合もありますが、中には調査員を1人として計算しているところもあります。

1人あたりの料金が書かれている場合は調査員の数によって大きく変わるので注意しましょう。

素人が尾行を行うのはリスクが高い!尾行調査が必要な場合は探偵に依頼しよう

自分で尾行調査を行うメリットはお金がかからない点ですが、相手に気づかれて証拠を掴むのが難しくなってしまっては元も子もありません。

また、自分で尾行調査を行って失敗してしまった後で探偵に依頼する場合、相手が警戒しているため難易度が高い調査になります。

難易度が高い調査は料金や人件費がかかるため、結果的に費用がかさんでしまう可能性が高いです。

一方で初めから探偵に依頼すれば、相手が過度に警戒していない状態で尾行調査を行うことができるので、余分に時間や人件費がかかるということはほとんどありません。

そのため、結果的に初めから探偵に依頼した方が料金を安く抑えられるのです。

素人が尾行調査を行うのは料金面でのリスクだけではなく、気づかれるリスクや違法行為になるリスクも含んだ行為です。

尾行調査が必要だと判断した場合は自分で行うのではなく、探偵に依頼しましょう。

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