お子様がいじめにあっていることがわかった時、一番に思い浮かべる相談先は学校ではないでしょうか。しかし、残念ながら学校に相談してもらちがあかず、逆に学校側に不信感を抱くご両親や保護者の方も少なくありません。

  • 証拠がないからとなかなか信じてもらえなかった
  • 子ども同士のことだからと思うような対応をして貰えなかった
  • 口頭で注意をするのみで現状は変わらず子どもが不登校になった

もし学校側からこのような対応をされてしまった時、次の解決策としてどのような方法を取ることが出来るのでしょうか。学校に不信感がある時の具体的な方法を、詳しく解説していきます。

いじめを隠蔽する体質のある学校・教師、閉鎖された教育現場の実態

学校はある意味閉鎖された空間です。そこで営まれている日常生活を外側から知ることは難しく、なかなか本当の姿を掴むことは出来ません。

さらに、教育現場の慣習や教育員会という特殊な機関が、いじめ問題の隠蔽に拍車を掛けている状態です。最悪の場合子どもの命が絶たれる可能性すらあるいじめ問題が何故ここまで隠されてしまうのか、その実態をみてみましょう。

いじめ問題を認めたがらない教職員

学校に不信感を持つご両親・保護者の多くが、相談した担任や教職員にいじめを認めて貰えなかったという苦い経験があります。

  • いじめの現場を見ていない
  • いじめの証拠がないのでどうしようもない
  • 加害者が優等生で信じられない
  • 学校側の認識と差があり理解が得られない
  • 出来るだけ本人同士で解決させようとする

いじめを受けているお子様とそのご両親・保護者にとって、相談先である学校に認めて貰えないことは大変なショックです。このような、いじめを認めないと取られる対応をする教職員は決して少なくありません。

  • いじめがあることで教職員の評価が下がる
  • 忙しい中で時間を割いて調査しなければならない
  • 加害者側の保護者が役員や社会的地位のある人で口出ししにくい
  • いじめを認めると学校の評判が悪くなる
  • 教師間の上下関係による圧力など

いじめの相談を受けても認めたがらない学校側には、一見すると分からない人間関係のしがらみや連帯意識が存在しています。教育現場という特殊な場所に崇高さを感じて気遅れしてしまう保護者の方も多いですが、お子様を守るという意識をしっかりと持って外側からのアプローチをすることも大切です。

公私の区別がつかなくなっている教職員の増加

学校で起こるいじめで一番問題なのは、教職員による子どもへのいじめ行為です。教育現場においては、どの子にも平等に接して欲しいと思うのは保護者として当然ですが、公私の区別なく平気で加害者側に加担する教職員も増えてきています。

  • いじめ加害者が教職員に懐いており庇われてしまう
  • 容姿や家庭環境などで生徒に差別を行う
  • 成績表を書き換えて進学に支障を出す
  • 体育の時間に一人だけ走らされ続ける
  • 部活動を強制的に続けさせて怪我を負わせても指導の一貫と言い張る

これらは、学校の教職員が実際に行った行為の一例です。このような行為を受けたお子様は、相手が教職員であることにまず萎縮し、教職員が率先して行なっていることを盾にして、生徒間でのいじめもエスカレートしていくのです。

  • 教職員同士で庇い合う
  • 一方的に被害者に問題があるようにされてしまう
  • 教師もいじめを行なっているのでいじめ加害者の生徒に罪悪感が無い

本来なら味方になって貰えると思って相談したのに、逆にお子様への風当たりが強くなり不登校となってしまったケースもあります。いじめを隠しやすい環境と情報を操作出来る立場の教職員、この二つが揃っているいじめ問題の場合には、状況をよく把握してから対策を行う必要が出てきます。

現状が理解出来ていない教育委員会

学校の対応が悪いのであれば、その上の教育委員会に相談してみるといいかも知れない…そう思われる方も多いでしょう。しかし、教育委員会も年度や地域などによってその対応は様々で、場合によってはより問題が悪化することも少なくありません。

  • 教育現場を見ているわけではないので動き出すまでが遅い
  • 社会的対面を重視する傾向にある
  • 加害者に厳重な処罰があるわけではなくあくまで学校に指導が入るのみ

上下関係でいうと教育委員会は学校の上に位置していますが、相談したからといってすぐ動くわけではありません。教育委員会に報告すると、まずその学校の校長に指導が入ります。指導を受けた校長が教職員へ指導を行い、いじめ問題を解決するといった流れです。

  • 学校側が教育委員会に対し事実と違う報告書を提出する
  • 聞き取り調査に関して問題ないことを学校がアピールする
  • 教育委員会が実態を把握出来ておらず的外れな対応をされる

このようなケースの場合、教育委員会へ相談してもかなり問題の本質をぼかした解決方法のみとなってしまい、加害者やそれを放置した学校への責任追及にまで行き着くことが出来ません。

学校が閉じられた世界で外側からは見えにくいという環境に加えて、教育現場とそれを監督する教育委員会との距離が離れていること、事実が伝わりにくい状況が起こりやすいことも、いじめ問題が隠蔽される要因となっています。

このような状態を打開するためには、動かない証拠を提出するとともに刑事・民事の方面からいじめ問題を訴える必要性があります。

手遅れになる前に!子どもをいじめ被害から守るための方法

いじめ問題は年々悪質化しており、いじめ被害者が命を落としたり精神的な疾患で社会参加が出来なくなるケースも多く存在しています。

お子様がいじめられてSOSを出したその時、どれだけ早い対策が取れるかでその後の人生にも大きな影響を与えます。手遅れになる前にどのような方法が取れるのか、実際にいじめ問題を体験した方々の例を見ていきましょう。

可能な限り証拠や証言を集める

いじめ解決に向けて一番大きな役割を果たしてくれるのは、いじめがあったことを証明する証拠や証言です。

誤魔化しようのない証拠を集め、学校および教育委員会に提出し迅速な対応を求めたケースでは、いじめ加害者とその保護者、いじめ問題を放置していた学校側の責任問題にまで発展しました。

  • お子様にボイスレコーダーを持たせて日常会話を録音
  • 部活がグラウンドで行われている時にその様子をスマホで録画
  • 過酷すぎるトレーニングの記録を付けておく
  • 怪我をした時に病院から診断書を貰っておく
  • 学校側との話し合いはすべてボイスレコーダーに記録しておく
  • 壊された文房具やカバン等はすべて保管
  • 子ども同士や部活の連絡といったメールやチャットは親のスマホで管理

いじめを認めない学校側からよく聞かれるのは、「証拠がない」「見ていないからわからない」「事実と異なる」といった発言です。こうした時に動かぬ証拠を提出することで言い逃れが出来ない状況となり、解決へ向けて働きかけることが可能となります。

子どもをいじめの現場から引き離す

  • 出席日数が足りないと進学に影響が出る
  • 授業が遅れることが心配
  • 学校を休むことで悪い噂を立たせたくない

こうした理由から、いじめがあっても出来るだけ学校を休ませず登校を促すご両親や保護者の方々も多くいらっしゃいます。地域にもよりますが、いわゆる不登校児に理解を示さない人がいることも事実であり、お子様の将来を考えて頑張ってしまうケースもよく耳にします。

しかし、いじめの現場から離れることが出来ないお子様が多くストレスを抱えた結果、追い詰められて更に状況が悪くなることも少なくありません。

  • いじめが問題であることを提示した上で学校側に別室登校を提案する
  • 転校やフリースクールなどを視野に入れる
  • いじめ加害者に対する学校教育法に基づいた出席停止処分を要求する

いじめを受けたお子様に対して一番最初に行わなければならないケアは、「この場所なら安全」という安心感を持って貰うことです。

学校教育法では、著しい問題行動を起こしている生徒を学校に来させないようにするための出席停止処分を定めていますが、いじめ加害者を完全に隔離することは難しく、申し立てたとしても実際に行われるまで時間が掛かる可能性もあります。

現在では多くの学校がスクールカウンセラーを配置して心のケアを行なったり、出席日数として換算されるフリースクールと提携するといった方法を取っています。お子様の状態をよく観察した上で、お子様本人がいじめ問題に立ち向かえるだけの心のケアを行うことも重要です。

第三者機関に相談する

不信感のある学校にどれだけ相談をしたとしても、現実的な解決方法を得ることは難しいでしょう。責任の所在をはっきりとさせず、いじめ問題そのものをなし崩しに解決したいという学校側の態度は、いじめ被害者にとってとても受け入れられることではありません。

  • いじめを刑事事件と捉えて警察に相談する
  • いじめで受けた被害を慰謝料という形で民事事件として訴訟を起こす
  • いじめ問題を人権侵害と捉えて法務局に相談し調査をお願いする
  • いじめ加害者とその保護者、および学校にいじめを認めさせるための証拠集めを探偵事務所に依頼する
  • いじめ問題に強い行政書士や弁護士に相談して内容証明書を送る

学校内で起こった出来事は、必ずしも学校関係者だけで解決しなければならないわけではありません。

法律という観点から解決策を見出し、証拠集め等で悩まれた時にはその道のプロである探偵事務所に力を借りるなど、多くの方が様々な方法でいじめ問題に取り組んでいます。学校以外の相談場所を探して、お子様やご家族に合った相談先を選んでみましょう。

いじめ問題の解決を進める上での注意点

早期発見と早期解決は、いじめ問題でも特に必要とされている項目です。しかし、複数の対策方法を一気に進めることは非常に神経を使い、お子様は勿論のことご両親や保護者の方にとっても大変な作業となってきます。

では、どのような点に注意をして問題解決に向けた動きを行えばいいのか、その注意点についてみていきましょう。

保護者の冷静な判断と行動が重要になる

大切なお子様がいじめ被害者となった時、冷静でいられる保護者の方はいらっしゃいません。しかし、その心に任せて次のような行動を取ってしまうと、逆に学校側との溝が深まり解決が遠のく可能性があります。

  • 特定の人物や学校がわかるような情報をインターネット上に流す
  • 保護者間のメーリングリストやチャット内で誹謗中傷を書き込む
  • 怒りに任せて学校に怒鳴り込み教職員へ暴言を吐く
  • 状況をよく把握していない段階で被害者宅に向かう
  • 不法侵入などの犯罪行為に繋がるような証拠集めを行う

いじめを早く解決したいと思うあまり、行きすぎた言動や行動を取ってしまうご家族の方も少なくありません。特に法的処置を望む場合は、より冷静な行動と判断が求められます。いじめ被害者であるお子様や保護者の方が不利にならないよう、注意して対策を進めるようにしましょう。

いじめ問題の決着点を定めておく

いじめの解決方法としていくつかの具体的目標があると、相談先が決めやすく先の見通しが立てられるようになります。

  • いじめに加担していた教職員を解雇して欲しい
  • いじめ加害者とその保護者に慰謝料を請求したい
  • いじめ加害者を出席停止にして欲しい
  • 加害者や教職員に謝罪を求めた上で公正証書にまとめたい
  • いじめ加害者を退学にしたい

こうした具体的な目標が定まっていると、相談内容もより明確になることに加え、ゴールが見えることで行動に移しやすくなります。いじめ問題が決着したと思う段階はそれぞれですので、どうなったら一番良いと思えるか、お子様やご家族内で話し合われてみるのも良いでしょう。

家族だけで悩まず専門家の意見も取り入れる

現代のいじめ問題は大変陰湿で、表面上でははっきりとわからないことも多くあります。また、いじめを受けた段階ですでにお子様は心に大きな傷を受けており、様々な面から一度にアプローチを掛けなければいけない状態です。

  • お子様の精神的ケア
  • お子様が安心して勉強できる環境を提供するための相談
  • いじめを認めさせるための証拠集め
  • 法的措置を踏まえた準備
  • 学校へ対する責任追及へ向けた行動

こうした内容をすべてご家族だけで行う事は大変な負担である上に、日常生活を営みながら進めることは困難でもあります。専門家に相談して意見を取り入れたり、時には力を貸して貰うことも視野に入れて、いじめ問題の解決へ向けた対策を進めるようにしましょう。

まとめ

学校に不信感がある時のいじめ問題の対処法について、詳しく解説してきましたがいかがでしたでしょうか。最後にもう一度内容をまとめてみましょう。

  • 学校は閉鎖されてた空間でいじめ問題が隠蔽されやすい
  • 学校及び教育委員会が信用出来ない時には外部機関への相談が効果的
  • 学校が安心できない場合にはお子様の状態に合わせた環境を作ることも大切
  • 証拠はこまめに集めておきいじめの存在を認めさせることが重要
  • いじめ問題解決の最終的な目標を定めておくと、相談する上でもより明確な対策が取れる

学校が信用出来ないいじめ問題のケースでは、誰を信用していいのか分からず具体的な方法が思いつかない方も多くいらっしゃいます。

いじめの相談先は学校だけではありません。いじめ問題に関して様々な対処法を考慮しながら、現在の状況に合った相談先をみつけて相談するようにしてみましょう。