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M&A時に甚いる契玄曞䜜成のポむント

【投皿日】2021幎12月15日

M&Aを怜蚎する際、契玄曞など必芁曞類の倚さが倧きな障壁ずなり䞀歩が進めないこずがよくありたす。

「䜿われる文蚀が難しく、意味が分からない・・・」「どの段階で䜕の曞類が必芁なの」「頭がこんがらがっおしたい、どの契玄曞も同じに芋えおしたう・・・」など、内容の煩雑さに蟟易する方も倚いのではないでしょうか。

今回は、そんなM&Aで必芁な契玄曞に぀いおの意味や、内容、締結するタむミング、䜜成ポむントなどを詳しく解説いたしたす。

M&Aで必芁な契玄曞は䞻に5皮類

MAでは䞻に5皮類の契玄曞が必芁です。

  • 1.機密保持契玄曞
  • 2.意向衚明曞
  • 3.基本合意契玄曞
  • 4.アドバむザリヌ契玄曞
  • 5.最終契玄曞

スムヌズにM&Aを進めるためにもそれぞれの内容を把握しおおきたしょう。

手順内容必芁な契玄曞
1M&A仲介業者の遞定アドバむザリヌ契玄曞
2M&A盞手候補䌁業の遞定機密保持契玄曞・意向衚明曞
3亀枉・基本合意の締結基本合意契玄曞
4デュヌデリゞェンスの実斜なし
5最終契玄曞の締結最終契玄曞

【1】機密保持契玄曞

機密保持契玄曞は秘密保持契玄曞ずも呌ばれ、自瀟が持぀秘密情報を他瀟に開瀺する際に、秘密を保持しおもらうために亀わす契玄曞です。

M&Aにおいお機密保持契玄は最重芁ず蚀っおも過蚀ではないため、早い段階で締結するのが䞀般的です。

自瀟が保有しおいるノりハりや機密情報、財務情報などあらゆる秘匿性の高い内容を盞手に開瀺するこずには倧きなリスクが䌎いたす。

機密保持契玄により責任の所圚や損害賠償範囲など、以䞋で解説するルヌルを定めおおくこずで、それらが䞇が䞀挏掩しおしたった時でもスムヌズな察応が可胜ずなるのです。

機密保持契玄曞の構成は以䞋の通りです。

  • 契玄圢態
  • 機密情報の内容および開瀺範囲
  • 有効期間
  • 機密情報の返還・砎棄
  • 損害賠償
  • 準拠法・管蜄
  • その他、必芁な条項

それでは、情報挏掩のリスクを䜎枛し、安心しおM&Aを進めるための機密保持契玄曞がどのようなものか芋おいきたしょう。

契玄圢態

機密保持契玄曞の契玄圢態は倧きく二぀です。

  • 差入方匏
  • 契玄曞方匏

差入方匏は売り手が秘密保持矩務を負わないケヌスで採甚されるこずが䞀般的です。

䟋えば入札方匏で売り手䌁業の情報が買い手䌁業ぞ䞀方的に開瀺される堎合などが該圓したす。

察しお契玄曞方匏は売り手䌁業・買い手䌁業双方に秘密保持矩務を負うケヌスで採甚されるこずが䞀般的です。

M&Aの亀枉の過皋ではお互いに開瀺した情報をもずに怜蚎を行わなければならないこずが倚く、この堎合は双方に抌印が必芁な契玄曞型で締結したす。

いずれにしおも、売り手䌁業から情報を提䟛されるため買い手䌁業は提出が必芁な契玄曞であり、ケヌスに応じおその圢匏が倉わるこずを芚えおおきたしょう。

機密情報の内容および開瀺範囲

機密情報の内容を遞定しおいきたす。たずどのようなものが含たれどのようなものが含たれないかを以䞋のこずをもずに取捚遞択したす。

含たれるものずしおは次の3぀です。

  • M&A亀枉をしおいるずいう事実
  • M&Aの取匕条件
  • 売り手䌁業の情報

含たれないものずしおは、元々公開されおいたり個人的に知っおいたりする次のような情報です。

  • すでに公に知られおいる情報
  • 開瀺圓事者より知らされる前から知っおいた情報
  • 開瀺圓事者・受領圓事者双方の秘密保持矩務ずは党く関係のない第䞉者から正圓に取埗した情報
  • 受領圓事者により独立に開発された情報

機密情報の開瀺範囲は、次などが芏定されたす。

  • 締結圓事者双方の圹員及び埓業員
  • グルヌプ䌚瀟の圹員及び埓業員

たたM&Aは各皮専門家のサポヌトを受けるのが䞀般的なため、匁護士・公認䌚蚈士・皎理士・M&A専門家等々、これら各皮専門家も含みたす。

他にも買収資金を調達するための金融機関も含めおおいた方が良いでしょう。

有効期間

未来氞劫、期間の定めなく秘密を守るこずは珟実的ではありたせん。

そのため機密保持契玄には1幎から5幎の有効期間が蚭けられるこずが䞀般的です。

長短に぀いおは特に決たりはなく、M&Aの怜蚎に必芁な幎数もしくは䞡圓事者がM&Aを断念した時のいずれか短い方ずされるこずが倚いようです。

たた、期間の長さは䞡圓事者間の案件の機密性にもよりたすが、情報ずしお陳腐化しやすいものは短くなる傟向にありたす。

機密情報の返還・砎棄

M&Aの契玄終了埌、たたはM&Aが成立せず機密情報だけが手もずに残った堎合は情報挏掩ず䞍正利甚のリスクが高たりたす。

それに察応すべく、開瀺した情報の取り扱いに぀いお芏定したものが、機密情報の返還・砎棄の項目です。

この項目では「情報開瀺者の指瀺に埓っお返還・砎棄する」こずを明蚘しおおきたす。

加えお、返還・砎棄したこずを明確にするため、圓事者からそれらを蚌明する曞面を発行しおもらっおおけばより安党です。

損害賠償

機密保持契玄曞は、盞手方が契玄を違反するこずも想定しお䜜成しなければいけたせん。

損害賠償に぀いおしっかりず取り決めおおくこずは、情報挏掩の抑止力ずなり、たた䞇が䞀のこずが起こっおもスムヌズに事埌察応をするこずができたす。

準拠法・管蜄

準拠法・管蜄に぀いおは、M&Aを日本䌁業同士で行うか、海倖䌁業ずの間で行うかで違いたすが、いずれにせよお互い協議の䞊で蚭定するこずずなりたす。

盞手が日本䌁業であれば準拠法は日本法なので問題ありたせんが、気を付けるべきは海倖䌁業ず締結するケヌスです。

その堎合、お互いの囜の準拠法や管蜄裁刀所を蚭定しおしたうず䞍公平な結果を招く可胜性が吊めたせん。そこで第䞉囜に蚭定するこずにより双方が䞍利益を被らないよう配慮する堎合もありたす。

その他、必芁な条項

その他、必芁な条項ずしお、開瀺された情報の正確性に぀いおの免責や、圓事者が反瀟䌚的勢力だった堎合に契玄の解陀や損害賠償請求ができる反瀟条項などを芏定する堎合もありたす。

【2】意向衚明曞

M&Aにおける意向蚌明曞ずは、買い手䌁業が売り手䌁業に察しお譲受の意思や垌望条件を䞀方的に䌝える曞面です。

口頭で䌝えおも構いたせんが、曞面にするこずにより売り手䌁業に察しお「取匕の真剣床」を瀺せたす。

意向衚明曞の䞻な構成は次の通りです。

M&A実斜の目的・方法どのような目的でM&Aを望んでいるか、その意思衚明や理由などを瀺したす。
䌁業抂芁買い手䌁業の抂芁です。商号や屋号、代衚者・圹員、沿革、埓業員数、資本金、グルヌプ䌁業、財務状況などを蚘茉したす。売り手䌁業ず買い手䌁業がお互いによく知っおいる間柄の堎合は省略されるこずもありたす。
垌望買収䟡栌買い手䌁業が垌望する買収䟡栌を蚘茉したす。ただし、デュヌデリゞェンス前の段階なので、最終合意の時点で調敎される可胜性があるこずを含んでおきたす。
スケゞュヌルM&A成立たでのスケゞュヌルを蚘茉するこずで、売り手䌁業ず買い手䌁業の間でスケゞュヌル認識を共有できたす。共通の感芚を持぀こずにより、同じ歩幅で進んでいくこずができたす。

他にも、買収金の支払い方法、M&A成立埌の埓業員の凊遇、独占亀枉暩などを蚘茉するこずもありたす。

耇数の買い手䌁業がいる堎合、売り手䌁業は意向衚明曞を芋るこずで亀枉する盞手を絞るこずができたす。

そのため他瀟よりも奜条件を瀺しおいるこずが重芁です。

その䞀方でM&Aにおいお意向衚明曞は必須曞類ではなく䞀方的な意思衚瀺のため法的な拘束力はありたせん。

仮に契玄たで至らなかったずしおも損害賠償を請求できるものではなく、あくたで買い手䌁業の気持ちを量るための資料ずしおの䜍眮付けなのです。

独占亀枉暩の付䞎を求める䌁業もある

意向衚明曞にお独占亀枉暩の付䞎を求める䌁業もありたす。

買い手䌁業は、意向衚明曞ののちにデュヌデリゞェンスに進みたす。

デュヌデリゞェンスは数癟䞇円の費甚負担が䌎うため、着手埌には売り手䌁業ず他の買い手候補䌁業ずの間でM&Aの成立させたくありたせん。そのために独占亀枉暩を蚘茉するのです。

芁するに、先に意向衚明曞を出した自分たち以倖ずはM&Aの亀枉をしないで欲しいずいう事です。

なお、独占亀枉暩の期限に぀いおは、協議においお合意されれば延長できる旚を蚘茉するこずが倚いようです。

意向衚明曞には法的拘束力がないのが䞀般的

前述の通り、意向衚明曞には䞀般的に法的拘束力がありたせん。

そのため蚘茉に反しおも損害賠償請求はできたせん。

ずは蚀え、蚘茉しおいるこずがその埌の亀枉の前提になるので党䜓的に内容には留意しおおいた方が良いでしょう。

【3】基本合意契玄曞

M&Aにおける基本合意契玄曞ずは、最終契玄に先立ち、合意した基本条件を敎理しおお互いの認識を統䞀するために締結するものです。

M&Aを円滑に進めるためのものであり、䞻に次の事項から構成されおいたす。

  • 取匕圢態
  • 譲枡䟡栌
  • 今埌のスケゞュヌル
  • デュヌデリゞェンスに぀いお
  • 独占亀枉暩の付䞎
  • 法的拘束の範囲

基本合意契玄曞は最終契玄前の仮の合意であり、たたデュヌデリゞェンス開始前のタむミングで締結したす。

締結たでの流れは次の通りです。

売り手䌁業ず買い手䌁業のトップが面談をする
前向きにM&Aを進めるために譲枡䟡栌など様々な亀枉をする
その䞊で基本的な取匕条件に合意できれば基本合意契玄曞を締結する

なお、よく混同される意向衚明曞ず基本合意曞ずの違いは、意向衚明曞は買い手䌁業からの䞀方的な意思衚瀺であるのに察しお、基本合意曞は売り手・買い手双方が垌望を亀枉によっお敎理しお、合意したものである点が異なりたす。

 æ„å‘衚明曞基本合意曞
順番機密保持契玄曞の埌条件亀枉の実斜埌
内容M&Aを行う意思衚瀺 倧たかな条件最終契玄に向けた具䜓的な内容
合意の有無なし䞀方的あり双方の合意

基本合意契玄曞には法的拘束力を持たせるのが䞀般的

基本合意契玄曞には以䞋の条項に぀いお法的拘束力を持たせるのが䞀般的です。

  • デュヌデリゞェンス
  • 独占亀枉暩ず亀枉期間
  • 秘密保持矩務
  • 善管泚意矩務
  • 公衚
  • 費甚負担

埌日トラブルにならないように、基本合意曞においおどの条項が拘束力を持ち、どの条項が拘束力を持たないかをしっかり確認する必芁がありたす。

なお、通垞はM&Aの実行の矩務買収䟡栌に察しおは拘束力を持たせたせん。

デュヌデリゞェンスの結果で柔軟に倉曎できる幅を含たせるためです。

【4】アドバむザリヌ契玄曞

M&Aにおけるアドバむザリヌ契玄曞ずは、売り手・買い手䌁業が亀枉を円滑に進めるために第䞉者のM&Aアドバむザヌや仲介業者ず締結する契玄曞のこずです。

M&Aは専門的な知識を必芁ずする事項が倚岐にわたっおいるため、自分たちの刀断で正しく進めるこずは極めお困難です。

そこでアドバむスや手続きの補助を埗るこずを目的ずしお、売り手䌁業はM&Aを怜蚎し始めた段階で専門家や仲介業者ずアドバむザリヌ契玄曞を締結したす。

アドバむザリヌ契玄曞は以䞋の内容で構成されおいたす。

  • 契玄圢態
  • 業務内容・範囲
  • 契玄の有効性
  • 報酬に぀いお
  • 免責事項
  • 機密保持
  • 資金調達の優先暩

ほずんどの堎合はM&A仲介業者からアドバむザリヌ契玄曞を提瀺されサむンを求められたす。

どのようなこずが曞かれおいるか、䞀぀ず぀詳しく芋おいきたしょう。

契玄圢態

アドバむザリヌ契玄曞の契玄圢態は以䞋の4皮類です。

  • 専任契玄
  • 非専任契玄
  • 仲介方匏
  • アドバむザリヌ方匏

簡単にそれぞれの特城を芋おいきたす。

専任契玄䞀぀のM&A仲介業者ず独占的に契玄を結びたす。 メリットはM&Aを怜蚎しおいるこずが倖郚に挏れにくい点で、デメリットは仲介業者ずの間に䜕か問題があっおもすぐに解決しにくい点です。
非専任契玄耇数のM&A仲介業者ず同時に契玄ができたす。 メリットはM&Aの候補䌁業を倚く玹介しおもらえる点で、デメリットは仲介業者から芋るず独占的ではないため、しっかりずしたサポヌトが受けれない可胜性がある点です。
仲介方匏䞭小䌁業間のM&Aで䞀般的な方匏で、同䞀の仲介業者が売り手・買い手䌁業双方ずアドバむザリヌ契玄を結びたす。 メリットは、䞭立的な立堎でアドバむスをするため、颚通しが良く亀枉が短期間でたずたりやすい点です。デメリットは担圓者が亀枉をたずめるために提案した劥協案が、結果的に自瀟の䞍利益ずなる可胜性がある点です。
専任契玄倧䌁業間のM&Aで䞀般的な方匏で、売り手・買い手䌁業のどちらかず専属的にアドバむザリヌ契玄をしたす。 メリットは利益を最倧化した亀枉をしおくれる点ですが、反面亀枉が決裂する可胜性があるため、その点がデメリットずなりたす。

業務内容・範囲

M&Aアドバむザヌの業務内容は前述の通り倚岐にわたりたす。そのためにアドバむザリヌ契玄曞の䞭で業務の範囲を絞っお責任を明確に取り決めおおく必芁がありたす。

䞻な業務内容の䟋ずしお次のようなものがありたす。

どこたでアドバむザヌにやっおもらい、どこから自分たちでやるのかを明確にするこずで、未実斜項目の責任の所圚が分かりやすくなるなど、トラブルを未然に防ぐこずができたす。

契玄の有効期間

アドバむザリヌ契玄の有効期間は数カ月から1幎皋床、たたは明確な期間は定めず自動曎新ずされるこずが倚いようです。

実際には開始から完了たでの期間がどのくらい必芁か予想し難いため、自動曎新が最も適しおいるず蚀われおいたす。

それからアドバむザリヌ契玄は有効期間だけではなく䞭途解玄の内容に぀いおもしっかり確認しなければいけたせん。䞭途解玄ができない旚や、違玄金が発生する蚘茉がある堎合は、䞍利益を被らないよう亀枉したしょう。

報酬に぀いお

アドバむザリヌ契玄では、仲介業者ごずに報酬䜓系が倧きく異なりたす。

そのため報酬に぀いおは入念に確認する必芁がありたす。 以䞋の4぀のうち、どの報酬が発生するかを確認するようにしたしょう。

着手金M&Aを仲介業者に䟝頌するずきに支払う手数料です。䞀般的には50200䞇ずされおいたすが、着手金を請求しない業者もありたす。M&Aが成立しなくおも返還されるこずはありたせんのでご泚意ください。
月額報酬コンサルティング料ずしお毎月支払うべき報酬です。M&Aが成立するたで毎月固定で発生するため、その期間が長くなるず負担が増えおいきたす。
䞭間報酬売り手䌁業ず買い手䌁業ずの間で基本合意が締結された時点で支払われる報酬です。䞭間報告は成功報酬の䞀郚ず考えられるこずが倚く、「レヌマン方匏」で蚈算されたす。
成功報酬M&Aが成立した時に支払われる報酬です。䞭間報酬ず同じく「レヌマン方匏」で蚈算されるこずが䞀般的です。

M&A仲介業者によっお請求される報酬はたちたちですが、必ずず蚀っおいいほど発生するのは成功報酬です。

アドバむザリヌ契玄を締結する際は、どの報酬の支払いが必芁になるのかをしっかりず確認しおおきたしょう。

免責事項

アドバむザリヌ契玄曞の免責事項には、「故意たたは重過倱を陀いお免責される」ずいう文蚀が䞀般的に蚘茉されおいたす。

そのため、M&Aの成吊に関しおはあくたで意思決定を行った䌁業偎に責任があるずされおおり、仲介業者がその責任を負うこずはありたせん。

機密保持

機密保持に぀いおは、個別に機密保持契玄曞を締結するこずなく、アドバむザリヌ契玄曞に織り蟌むこずができたす。

M&Aでは、売り手䌁業は仲介業者に倚くの情報を提䟛しなければなりたせん。

䜕をどこたで開瀺できるかを明確にし、情報挏掩を防止できる内容かどうか確認しおおきたしょう。

資金調達の優先暩

アドバむザヌが金融機関系の堎合は、「買収資金の調達に぀いおは自瀟が優先的に融資を実斜する」ずの旚をアドバむザリヌ契玄曞に蚘茉される堎合がありたす。

しかし、必ずしもそこから融資を受けるこずができる蚳ではなく、案件次第ずなりたす。

【5】最終契玄曞株匏譲枡契玄曞

最終契玄曞ずは、M&Aの最終段階においお圓事者間で締結される、最も重芁な契玄曞のこずです。

実際にはそのような名称の契玄曞が存圚するわけではなく、M&Aにおける正匏か぀最終的な契玄曞をそう呌んでいたす。

株匏譲枡であれば株匏譲枡契玄曞、事業譲枡であれば事業譲枡契玄曞、他にも合䜵契玄曞、総数匕受契玄曞などスキヌムによっお名称が違っおくるのです。

今回は、実務䞊取り扱うこずの倚い株匏譲枡契玄曞で説明しおいきたす。

最終契玄を亀わすタむミングは、デュヌデリゞェンスを終え、その結果を螏たえお売り手䌁業ず買い手䌁業がすべおの条件に察し合意できた時ずなりたす。 ここで抌さえおおきたいのが最終契玄曞ず基本合意契玄曞ずの違いです。

 åŸºæœ¬åˆæ„å¥‘玄曞最終契玄曞
締結タむミングデュヌデリゞェンス前亀枉終了埌
蚘茉内容基本事項のみ具䜓的な決定事項
法的拘束力の有無なしあり

基本合意契玄曞は、デュヌデリゞェンス実斜前の基本的な合意を確認するためのものであり、法的拘束力はありたせん。仮に䜕らかの理由でM&Aが砎談しおも違玄金も損害賠償も請求できたせん。

䞀方最終契玄曞は、デュヌデリゞェンスなどの分析結果を螏たえお譲枡䟡額が決定され、売り手・買い手䌁業双方の意思が合臎した時に締結されたす。

最終的な刀断を双方で確認しおいるため法的拘束力があり、M&Aが砎棄される堎合は損害賠償請求をするこずが可胜です。 最終契玄曞の構成は䞀般的に以䞋の通りです。

  • 定矩
  • 譲枡察象物・合意圢成
  • 衚明保蚌
  • 誓玄事項
  • クロヌゞング条項前提条件
  • 損害賠償・補償に関する条項
  • 契玄解陀に関する条項
  • その他の条項

それでは䞀぀ず぀詳しく芋おいきたしょう。

定矩

株匏譲枡契玄曞では、冒頭で頻繁に䜿甚される甚語に぀いお定矩しおおきたす。

䟋えば次のようなものです。

  • 関係法什
  • 蚱認可等
  • 察象䌚瀟
  • 察象株匏
  • 譲枡日

分量が倚い契玄曞においお、最初に甚語を定矩するこずは、倧事なこずです。

甚語の定矩を明確にするこずは認識のズレを防ぐための倧事な項目ず蚀えるでしょう。

譲枡察象物・合意圢成

譲枡察象物・合意圢成の項目は株匏譲枡契玄曞の䞭心的な郚分です。

契玄圓事者間で譲枡の察象ずなる株匏、譲枡䟡栌、支払日、支払方法、実行堎所等に぀いお具䜓的に定めたす。

なお䟡栌に぀いおは調敎が必芁になる堎合があるありたす。

M&Aの案件によっおは、契玄締結日からクロヌゞングたで季節をいく぀もたたぐこずがありたす。季節によっお売䞊倉動が倧きい業皮では、これを鑑みお事埌的に䟡栌を調敎する方法をあらかじめ取り決めおおくのです。

その方法は以䞋の4぀です。

正味運転資本の増枛「売䞊債暩棚卞資産―仕入債務」で蚈算するこずができたす。 正味運転資本の増枛が倧きく、その他資産の倉動が少ないケヌスで採甚されたす。
玔資産の増枛契玄締結からクロヌゞングたでの間に玔資産の増枛が芋蟌たれる堎合に採甚されたす。
玔有利子負債の増枛玔有利子負債の増枛を重芁芖する堎合に採甚されたす。  「有利子負債―珟預金残高」で蚈算するこずができたす。
売䞊・利益・KPIの増枛アヌンアりト条項売り手ず買い手の垌望金額に倧きな差がある堎合に採甚されたす。クロヌゞング埌の䞀定期間の売䞊・利益・KPIに目暙倀を蚭定し、その達成床合いによっお察䟡が倉動する仕組みです。䟋えばクロヌゞング時点で80の察䟡を支払い、クロヌゞング埌の売䞊・利益・KPIの増枛をもずに残りの20を支払うずいう事ができたす。

衚明保蚌     

衚明保蚌ずは、契玄圓事者間で察象䌁業の債務や法務に぀いお、事実であるこずを保蚌するものです

M&Aにおいお最終契玄曞の衚明保蚌は非垞に重芁な意味を持っおいたす。

譲枡日たでに確認できおいる事実を明らかにするこずで、䞻に買い手が䞍利益を被るこずを防ぎたす。

衚明保蚌はデュヌデリゞェンスでは発芋できなかった隠れたリスクに察する匷力な予防線ずなるのです。

では売り手、買い手はそれぞれどのような項目に぀いお衚明保蚌するのでしょうか。

䞀芧にたずめたので参考にしおください。

売り手の䞻な衚明保蚌の䟋

項目内容
暩限・授暩契玄に必芁な暩限を持ち、法什䞊の手続きを終えおいるこず
反瀟からの断絶反瀟䌚勢力ずは無関係であるこずなど
蚱認可の取埗本契玄に必芁な蚱認可等に぀いお、その取埗等が適切に行われおいるこずなど
法什等ずの抵觊本契玄の締結や履行における法什に察する違反の有無など
察象株匏の存圚察象䌚瀟の株匏数の正確性
察象株匏の所有株䞻は、察象䌚瀟の株匏を完党に保有しおいるこず。株匏には他の暩利が付着しおいないこずなど
株䞻名簿の蚘茉内容株䞻名簿に蚘茉された内容が正しいか
存続売り手䌁業の適法性、存続など
蚈算曞類等蚈算曞類等の適正性や正確性など
資産等資産保有の適法か、たた十分かなど
債務及び負債簿倖負債や偶発債務の存圚の有無
皎務申告等の適正皎務申告の適正性や远加の課皎凊分を受けるおそれなど
債務䞍履行債務䞍履行がないか
知的財産所有する知的財産暩の有効性など
その他知的財産暩の䟵害他者の知的財産暩を䟵害しおいないこずなど
劎働関係埓業員ずの劎働関係の適法性や適正性など
環境関係環境問題土壌汚染・産廃などの䞍存圚など
玛争察象䌚瀟を圓事者ずする玛争は存圚しおいないかなど
法什順守、蚱認可法什順守しおいるこずなど
保険契玄適切な保険契玄か、たた保険金請求をしたこず
倉曎の䞍存圚譲枡偎売り手が察象䌚瀟に察しお、䞀定時点基本合意の締結日等以降、重倧な倉曎を加えおいないこず
開瀺情報譲枡偎売り手や察象䌚瀟が買い手に察しお開瀺した情報の正確性や網矅性など

買い手の䞻な衚明保蚌の䟋

項目内容
存続買い手䌁業の適法性、存続など
暩限・暩限契玄に必芁な暩限を持ち、法什䞊の手続きを終えおいるこず
反瀟からの断絶反瀟䌚勢力ず無関係であるこず
蚱認可の取埗本契玄に必芁な蚱認可等に぀いお、その取埗等が適切に行われおいるこずなど
法什等ずの抵觊本契玄の締結や履行における法什に察する違反の有無など

売り手が衚明保蚌を負うこずはもちろんですが、買い手にも少ないながら衚明保蚌矩務がありたす。

䞊蚘は簡易的にたずめたものにすぎたせんが、参考にしおみおください。

なお、衚明保蚌であげた事項に぀いお、すべお問題がない䌁業はなかなかありたせん。

実斜は問題がある郚分を調敎しながら、契玄曞の修正を図っおいく流れになりたす。

解決が容易な軜埮なものであれば譲枡日たでに修正が可胜ですが、解決が難しいものは「できる範囲」に限定し、その分察䟡を䞋げる調敎を行うこずもありたす。

誓玄事項

誓玄事項は取匕を円滑に進めるために芏定するもので、時期により2パタヌンに分けられたす。

クロヌゞング日より前クロヌゞング日より前の誓玄事項では、契玄締結からクロヌゞング日たでの間で売り手に実斜しお欲しくないこずを芏定しおおきたす。加えおデュヌデリゞェンスの結果、是正すべき内容が出おきた堎合は誓玄事項に含めお、クロヌゞングたでに修正しおもらうようにしたす。
クロヌゞング日より埌クロヌゞング日より埌の契玄事項は、その埌の業務を円滑に進めるために芏定したす。 䟋えば協業避止や匕抜・勧誘犁止、䞀定期間の匕き継ぎ業務などを定めたす。

クロヌゞング条項前提条件   

M&Aのクロヌゞング条件前提条件ずは、クロヌゞングの日たでに、契玄䞊の矩務を果たしおいない堎合は、取匕を実行しないこずができるずいう条件です。

M&Aにおいおは契玄亀枉䞊の論点になるケヌスが2぀あるので玹介しおおきたす。

MAC条項MAC(Material Adverse Chang)ずは、日本語にするず「重倧な悪化」のこずです。察象䌁業の運営・経営状況等に重倧な悪圱響を及がす事項が無いこずをクロヌゞングの前提条件ずしおいたす。 「重倧な悪圱響」の範囲が䞍明確なため、その内容をあらかじめ取り決めおおく必芁がありたす。
キヌマン条項特定の有胜な人材にM&A埌も働き続けおもらうこずをクロヌゞングの前提条件にした条項です。経営者、優秀な圹員、他にない技術を持぀職員が䞀定期間䌚瀟に残るため高額で売华できるメリットがありたす。

損害賠償・補償に関する条項     

損害賠償・補償に関する条項では、株匏譲枡契玄曞に定めた誓玄事項違反による損害や、衚明保蚌が守られず損害が発生した堎合の賠償に぀いお定めたす。

この条項でのポむントは賠償する「期間」や「䞊限額」、「䞋限額」です。

これらが定められおいなければ、将来にわたり氞遠に賠償金を払わせられたり、損害額以䞊の賠償額を請求されたりしかねたせん。

重芁なポむントなので泚意しおおきたしょう。

契玄解陀に関する条項

契玄解陀に関する条項では、衚明保蚌違反や契玄の矩務違反など䞀定の事由が発生した堎合に契玄を解陀できる旚が定められおいたす。

契玄解陀できる時期は「クロヌゞングたで」ず定めるのが䞀般的です。なぜならM&Aが実斜された埌では原状回埩が非垞に困難だからです。

M&A実斜埌は圹員の入れ替わりや取匕先ぞの呚知が終わっおいたす。そこたでやっお、今さらM&Aをなかったこずにするのは非垞に困難です。

そのため契玄解陀に関する条項には、解陀可胜な時期は「クロヌゞングたで」ずしっかり定められおいるか確認しおおく必芁がありたす。

その他の条項

その他の条項ずしお以䞋の事項が蚘茉されたす。

  • 秘密保持条項
  • 公衚条項
  • 準拠法、管蜄条項
  • 分離可胜条項
  • 完党合意条項
  • 誠実協議条項

最埌に原本の取り扱いや、契玄圓事者の氏名、䜏所なども蚘茉されたす。

M&Aの契玄曞は自分で䜜るのではなく、しっかりず匁護士や行政曞士などを入れお自瀟専甚䜜っおもらうのが無難

今回はM&Aで必芁な契玄曞に぀いお䞀぀ず぀解説したした。

契玄曞や必芁曞類で䜿われる文蚀は聞きなれないものが倚く、䞀芋難しく感じたすが、意味を理解しポむントを抌さえれば読み進めるこずは可胜です。

しかしM&Aは財務や法務などの専門知識がなければスムヌズに察応できないこずがほずんどです。

たた亀枉が耇雑で難しくなるこずもありたす。

M&A仲介業者やアドバむザヌず提携しおいおも提䟛される情報はあくたでも案なので、最終意思決定は圓事者の責任で行わなければなりたせん。

必芁に応じお匁護士や行政曞士など専門家のサポヌトを受けながら、契玄曞は自瀟専甚を䜜っおもらうのが無難でしょう。

最終契玄曞であいたいな点や盞違点が無いか確認し、スムヌズに事業承継ができるように䞇党を期しおM&Aの最終局面を迎えたしょう。

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