LINEのトーク画面は浮気の証拠になる？こっそり見るのは大丈夫なのか

スマホユーザーのほとんどが使用していると言っても過言ではない無料通話アプリLINE。

コミュニケーションツールとして広く知られるこのアプリですが、電話番号やIDを知っていれば誰とでもやり取りができる便利さと簡単さから、浮気・不倫のために使用されることも少なくありません。

ひょんなきっかけから、もしくは疑いをはっきりさせるために、パートナーのLINEトーク履歴を確認し、実際に恋人同士のような親しげな会話内容を見てしまったとあれば、そのショックは非常に大きいものでしょう。

実際にパートナーが浮気・不倫をしているのであれば、証拠を集め追及したり、裁判を起こし、離婚や慰謝料請求を行ったりといった措置を行う必要性も出て来るかもしれません。

その場合、LINEのトーク履歴は浮気・不倫の証拠として充分なものと言えるのでしょうか？

本記事では、LINEのトーク履歴が浮気・不倫の証拠として成立するのかどうか、について詳しく解説していきます。

また、証拠を集めるためにパートナーのLINEをこっそり見ることが許されるのか、どのような証拠が慰謝料請求において有効なのかなど、パートナーの浮気・不倫を追及する際に必要な事柄についても合わせて解説していきます。

LINEは浮気・不倫の証拠として有効な場合がある！

結論からお伝えすると、LINEのトーク履歴は浮気・不倫の証拠として有効です。

ちなみに、「浮気」や「不倫」という言葉は法律上の用語ではありません。法律上では「不貞」という言葉が用いられます。

不貞は、法律上「配偶者以外の異性と性的関係が認められること」と、定められているため、LINEのトーク履歴の中にそうした行為を証明する情報があれば、浮気・不倫の証拠として認められる場合があるのです。

不貞行為の証拠となるLINE履歴の具体例

証拠となりうるLINEトーク履歴の具体的な例は、以下のとおりです。

最も証拠として決定的なのは、「性行為中の画像」です。

なぜなら、「性行為中の画像」により、不貞行為があったことを確定することができるです。

また、二人でベッドにいる様子や、裸体が撮影されている場面などは、直接的な性行為を行っていなくても前後関係を証明する証拠となります。

それに加えて、LINE履歴のやり取りで日時等の特定が出来れば、より一層証拠として有効性を増していきます。

その他、宿泊を伴う旅行や同棲関係、頻繁に自宅に出入りしていることが分かるLINEのやり取りも、証拠として有効です。

なぜなら、こういったLINEのやり取りに付随して、性行為をほのめかす内容や、性行為の感想といった直接的な表現が残されていることが多いためです。

画像だけではなく、LINEのやり取り全体が不貞の証拠となりうるというわけです。

LINEのトーク履歴をこっそり見るのは大丈夫？裁判時に不利に働かない？

結論から言えば、パートナーのスマホを盗み見ることは、刑法上の「犯罪」には該当しません。

しかし民法上の不法行為として、「プライバシー権の侵害」に該当する可能性はあります。

パートナーの合意なく、勝手にスマホを盗み見る行為は、民事での損害賠償請求を受ける可能性があるということは知っておきましょう。

プライバシー権の侵害度合いが高いと判断されれば、LINEのトーク履歴が不倫・浮気の証拠として使えないケースもあります。

また、パートナーのLINEのパスワードを勝手に解除して中身を盗み見てしまったとしましょう。

その場合は、不正アクセス禁止法に違反する行為として、刑事罰に発展してしまうこともあります。

LINEのデータ転送についても同様の判断がなされます。

ただし、パートナー間の問題であるため、実際にLINEを盗み見たことにより、告訴されるケースはあまり多くはありません。

また、損害賠償請求をされたとしても、その金額はある程度少額に収まることが多い傾向があります。

「証拠収集としてLINEの履歴をくまなく確認したい」と思う気持ちは理解できますが、自分の不利益が発生しないように、事前に探偵事務所や、法律事務所等に「これらの行為にリスクがあるのかどうか」を確認し、指示を仰いだ方が安全と言えます。

LINEのトーク画面を証拠とする方法

LINEのトーク画面は浮気や不倫の証拠として有効ですが、LINE上での浮気・不倫のやり取りを見たという証言だけでは、証拠として充分とは言えません。

第三者に提示できる形で証拠を確保することが重要となります。LINEのトーク画面を証拠として使いたい場合には、次のような点に留意しましょう。

留意点1：LINEトーク履歴は転送せず、自分のカメラで撮影する

LINEにはトーク内容を転送できるサービスがありますが、転送したものは証拠として不十分となる可能性が高くなります。

なぜなら、偽装や加工したものだと言い訳をされた時に、反論することが難しく、逆に立場を悪くしてしまう可能性もあるからです。

そのため、LINEのトーク画面を証拠として使いたい場合には、スマホ画面をそのまま自分のカメラで撮影しておきましょう。

こうすることで、加工されていない証拠であると主張することが可能となります。

また、録画も有効な手段です。証拠となるやり取りが多い場合などには、LINEのトーク画面をスクロールする動画を残すと良いでしょう。

また、LINEはニックネームなどで登録している方も多く、匿名性が高いため、別人であるという言い訳も可能です。

そのため、撮影する際は、スマホ本体を含めた写真を撮っておくのがおすすめです。こうすることで、証拠能力を高めることが出来ます。

長いやり取りを複数枚の写真に分けて撮影する必要がある場合には、日時や時間も写るように撮影することも大切です。

性行為中の写真などが残っている場合も、写真を転送するのではなく、LINE画面上に送信されたことがわかるよう、サムネイルのまま撮影するようにしましょう。

留意点2：証拠集めは慎重に行う

もしも、慰謝料請求などの裁判を念頭に置くのであれば、事前にパートナーに証拠集めをしていることが発覚してしまうのは望ましくありません。

LINEは「未読」「既読」といったシステムがあり、もしも新着のLINEトーク履歴がある状態でトーク画面を開いてしまうと、既読がついてしまいパートナーに発覚しやすくなってしまいます。

ポップアップ通知などの新着メッセージで浮気・不倫を疑った場合には、衝動的に内容意を確認するのではなく、冷静になり、一度パートナーの動向を見守りましょう。

今後の関係性をどうしていきたいかによっても取るべき行動は変わります。

不利な状況を作り出すと望ましい関係に至れなくなる可能性も出てきますので、証拠集めは慎重に行う必要があるのです。

留意点3：トーク履歴のダウンロードは不利になる？

LINEには、「一括ダウンロード」というシステムがあります。

内容のバックアップを取るために、トーク履歴の全データを自分のスマホやPCに送ることが出来るというものです。

浮気・不倫の証拠を残しておくために、これらを活用したいと考える方も多いと思いますが、前述の通り、この方法を用いると、裁判等で不利に働いてしまう可能性があるので注意しなければなりません。

トーク履歴のバックアップは特定のやり取りのみを保存できるわけではなく、その他の膨大なやり取りもまとめてダウンロードされてしまいます。

証拠を残す上で、関係のないやり取りまでもを取得してしまうと、プライバシー権侵害の程度が高くなり、違法収集証拠として排除される可能性も出てきてしまいます。

最悪の場合、刑事罰に発展してしまうことも考えられますので、行き過ぎた情報収集は控えるようにしましょう。

また、トーク履歴のテキスト保存に関しても、「テキストの改ざんは非常に簡単である」とみなされ、証拠能力を著しく下げてしまいます。

捏造された証拠として反論されてしまえば対抗手段はありません。

このような事態に陥らないためにも、「自分自身の身を守りつつ証拠を集めること」、これが鉄則と言えるのです。

LINEトーク履歴の証拠能力を高めるためには？

LINEのトーク履歴は確かに浮気・不倫の証拠として有効となり得ます。

ただし、実際に裁判で不貞行為の訴訟を行う場合、それだけでは証拠として不十分とされることも少なくありません。

「LINEでのやり取りだけにとどまっており、実際は会っていなかった」「なりすましが起きていた」「冗談のつもりだった」など、様々な反論が予想されます。

それらに対抗するためには、LINEとあわせて他の証拠も集めておくのがおすすめです。

LINEトーク履歴だけではなく、相手の不倫・浮気を確実に証明するために、次のような証拠集めに関する行動を検討しましょう。

＜1＞相手の素性を調べる

LINE上のやり取りは、親しい関係を前提に行われているほか、ニックネームへの名前変更などができるので個人情報を特定することが比較的難しい場合があります。

そのため、相手の情報については別途調べる必要が出て来るかもしれません。

自分で相手の情報を調べるためには、パートナーの活動範囲内に張り込んだり、尾行したりといった公道が必要になってしまいます。

しかし、個人で尾行などを行ってしまうと不審行為、ストーカーの疑いなどをかけられるリスクもありますので、費用はかかりますが探偵や興信所に依頼して、尾行や張り込みなどにより証拠を集めてもらった方が安全です。

＜2＞謎の出費を調べる

夫婦関係にあれば、口座の管理などを互いにしている方も多くいるでしょう。

その場合は口座残高やクレジットカードの明細・レシートを確認することで、使用用途不明の出費を確認することもできます。

ホテルや旅館といった宿泊施設に関する利用履歴などが確認でき、かつLINEの履歴と日時が合致していれば、証拠としての強度は格段に高まります。

しかし、これは婚姻関係にあるからこそ有効な方法で、経済的な同居のない交際関係である場合はクレジットカードを盗む、通帳を盗むといった扱いになり非常に不利になる可能性がありますので、これらも必ず専門家（探偵や興信所）に相談した上で行った方が無難です。

＜3＞探偵事務所への依頼

自分で証拠を集めたとしても、当事者間での問い詰めを急いでしまうと上手くいかない可能性があります。

慰謝料請求の訴訟を行いたいと考えているのであれば、まずは証拠集めのプロである探偵事務所に調査を依頼し、不倫や浮気の証拠を掴んだ上で、紛争解決の専門家である弁護士事務所に相談しましょう。

このように、自分で全て行おうと思わず、専門家の力を借りて、着実に準備を進めていくことが大切です。

離婚などを視野に入れるのであれば、それも含めた手続きを円滑に進めるためにも、探偵や弁護士など第三者に介入してもらいましょう。

※探偵は、「不倫・浮気の証拠を掴む」「裁判に有効な不倫・浮気の証拠を取得する」など、探偵業法に基づく調査業務以外はできません。離婚調停や慰謝料請求など法律に関する業務は弁護士へご依頼ください。

LINEのトーク画面は浮気の証拠になり得る！慎重な行動を心掛けて

LINEのトーク画面は、浮気・不倫の証拠になり得るものですが、単独では不十分となる場合もあります。

また、証拠隠滅や言い訳をしやすいアプリと言えなくもないので、証拠として使用するのであれば慎重な行動を心掛けましょう。

パートナーの不貞行為が突然発覚したのであれば、ショックを受ける気持ちは当然のことです。

感情的になり、衝動で行動してしまうと不利に働く可能性も否めません。

自分だけで行動すると、どうすべきか分からなくなることもあります。

証拠集めには探偵に依頼する、法律面の手続きや準備は弁護士に依頼することでスムーズに進めていけますのでそういった専門家への相談も視野に入れ行動しましょう。

不倫や浮気の証拠集めなら、探偵事務所SATにお任せください！

今回取り上げたLINEのトーク履歴のように、自分で「不倫や浮気の証拠が掴めた！」と思っていても、証拠の取得方法などから、証拠として有効とされない場合があります。

また、言い訳などを相手に許してしまい、裁判で証拠が思ったような効力を発揮してくれない場合もよくあります。

このように、「裁判で証拠として有効かどうか？」という判断は、知識や経験がないと難しいため、もし裁判に有効な証拠を確実に掴みたい、という場合には、専門家である探偵事務所への依頼がおすすめです。

探偵事務所SATでは、探偵業法に基づくあらゆる調査手法を用いて、不倫や浮気の証拠を掴みます。尾行や張り込みはもちろんのこと、隠しカメラなどを建物管理者の許可を得た上で設置して、映像や音声を証拠として取得することなども可能です。

不倫や浮気の証拠集めを考えているのであれば、まずは一度お電話、メールにてご相談ください。匿名相談もOKです。