嫌がらせ・いたずらは1つ1つが些細なものであっても、積もり積もれば大きな精神的ダメージをとなります。それを晴らすためには、嫌がらせ・いたずらをやめさせるだけでなく、何らかの報復をしたいと思う人も多いことでしょう。

しかし嫌がらせをされたからといって、そのまま、あるいはそれ以上のことをやり返して許されるわけではありません。

あくまで合法的な範囲で、嫌がらせの犯人に仕返しのできる方法についてまとめました。注意点もよく読んだうえで参考にしてみてください。

「嫌がらせ・いたずら」撃退・報復の前に気を付けなくてはならないこと

先ほども述べましたが、仕返しだからといって何をしても許されるわけではありません。嫌がらせに腹が立つのは当然ですが、怒りのままに行動することは絶対にやってはいけないことです。

撃退・報復をする前の注意点

 冷静になる

カッとなった状態ではやりすぎてしまう可能性が高いです。即解決を求めるのではなく、落ち着いてよく考えて対処しましょう。最悪の場合自分か相手がけがを負ったり命を落としたりということも考えられます。

 確実に相手を特定する

思い込みで犯人だと決めつけないでください。間違っていた場合はもちろんのこと、本当に犯人であったとしても証拠がなくては逆に自分が訴えられる可能性もあります。

 やり返すことよりやめさせることを第一に考える

嫌がらせに腹が立って、相手にも同じくらい嫌な思いをさせたいと思うかもしれませんが、そのような考えでは絶対に解決しません。報復に出るべきなのはむしろ、嫌がらせ行為が収まった後です。

 法に触れることは絶対にしない

大前提です。自分が法を犯せば刑事事件として訴えられることもありますし、相手に報復するどころか自分がすべてを失ってしまいます。特に暴力だけは絶対に我慢してください。護身用に武器を持つのもダメです。

嫌がらせの犯人に反撃したいのなら、一番大事なのはこちら側に過失を作らないことです。そのためには確実に相手が犯人であるという証拠をつかんでから、具体的な手段に出ましょう。

「嫌がらせ・いたずら」に対する合法的な撃退・報復の方法

さて、上記の注意を理解していただいたうえで、合法的な撃退・報復の方法をお教えします。

自然に明るく振舞う・元気に挨拶する

嫌がらせはターゲットを困らせたくて行うことがほとんどです。特にお互いが同じ生活圏の住民であれば、おそらく犯人はターゲットの反応をうかがって、どれだけのダメージを与えられたかを確認しています。

そんなときに気に病んだ様子を見せるのは、相手を調子づかせることに他なりません。そこで全く平気な振りをし、いつも通りに明るく振舞って見せましょう。もし相手が誰なのかはっきりわかっているのであれば、何も知らない風を装って元気に挨拶するのもいいです。

ストレスや心配事があるのに明るく振舞うのはつらいでしょうが、相手を撃退するだけでなく逆上させないためにも、充分有効な方法です。

この方法はお金がかからずかつ相手が誰かわからない状態でもできるというメリットがあります。逆にやりすぎると相手を刺激するかもしれませんし、かつ撃退方法としてはやや弱く、確実性に欠けている点がデメリットです。

あくまで自然に振舞いつつ、その間に探偵に依頼して犯人の特定と証拠集めを行いましょう。本命の撃退方法を行うまでの対策だと思ってください。

周囲の人間を味方につける

周囲の人間を味方につければ、以下のような効果が期待できます。

  • 嫌がらせが効いていないことを相手にアピール
  • 相手が集団の力を恐れて嫌がらせ行為をしづらくなる
  • 自分が精神的に落ち込まずに済む

またこれはあくまで犯人が特定できている場合ですが、相手と仲のいい人や相手の恩人などが味方についてくれれば、相手に嫌がらせをやめるよう説得してくれることもあり得ます。実際示談の際には、相手の親や上司などに同席してもらうことが多いです。

この方法をとる場合に気を付けなくてはならないのは、嫌がらせに関してあまり詳しい情報は他人に話さないようにすることです。相談するにしても、あくまで相手が誰かはわからないが困っているというスタンスを取りましょう。

余計なことをしゃべると、自分が加害者になってしまう場合もあります。嫌がらせの根本的な解決のためにも、情報の使いどころを間違えてはいけません。

正当防衛の形での暴力による仕返し

嫌がらせの有無を問わず、正当防衛が認められる暴力はあります。もちろんその場合は罪に問われることはありませんが、実際にこれを仕返しの方法として考えるのは全くお勧めできません。

正当防衛について、刑法ではこう定められています。

「急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。」

この「急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした」ということが認められるには、以下の条件を満たさなくてはなりません。

正当防衛の成立条件

  • 相手が違法な権利侵害(暴力その他)の行為を行った
  • 現在進行形で行われている相手の行為に対しての行動である
  • 防衛行為が相手の不正の侵害と見合っている・やりすぎでない
  • 防衛しようという意思による行為である

つまり少なくとも相手が先に暴力をふるっていなくてはなりませんし、その暴力が終わった後に仕返しをしてもいけません。もちろん相手の行為をやめさせるために必要以上の暴力を振るっても、正当防衛と認められないのです。

嫌がらせ案件で言えば、犯行現場をおさえられて逆上した犯人が凶器を持って襲いかかってきたところを暴力で止めるくらいしか、これに相当する場面は考えられません。非常に非現実的な想定です。

また何より大きな問題は、自分も犯人も無傷で済む可能性がほぼないこと。下手をすると命を落とす可能性すらあります。

嫌がらせは命を懸けてまで解決するようなものではありません。それよりはしかるべき法的手段をとって、根本的な解決を図りましょう。

示談・民事裁判で慰謝料を請求する

示談とは、主に弁護士に依頼しての相手と直接の話し合いのことです。

これは嫌がらせ案件においては、最も現実的かつ効果的な解決法です。嫌がらせをやめさせ、これまでの行為の代償として賠償金を支払わせることで、相手への報復にもなります。

また嫌がらせ行為は被害者の権利を侵害しているので、確実な証拠さえあれば民事裁判で争うこともできます。示談と同じく主に賠償金について争いますが、異なるのは裁判所による判決に強い執行力がある点です。

示談・民事裁判のメリット

  • 示談書や判決に基づいて合法的に賠償を強制できる
  • 今後のことについても取り決められるのでさらなるトラブルを防ぐことができる

どちらも解決と合法的な報復を同時に行うことのできる方法ですが、そのためには確実に相手を特定し、犯行の確たる証拠を集めることが必須となります。こと裁判となれば時間も費用も掛かりますが、それでも合法的な解決のためにはこれ以上の方法はありません。

示談・民事裁判については「嫌がらせ被害を受けたときにやるべき対処法!解決の着地点と証拠の重要性」の記事に詳しく書いてあります。是非参考にしてください。

刑事裁判で法的責任を追及する

賠償金をとるより相手にしかるべき罰を受けさせたいという場合に効果的な方法が、刑事裁判を起こすことです。

嫌がらせというと軽んじられがちですが、他人の物を盗むこと・壊すこと、怪文書やうわさで他人の社会的な評判を下げること、他人の敷地に勝手に侵入することなど、これらはすべて法に触れます。嫌がらせ行為の多くは刑事罰に相当する犯罪なのです。

そのため、手順を踏めば刑事裁判で罪に問うことができます。もちろん合法です。

具体的な手続きや注意点などについては「嫌がらせ・イタズラの罰則は何罪?犯人を刑事告訴する手続きと必要な証拠」の記事に詳しく書いてあるので、参考にしてください。

刑事裁判となれば弁護士に依頼し警察に告訴状を提出し、多くの手順を踏むことになります。時間も費用もかかりますが、相手の非を認めさせて責任を追及するには最強の方法です。

ただし告訴すれば、決して後には引けません。報復が目的ならいいですが、嫌がらせ問題解決に重点を置くならば、刑事告訴は示談の交渉材料にする方が賢明ではあります。

「嫌がらせ・いたずら」撃退・報復のために決してしてはいけないこと

嫌がらせ・いたずらを合法的に撃退したり報復したりする方法はいくつもあります。効果的な方法ほど解決までに時間を要しますが、それでも証拠を集めるまでは耐えて、決して軽率な行動はとらないでください。

中でも以下のような行為は違法性があり、すべてを台無しにする可能性があります。

  • されたことをそのままやり返す
  • 暴力をふるう
  • 相手の悪口を言いふらす

上でも述べたように、嫌がらせ行為はそもそもほとんどが違法です。そのままやり返してしまっては、こちらが罪に問われる可能性があります。暴力も同じで、正当防衛が認められることは滅多にありません。

そしてついやってしまいがちなのが悪口です。他人の評判を貶める行為は名誉棄損罪あるいは信用棄損罪にあたります。内容が真実でも虚偽でも同じなので気を付けてください。

「嫌がらせ・いたずら」撃退・報復のためにはまず相手を特定しなくてはならない

ここまで嫌がらせ・いたずらに対する合法的な仕返しについて説明しましたが、相手のことを何も知らないままでは、できることはほぼありません。そして具体的な解決策をとるためには、相手を特定して十分な証拠をそろえなくてはならないのです。

さらに言えばどんな方法が効果的かも、相手をよく知らなくては判断がつきません。証拠を突きつければ大人しく認めてやめる人もいれば、学校や会社にバレるのを恐れる人、裁判になって始めて事の重要性を理解する人など様々です。

探偵ならば嫌がらせの相手を特定するだけでなく、行動調査で相手の生活や人間関係なども調べられます。そこから相手の弱点がわかり、もっとも効果的な方法をとることができるのです。

相談するにも味方をつけるにも、素人よりは断然プロ。まずは調査のプロである探偵に相談してみてはいかがでしょうか。