ご依頼の前に
皆さまの人生において、探偵に何かを依頼する機会はそう多いものではありません。
準備不足のため、満足の得られない結果となるケースとなりませんように、こちらでは『探偵への依頼前の準備』として大事なことをまとめました。
是非依頼前にご一読ください。
準備不足のために起こった失敗例
探偵事務所への依頼前の準備不足を怠ると、以下のような失敗につながる事があります。
- 金額の安さに惹かれて依頼したが、裁判で使用できる証拠が得られなかった。
- 夫の浮気の事実を調べたいだけだったが、離婚の方向に話が進んでしまい、後悔している。
- 知りたい情報を途中までしか教えてもらえず「ここから先は追加料金が発生する」と言われた。
- 子供のいじめというデリケートな問題にも関わらず、ズケズケと話してくる探偵に出会い傷ついた。
- 「詳しい調査報告書をお渡しします」という話だったが、写真の添付もなくA4サイズ一枚の紙だけで納得がいかない。
「料金」「調査内容(進め方)」「解決方法」の、どれか一つでも納得がいかない状態では、仮に問題が解決したとしても心の底から喜ぶことはできません。
後悔しないためにも、まずはあなたに本当に合った探偵事務所を見つけることが重要です。
探偵事務所によって、「浮気調査が得意」だったり「企業案件が得意」だったり、得意・不得意が分かれることがあるため、自分が希望する調査がどの分野にあてはまるのかを確認しておきましょう。
また、依頼先を決める際には、自分の依頼内容に対する経験があるかどうかも参考にすると良いでしょう。
探偵へ依頼する前に必要な事前準備
依頼内容を整理し、依頼目的をまとめる
依頼内容が曖昧な場合、どのように依頼を進めるべきかを含めて探偵事務所に相談することも手段の一つではありますが、依頼内容が明確なのであれば、「依頼内容」と「目的」をしっかりとまとめておきましょう。
そうすることで、無駄な調査を省けたり、調査費用の削減にも繋がります。
探偵への依頼内容は、対人関係における『素行・行動調査』や『浮気・不倫調査』、企業における『雇用調査』や『信用調査』、『所在調査・人探し』に『ストーカー調査・つきまとい被害対策』、『盗聴器・盗撮器の調査』や『子供の学校いじめ調査・対策』などの身の回りのトラブルまで多岐に渡ります。
依頼内容はできるだけ具体的に
仮に同じ『浮気調査』を依頼する場合でも、調査対象が「恋人」か「配偶者」かでは求める情報のレベルが異なケースがあります。
また、「浮気の事実(しているか、していないか)を知りたい」という場合よりも、「浮気相手の情報も知りたい」という場合の方が、調査に必要な期間や調査員の人数、スキルも大きく変わります。
下記の例のような、知りたい情報の量や質によって、探偵の動きは異なります。
- 相手の名前
- 相手の住所
- 勤務先
- 浮気が始まったおおよその時期
- 逢瀬の頻度
- 2人の関係性(同僚、店員と客など)
動きが異なるということは、金額や時間も変わるということです。
ここでは『浮気調査』の一例をあげましたが、他の調査を依頼する場合も同様です。
事実だけを確認したいのか、それともより詳しい情報を得たいのか、その場合はどこまで求めているのか、しっかり依頼者が事前に整理をしておく必要があります。
依頼目的によって探偵の動きは大きく変わる
例として『浮気調査』を依頼し、浮気をしていることが判明した場合の次の行動について考えてみましょう。
- 夫婦関係を修復したい
- 浮気相手、または配偶者に慰謝料を請求したい
- できるだけ有利な条件で離婚したい
- 夫婦関係は続けるが、いざというときの証拠として隠し持っておきたい
浮気の事実を突きつけるだけで夫婦関係が修復されることはなく、話し合いの場を設けたり、カウンセリングを受けたりと、気持ちの整理をつけながら少しずつ修復に向かうのが一般的です。
また、離婚や慰謝料といった問題も、法的な知識が必要となります。
特に、裁判で通用する証拠を集める場合は、探偵側にも高い調査スキルが求められるため、事前の確認が必要です。
調査報告を得た後、問題解決に向けてあなたがどのように動きたいのかを考え、依頼の目的を整理しておくことが大切です。
そうすることで、依頼時にスムーズに説明ができるだけでなく、探偵側も調査計画が立てやすくなる(=スムーズに調査に入ることができる)といったメリットが生まれます。
契約前に必ずチェックする3つの確認事項
確認事項①見積もり
通常であれば、依頼主の相談内容、調査依頼内容をヒアリングした上で見積もりが提示されます。
昨今は少なくなってきましたが、依頼主の予算を聞いた上で「その範囲内でできる限り調査をしましょう」という業者(満足の行く調査結果が得られない)や、見積もり自体を提示しない探偵事務所もあるようですので気を付けましょう。
見積もりで最もチェックする必要があるのが、「請求金額の総額」そして「調査内容」です。
「見積もり金額が安かったので依頼したら、様々な追加料金が発生し、最終的に他より多くの費用がかかった」といった事例もありますので、見積もりでは「総額」を確認することが大切です。
特に、次のような部分は納得がいくまで質問する必要があります。
- 追加料金の発生の有無(発生する場合は、費用の項目と金額)
- 成功報酬の場合は、何をもって成功とするか
- 調査員の人数は適切か
- 調査時間は適切か
調査員の人数は、当社では「2名」が基本ですが、調査の内容や状況によってはそれ以上の人数が必要となる場合もあります。
複数人での調査が見積もりに含まれていた場合は、「どうしてその人数が必要か」を尋ね、納得がいく答えが得られるかどうかを確認しましょう。
曖昧な言葉で誤魔化すような探偵事務所は、誠実さに欠けるため、良い仕事ができる可能性は低いです。
調査時間についても、時間をかければかけるほど良い調査ができる、というわけではありません。
張り込みや尾行が必要な調査では、まずはデータを収集し、ある程度あたりをつけてから実際の調査を開始することが一般的です。
基本的に、調査費用は人数×時間で計算されるため、過剰な上乗せがないかどうか、しっかり確認しておきましょう。
SAT探偵事務所では、単なる事実調査ではなく、依頼主が心から納得のいく解決方法へ導くための調査に取り組んでいます。
人数や調査時間、その他お見積もりで気になることは、ご納得いただけるまでご説明いたしますので全てご質問ください。
調査員はなぜ2名必要か?
調査中には様々な出来事が起こります。
対象者が想定外の行動をして、調査員がその場を離れなければいけない事態や、人気のない道で尾行する状況など、調査員を交代した方が良い場面が訪れないとも限りません。
また、対象者に一度「怪しい」と思われてしまうと、警戒され調査が厳しくなります。
調査費用のコストダウンを目的に、調査員を2名から1名に減らすことで、人件費を下げることができると考える方がいらっしゃいますが、調査員1名では調査自体に支障が出てしまう可能性があることを是非ご留意ください。
確認事項②調査報告書
調査報告書は決まったテンプレートがあるわけではありませんので、各探偵事務所によって内容は大きく異なります。
そのため、今回の依頼と似たケースの調査報告書のサンプルを見せてもらうようにしましょう。
「守秘義務」を盾にサンプルを開示しない探偵事務所もあるかもしれませんが、どのような報告内容となるのか、依頼主がイメージできるサンプルぐらいは用意があるはずです。(一切サンプルを用意していない探偵事務所は避けましょう。)
逆に、守秘義務を守らずに開示する探偵事務所も避ける必要があります。(あなたのプライバシーが他人に漏れてしまう可能性があります。)
また、裁判での提出を想定している場合は、「裁判で証拠として認められるかどうか」を事前に確認しておくことが大切です。
依頼内容によっても異なりますが「写真添付の有無」「写真の枚数に制限はあるのか」なども確認しておくと良いでしょう。
確認事項③契約書の内容
ひと昔前には契約書を結ばない形の依頼も少なくありませんでしたが、2007年に探偵業法が施行され、現在では契約書の発行が義務化されています。
次の3点が用意されているか、確認しましょう。
誓約書
依頼主が得た調査結果を使い、ストーカーやDV、差別行為などの違法行為、犯罪行為をしないことを誓うための書類です。
書類自体は探偵側が準備してくれるため、依頼主は署名・捺印を行うだけで構いません。
契約前書面(重要事項説明書)
金銭に関することなど、契約に関する重要事項について記載した書類です。
探偵側には、単に書類を渡すだけではなく、口頭で説明する義務があります。
以下の探偵業法に定められた重要事項の説明がきちんとされているかをチェックしましょう。
探偵業法8条の第1項
- 探偵業者の商号、名称又は氏名及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
- 第四条第三項の書面に記載されている事項
※商号、名称、氏名、もしくは営業所の名称、広告・宣伝する場合に用いる名称。 - 探偵業務を行うに当たっては、個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)その他の法令を遵守するものであること。第十条に規定する事項
※通称、探偵業者の「守秘義務」や「秘密保持義務」を指します。守秘義務とは、探偵業務で知り得た秘密を守らなければならない義務のことを言います。秘密保持義務とは、業務で集めた情報の保管方法・取扱方法を適正に管理する義務です。 - 提供することができる探偵業務の内容
- 探偵業務の委託に関する事項
- 探偵業務の対価その他の当該探偵業務の依頼者が支払わなければならない金銭の概算額及び支払時期
- 契約の解除に関する事項
- 探偵業務に関して作成し、又は取得した資料の処分に関する事項
契約後書面
契約締結後に交わす書面です。
調査方法や期間、調査結果の報告方法など、調査に関する様々な契約内容が記載されています。
特に次のような部分は、詳しく目を通しておく必要があります。
- 契約金
- 調査費用
- 調査方法
- 調査時間
- 成功報酬の有無
- キャンセルに関する規定
- 提出書類の廃棄方法
SAT探偵事務所では、法律に遵守した形での契約書を作成しています。
また、重要事項説明書に関しては、より丁寧な説明を心がけておりますが、不明点や疑問点等ありましたら、お気軽にご質問ください。