【投稿日】 2021年1月27日 【最終更新日】 2021年10月21日
他人の実家の住所を勝手に調べるのはマナー違反だと思う人もいるでしょうが、相手が頑なに教えてくれないようなケースこそ、調べる必要があるといえます。結婚、就職、その他の契約などで実家のことを隠そうとするのは、何か後ろめたい理由があると考えられるからです。
単なる好奇心ではなく、信頼関係を築いたり身元確認したりするために、実家に関する調査が必要なケースはたくさんあります。何か問題が起こってからでは遅いです。自分では調べられないなら、是非探偵などに依頼することも検討してください。
SAT探偵事務所 京都本部の代表取締役社長。
浮気調査や人探しといった個人向けのメジャーな調査はもちろん、他所では受任できない難度の企業向けの調査(信用調査、与信調査、M&A時等におけるDD 等)や経営コンサルティング業務にも従事している。
何故実家の住所を知りたいのか?目的によって異なる調査方法
あなたがその人の実家の住所を知りたいのは何故でしょうか。実は調査する上で、理由や目的はとても重要です。それによって可能な調査方法が異なるからです。
調査のプロといえば探偵ですが、実家の住所を知りたい理由によっては弁護士に依頼すべきケースもありますし、まず警察に相談すべき緊急のケースもあります。
それぞれの理由・目的に応じた相談先や調査方法を以下に挙げるので、自分の目的に適したものを選ぶ際の参考にしてください。
結婚・就職のための身元確認調査
ある人物の実家の住所を知りたいケースで、最も多いのが結婚や就職のための身元確認調査ではないでしょうか。婚約者が実家や家族について教えてくれない、履歴書の情報に嘘はないかなどの疑問を抱いているなら、それを解消しなくては信頼関係を築けません。
婚約者や新入社員に不審な点があるケースでは、実家の住所だけでなく家族構成や世帯情報、交友関係なども調べる必要があります。よってこの場合は、探偵に身辺調査を依頼するのがベストです。
探偵の身辺調査で分かる情報
- 実家の住所
- 本籍地
- 家族構成(血縁関係、同居している家族・親戚 など)
- 世帯情報(家族の職業、誰が主に生計を担っているか など)
- 本人の経歴(学歴・前職、あれば前科・補導歴 など)
- 交友関係
- 金銭状況(本人と家族の収入や借金など)
- その他、依頼に応じて様々
このように探偵なら、依頼人が必要とする情報を適宜集めることができるので、相手が信用できるかどうか知るための調査には最適です。
探偵の具体的な調査内容や依頼の際の注意点などはこちらをご覧ください。
借金の返済や家賃・慰謝料・養育費などの支払いをさせるため
友人・知人や元配偶者との金銭トラブル、あるいは家賃の未払いなど、本人に支払い能力がなかったり居場所がわからなかったりするケースでは、実家を訪ねれば何らかの打開策が得られる場合があります。
- ■家賃の未払い
- → 保証人である親に肩代わりさせる
- ■借金を返済しないまま転居した・逃げた
- → 本人が実家に隠れているかも
実家の家族(主に親)に話して本人に連絡を取ってもらう
実家の家族(主に親)に肩代わり・立て替えできないか打診する/dd> - ■元配偶者に慰謝料や養育費を払わせたい
- → 本人が実家に住んでいる可能性
実家の家族(主に親)に話して本人に連絡を取ってもらう
実家の住所で戸籍謄本や住民票を取り寄せて現住所を調べる
こういったケースでは探偵だけでなく、弁護士にも相談するのがベストです。法律で解決できる金銭トラブルに関する調査では、弁護士をはじめとする士業特有の強みを生かせるからです。勿論、臨機応変に必要な情報を集められる探偵の調査も非常に有効です。
探偵への相談をお考えならこちら、弁護士への相談をお考えならこちらを参照してください。
訴訟などの法的措置をとるため・内容証明を送るため
訴訟・示談のような法的措置をとる場合、相手の住所がわからなくては訴状や内容証明を送ることができません。
例えば訴えたい相手が配偶者の不倫相手や職場の上司などであれば、正確な住所がわからないということはままありますし、元配偶者でも何も知らせずに離婚後に転居していればわかりません。被害がきっかけで知った相手ならなおのことです。
内容証明は場合や目的によりますが、訴状は確実に相手が住んでいる場所に送付しなければ意味がありません。よって相手の現住所が特定できないなら、まずは実家の住所を調べるというのも1つの方法です。本人が実家に同居しているかもしれませんし、実家の家族なら現住所を知っている可能性が高いからです。
法的措置をとるなら、それは弁護士の領分です。まずは弁護士に相談してください。弁護士による実家の住所の特定方法や、その際の注意点はこちらです。
恋人や友人の病気やケガを実家の家族に伝えたい
本人を通さずに実家とやり取りすべきなのは、何も本人が逃げてしまったり行方不明になったりしたケースばかりではありません。恋人や友人、同僚や上司などが本人の代わりに連絡を取らなくてはならない状況もいくつか考えられます。
本人の代わりに実家に連絡を取るようなケース
- 本人が事故死・突然死した
- 本人が病気やケガで入院中(自分で連絡がとれない)であることを家族に知らせたい
- 本人が記憶喪失
このような場合は原則的に病院や警察への相談が必須ですが、今まさに生死の境をさまよっているような一刻を争うケースなら、できるだけ早く探偵にも依頼するのがベターです。本人が隠しているわけでないのなら、探偵の調査は比較的スムーズに進みますし、警察より早く見つけ出せるかもしれないからです。
警察に相談するなら、病院を通すと話がスムーズです。ケースによって対応は異なるので、まずは入院先の病院に相談してください。こちらから相談するまでもなく、警察の方から情報を求められることもあります。
探偵に依頼するなら、こちらを参照してください。
社員・恋人・知人が行方不明になったため
恋人や婚約者、友人・知人、会社の同僚や部下などが突然行方不明になったときも、やはり放っておくことはできません。本人がすぐに見つからなければ、実家の家族に知らせる必要がありますし、今後についての話もしなくてはならないでしょう。
- ■事件性がありそう(部屋が荒らされている、誰にも知らせずにいなくなった、最近トラブルに巻き込まれていた など)
- → まず警察に相談 → 実家に知らせる → 対応を相談する
- ■事件性なし(夜逃げと思われる状況・理由がある、本人が書いたと思われる手紙などが残されている、誰かに伝言が残されている など)
- → 警察に相談 → 弁護士か探偵に相談・調査依頼
親しい人物が行方不明になったときの対処
事件性あり・なしどちらのケースでも警察に相談すべきなのは、素人よりプロの判断の方が確実だからです。警察に相談・通報した結果、捜索願を出すことになるかもしれませんし、緊急性が認められれば即捜査してくれることもあります。警察が権限と組織力を行使すれば、調査の成功率は極めて高いです。
但し、警察は行方不明者捜索のために実家の住所を調べても、捜査対象者の知人などに教えてくれるわけではありません。よって婚約者や雇用者・上司といった立場で実家にコンタクトをとりたいなら、探偵に調査を依頼することになります。
探偵の調査については、こちらから確認してください。
実家の住所を調べるために自分でできることと注意点
ある人物の実家の住所が知りたい――自分で探すにせよ、弁護士や探偵に依頼するにせよ、対象者に近しい立場だからこそできること、しなくてはならないことがあります。してはいけないことに充分注意しつつ、できる範囲ですべきことを行ってください。
実家の住所を調べるために自分でできること
- 教えてもらった住所・電話番号があれば、それが本物か確かめる(実際にその住所を訪ねる、電話をかける、住民票などを取り寄せる など)
- 本人に尋ねる
- 本人の古くからの友人・知人に尋ねる
- 本人の現在住んでいる家を訪ねる
- アルバムなどを見せてもらえないか頼む
- 家族・親族や出身地の話を聞く
- 結婚を考えているなら結婚式などについて具体的な話をする
- 相手に関してこれまでに分かっていることを書面にまとめてみる
これらの行動は相手の実家の住所を知るためのものでもありますが、弁護士や探偵に調査を依頼する際にも非常に役に立ちます。調査の際の事前情報は多いほどいいです。相手との関係を悪化させない程度に、できるだけ多くの情報を集めてください。
実家の住所調査を探偵に依頼するには?調査料削減のポイントも!
ではここで、実際に探偵に実家の住所調査を依頼する場合について解説しましょう。どんな準備が必要で、それがどんな調査にどのように生かされるのでしょうか。
探偵による住所調査の方法と依頼するメリットは?
探偵による住所調査の方法は、主に情報調査と聞き込み・張り込みです。依頼者から得た情報を元にインターネットや独自のネットワークからさらに情報を集め、ある程度住所が絞れたら聞き込みと張り込みで番地・部屋番号まで特定し、必要なら証拠も確保します。
これらの調査は免許がいるわけではないので誰にでもできますが、素人と探偵とではスピードと確実性に大きな差が出ます。
探偵に住所調査(所在調査)を依頼するメリット
- プロの技術と独自のネットワークを駆使するため迅速・確実
- 調査対象に調査していることを知られずに済む
- 不法侵入や警察に通報されるなどの調査中のトラブルなどを避けられる
- 自分の時間や労力を割く必要がなく、生活に支障が出ない
- 警察や弁護士に比べて、依頼者の希望に沿って柔軟な対応ができる
大きなメリットは以上の5つです。調査のスピードと正確さだけでなく、素人の調査で起こりがちなトラブルを避けられるというのも大事なポイントです。無断で他人の実家を調べるというのは、相手に知られると意味がないケースがほとんどだからです。
逆に探偵に調査を依頼するデメリットは、お金がかかることです。住所調査は大抵の探偵事務所で数10万以上とされています。決して安くない金額を払うのですから、早く確実な結果を得たいと思うのは当然です。
実は調査料金を削減し、調査のスピードもアップするために、自分でできることがあります。それを次の項で説明します。
探偵に依頼するには「事前の準備」が大事!スピードと料金にも影響
住所調査に限らず、探偵に調査を依頼するには事前準備と早めの相談が大事です。上で実家調査のために自分でできることを挙げましたが、こういった情報が多ければ多いほど、探偵の調査は捗ります。
探偵は依頼者から得た情報から、役に立つものを見つけて調査します。つまりヒントとなる情報は多いに越したことはありません。あなたが必要ないと思う情報でも、探偵が見れば重要な手掛かりになるかもしれないので、できるだけたくさん集めてください。
実家の住所特定に必要な情報
- 現住所(あるいは知っている限りの新しい住所)・氏名・生年月日
- 職業・勤務先・学歴(出身校)
- 顔写真・全身の写真(新しいものと古いものもあれば)
- 交友関係・趣味
- よく行く場所
- 方言やよく出る言い回し・話題など
- 本人が実家や過去について話していたこと
- 自分と相手の関係・これまでの経緯
- その他、相手に関する様々な情報・気になったこと
どれもわかる範囲、手に入る範囲でできるだけ多く揃えることが大事です。これらと併せて、上で書いたような相手から聞き出した情報も提供してください。
この項で説明した探偵の住所調査の詳細な内容と事前準備については、以下の関連記事にも詳しく書かれています。色んなケースに共通する情報が多いので、是非目を通してください。
法的なトラブルなら弁護士でも実家の住所調査が可能
調査は主に探偵の仕事ですが、法的なトラブルがらみで相手の実家の住所が知りたいなら、弁護士やその他の士業にのみ可能な調査方法があります。
弁護士なら「職務上請求」と「弁護士会照会」で調査できる
- ■職務上請求:
- 戸籍法第10条の2に基づき、弁護士などの士業が受任した案件に必要な住民票や戸籍の写しの交付を、役所などに請求すること。
※個人で請求するより認められやすい - ■弁護士会照会:
- 弁護士が所属する弁護士会という組織を通して、官公庁や企業などに対し、必要な情報の開示を請求できる制度。
※職務上請求と異なり、銀行・電話会社をはじめとする様々な企業にも請求が可能
弁護士を含む士業にのみ可能な調査方法
これは探偵にはできない調査方法であり、住民票や戸籍の附票を見ればこれまでの住所の履歴がわかるので、実家の住所を調べるのにとても有効です。但し、法的なトラブルの対処を弁護士に依頼した時のみ可能という点に注意してください。職務上請求や弁護士会照会だけを引き受ける弁護士はいません。
弁護士から探偵に協力を要請するケースも
戸籍の附票から実家の住所がわからないということはあまりありませんが、例えば本人からの情報が虚偽ばかりだった場合など、稀に弁護士でも調べられないケースはあります。
その場合は弁護士が探偵に依頼することもあります。弁護士が連携している探偵事務所などに調査を委託したり、依頼者を紹介したりする形が一般的です。また実家の住所がわかっただけでは情報が足りないケースもありますし、弁護士と探偵が連携することは多いです。
よって弁護士と探偵、どちらに依頼すべきか悩んだときは、とりあえずどちらかに相談してみて問題ありません。
実家の住所を調べる目的は様々…信頼関係のためにも早めに調査を
実家の住所は個人情報ではありますが、結婚や就職、進学などの際にまでそれを伏せるのは、何かしらやましいことがあると勘繰られても仕方ありません。アパートやマンションの賃貸契約に関しても同じです。
実家の住所調査は大抵の場合、相手にばれずに行わなくてはなりません。しかしばれないように自分で調べるには限界があります。できればトラブルが起きる前に、既に起きてしまったなら一刻も早く、探偵やしかるべき機関に相談してください。
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