【投稿日】 2018年4月11日 【最終更新日】 2021年10月21日

探偵事務所には、日々様々な相談が持ち込まれています。その中には「通話履歴を調査して欲しい」といった内容もあります。

最初に、具体的事例をあげておきましょう。

配偶者や恋人、家族といえども、いつどこで誰と話しているのか、全て把握することは難しいものです。また、「携帯電話の着信履歴が消されていた」「非通知の着信がやけに多い」など、どうしても疑問を持ってしまうシチュエーションに遭遇したという人も少なくありません。

通話履歴さえ調べることができれば、問題も解決しスッキリできる!と思われる方も多いことでしょう。

しかし、探偵だからといってどのような情報でも入手できるわけではありません。独自のルートを用いて情報を得ることは可能ですが、調査可能・不可能の範囲は、はっきり区切られています。

ここでは探偵が携帯電話の通話履歴を調べることができない理由と、依頼主本人が合法的に調査できるケース探偵が依頼主の目的達成に向けて合法的に調査する方法について、ご説明します。

探偵が携帯電話の通話履歴を調査することはできません

結論から申し上げますと、探偵が第三者の携帯電話の通話履歴を調査することはできません。

通話履歴を調査するためには、携帯電話会社に問い合わせる必要があります。また、本人の許可なく、探偵や家族などの第三者に開示されることはありません。

通話履歴の明細書には

  • 通話先電話番号
  • 発信時刻
  • 通話開始時刻
  • 通話終了時刻
  • 通話時間

が記載されています。通話履歴を知りたい!という方が求めている情報が掲載されていることは事実ですが、残念ながら調査不可能です。

また、以前は弁護士からの依頼、なおかつ裁判で必要とされた場合のみ、第三者に開示されていたことがありました。しかし、現在では刑事事件等、大規模な事件に関わる問題ではない限り、開示されることはありません。

「携帯電話の通話履歴の調査が可能!」とうたっている探偵事務所は違法調査の可能性大

インターネット上で「携帯電話の通話履歴の調査可能!」といった言葉を見かけたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、先ほどお伝えしたように携帯電話の通話履歴は、第三者に開示されるものではありません。

それでも調べるとすれば

  • 何らかの裏ルートを用いて、通話履歴を入手する
  • 携帯電話ショップの社員を買収し、通話履歴を入手する
  • 弁護士や警察関係者を買収し、通話履歴を入手する

といった方法が考えられますが、どれも違法行為であることに代わりはありません。

つまり「調査可能」をうたう探偵事務所=違法調査を行っている探偵事務所と考えて良いでしょう。

違法行為と知っていながら、探偵に依頼した時点で依頼主も同罪となります。また、もしも依頼した探偵が詐欺師のような人物で、調査料金を持ち逃げしたとしても、あなたは警察に届け出ることができません。

探偵が携帯電話の通話履歴を調査する行為は違法ということがお分かりいただけたでしょうか?

しかし、中には、依頼主が携帯電話の通話履歴を請求できるケースがあります。

次の章では、そのケースについて詳しくお伝えします。

携帯電話の通話履歴を開示請求できるケースとは?

先ほど、通話履歴を調査するには携帯電話会社に問い合わせる必要があり、探偵のような第三者に開示されることはないとお伝えしました。

家族であっても委任状が必要となるため、本人に気づかれずに調べたいという方には使えない方法です。

しかし、第三者ではなく契約者本人であれば、通話履歴の開示請求はスムーズに進みます。

ここでポイントとなるのが、契約者というキーワードです。契約者はあなた、実際に利用しているのが配偶者という場合は、あなたに請求する権利があります。

  • 運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなどの本人確認書類
  • 印鑑(サインでも可能な場合あり)

上記2点を持参し、携帯電話ショップに行くことで、後日郵送にて通話履歴が送られてくるため、内容を確認しましょう。

また、会社名義の携帯電話を貸し出している場合も、通話履歴を調べることができる可能性があります。

ただし「会社名義だから、いつでも自由に調べても構わない」と思うことは危険です。社員にもプラバイシーがあります。まずは会社の就業規則や貸与時の同意書を確認しましょう。

事前に

  • 貸与した携帯電話では、プライベートな通話は禁止
  • メールや通話履歴を調査することがある

といった内容を伝え、同意を得ている場合は問題ありません。

そうではない場合は、改めて同意を得る必要があります。

携帯電話の通話履歴調査を希望する前にすべきこと!本当の目的は何?

あなたにとって通話履歴や着信履歴を知ることは、ゴールではないはずです。

また、通話履歴を請求し、内容を確認したとしても、記載されているのは相手の名前ではなく、単なる電話番号です。

つまり、電話番号だけでは、相手を特定することはできません。

記載されている番号に、直接電話をかけることで、相手と話すことは可能です。しかし、その方法はほとんどの場合、トラブルがさらに大きくなるだけだと思っておいたほうが良いでしょう。

例えば、配偶者が頻繁に電話をかけている番号を特定したとしましょう。浮気をしているのでは?と疑うのも無理はないことです。

しかし、直接電話をかけて「別れてほしい」などと言うことはおすすめできません。

「昼夜を問わず頻繁に電話をしている=親密な関係」と思いがちですが、それだけでは浮気とは言えません。また、通話履歴は裁判に提出しても、証拠として認められません。

浮気の証拠を突き止めるための第一歩として、通話履歴を求めていたのであれば、探偵に浮気・不倫調査(離婚)を依頼したほうが良いでしょう。


また、会社名義の携帯電話の使用状況も同じです。事前に調査の同意を得ていない場合は、いくら社長と言えども勝手に通話履歴を調査することはできません。

しかし「私的な通話を行う社員=素行が心配」というのであれば、探偵に企業内調査を依頼するという方法もあります。

つまり、携帯電話の通話履歴調査はあくまで目的達成に向けて動くための、ひとつの手段です。

まずは「どうして携帯電話の通話履歴を知りたいのか」という点を明確にすることをおすすめします。

そうすることで、あなたの目的と本当に必要な調査が見えてくるでしょう。

探偵は携帯電話の通話履歴調査NG!ただし、別ルートからの合法調査で依頼主の目的達成は可能

調査のプロである探偵は、情報や技術を元に、様々な個人情報を入手することが可能です。

しかし、第三者である探偵が個人の携帯電話の通話履歴を調べるには、違法調査が必要となります。そのため、合法的に調査を行っている探偵事務所では、一切引き受けることはありません。

また

  • 依頼主であるあなたが契約している携帯電話(使用者は別)である
  • 会社貸与の携帯電話であり、就業規則や貸与時の同意書に通話履歴調査などを行うことが記載されている

といった場合は、探偵に依頼せずとも、あなた自身が調べることが可能です。

しかし、携帯電話会社が開示する通話履歴に掲載されているのは、通話先の番号や通話の日時であり、個人名はわかりません。つまり、その先の情報を求めている場合は、さらなる調査が必要です。

合法的な調査を行う探偵事務所では、携帯電話番号から個人を割り出す依頼に関して、全てお断りしています。「携帯電話番号から個人情報を調べます!」とうたう探偵事務所は、全て違法行為にもとづくものだと考えてください。

合法的な手段を用いて、依頼主の目的を達成するために調査を行うことこそがプロの探偵だと私たちは考えています。

探偵事務所SATでは、「浮気の証拠を掴みたい」「社員の勤務中の素行を調べたい」「子どもの交友関係を知っておきたい」といった、本来の目的に合わせた調査方法の提案が可能です。

グレーゾーンの探偵事務所や、違法調査の可能性が高い探偵事務所に依頼することで、依頼主の方が罪に問われる可能性もあります。

より問題が大きくなってしまう前に、まずは一度、探偵事務所SATにご相談ください。

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