取引先の信用調査は、経営者にとって不安を取り除く最適な手段です。しかし、実際に行おうとすると判断が難しかったり、そもそも取引先を疑うべき具体的なケースがわからないという人も少なくありません。

この記事では、取引先の「信用調査でわかる内容」「信用調査を行うべきケース」「信用調査の方法」を詳しく解説していきます。

取引先の信用調査をする「理由」と「調べる内容」

まず最初に、取引先の信用調査で調べる内容についてみていきましょう。経営者の中には、「信用調査をすること自体なんとなく気が引ける」という人もいますが、変化が激しい現代社会では、長年のお付き合いがある取引先でも問題を抱えていることがあります。ここでは、取引先の信用調査を行うべき理由と、実際に行われている調査内容について詳しくご紹介していきます。

取引先の信用調査を行うべき理由とは

多くの企業が取引先に求めるのは、安定や安心です。仕事のパートナーとして信頼できたり、お金の面でクリアであることは、企業をまとめる経営者としてはとても気にかかる部分ですね。

しかし、取引先の内部事情が複雑に隠されていたり、最初から経営が危ないことを知らなかった場合、とても安心して取引を続けることはできません。まして、最初からだますつもりの企業が取引先となってしまったら、見破ることも非常に困難です。実際に被害を受けた企業には、次のようなケースもあります。

  • 昔から懇意にしていたので信用していた会社が、突然経営難で倒産してしまった。
  • クリーンな会社経営だと思っていたら、実は反社会勢力とつながっていた。
  • 取引をしていた会社から自社の内部情報を流されて、特許が取れなくなった。
  • 取引先の資金繰りやリストラの噂が流れていたが、取引先に尋ねても問題ないと言われたのでそのまま取引を続けていたら取引先組織が解体され、売掛金を回収できなかった。
  • 表向きは普通の会社だったので取引をしていたが、実は裏で詐欺を行なっており自社の 経営に大きな影響が出てしまった。

このようなケースを回避するためには、少しの不安や心配でも重要視して、できるだけ早く取引先の信用調査を行わなければなりません。取引先の実態や本当の情報を得ることで、噂
に惑わされずしっかりと見極めることができます。取引先の信用調査は、経営者にとって転ばぬ先の杖となるのです。

実際に行われている取引先の信用調査の内容について

次に、取引先の信用調査ではどのような内容がわかるのかをみていきましょう。現在行われている信用調査では、主に以下のような内容を調べることができます。

取引先の資金・企業経営の体力的な部分の調査

簡単に言うと、取引先が潰れたり経営が行き詰まってないかの調査です。具体的な調査としては、以下のような内容です。

  • 取引先の経済的状況(資金繰りや売掛金の未回収の有無など)
  • 取引先の資産状況(不動産や特許といった資産の有無など)
  • 取引先の発注・受注に関する情報(他企業との取引の状況確認など)

取引先が詐欺・危険性のある団体かどうかの調査

新規の取引先の場合、本当に信用していいかどうか迷う時があります。この時、取引先の基本情報を正確に掴むと安全度が増します。具体的な調査としては、以下のような内容です。

  • 取引先が公開している基本情報の裏付け調査(虚偽の情報の有無)
  • 取引先の組織情報や背後関係の調査(暴力団や詐欺団体などとつながっていないか)
  • 取引先の過去の経歴(横領・詐欺・意図的な申告漏れなどの有無)

取引先の経営実態や問題点の調査

今現在問題が表に出ていなかったとしても、今後問題が起こるようでは取引を続けるのは危険です。取引先のありのままの経営実態を知ることも、取引の見通しを立てる上で重要な調査となります。具体的な調査としては、以下のような内容です。

  • 取引先の従業員に関する情報(苦情が多い・反社会的勢力とのつながりの有無など)
  • 取引先の噂や口コミ情報(態度の悪い社員がいた・よくトラブルを起こすなど)
  • 取引先の人員整理に関する情報(リストラ・減俸・左遷など)

取引先の信用調査の1番の目的は、依頼者である経営者の不安を取り除くことです。とくに中小企業の経営では、たった一度のトラブルが大打撃にもなりかねません。少しでも不安に感じることがあったら、早い段階で調査することが大切です。

取引先の信用調査をした方が良い具体的なケースとは

取引先の信用調査をした方良いと思っても、次の一歩に踏み出すのはなかなか勇気がいります。もっと具体的に、「こんなケースの時には絶対に信用調査をやった方が良い」という目安が知りたいという人も少なくありません。そこで、ここではどんな時に取引先の信用調査をやるべきなのか、具体的なケースをご紹介していきます。

取引先に関する悪い噂を聞いた時

実際に取引先の信用調査を行った経営者の中で1番多い理由は、取引先に関する悪い噂を聞いたケースです。具体的な例としては、以下のような内容です。

このような例の多くは人伝てに聞くことが多く、かといって相手に確認しにくいデリケートな問題です。本当ならば大問題ですが、嘘であった場合には取引先の気分を損ねてしまうかも知れません。取引先の信用調査でこのような噂の真実を明らかにしていくことで、経営者が持つ疑問や不安を取りのぞきます。

ライバル会社に自社の企業秘密がバレている時

秘密裏に進めていた筈の企業計画や企業秘密がライバル会社にバレている時、疑うべきポイントの一つが取引している企業です。もし次のようなことがあった場合、もしかしたら取引先が情報を漏らしている可能性があります。

同じ業界では、どうしても取引先がライバル会社とバッティングすることも少なくありません。本来なら取引先の企業は守秘義務がありますが、仕事意識が低い営業マンだとうっかり喋ってしまったり、明らかに買収されてスパイ行為を行う人もいます。取引先が仕事のパートナーとして信用できるかを確かめるのも、信用調査では重要な項目です。

取引先からの連絡やお付き合いが減ったり対応が悪くなった時

長いお付き合いのある取引先だと、頻繁に連絡や会合の機会が設けられたり、業務を優先してもらえますよね。しかし、もし次のようなケースがある場合には、一度信用調査をしてみることをお勧めします。

上記のようなケースで1番多いのは、取引先の企業内で何か問題が起こっている時です。具体的には次のような例になります。

取引先への信用問題は、契約時だけではなくその後のお付き合いでも継続していくものです。信用していた会社なのにおかしいと疑問を感じた時には、あらためて確認するためにも取引先の信用調査をおすすめします。

取引先の担当者の態度や言動が威圧的な時

近年、反社という言葉を聞くことが増えてきました。反社とは「反社会的勢力」の略で、暴力や脅迫、詐欺などの違法行為を組織的に行ないます。社会的な認識は高まってきましたが、それにともない手口も巧妙になり、一般の人ではなかなか見抜くことが出来ません。

しかし、相手の言動や行動を注意深く観察していると、ふとしたところでおかしいと気がつくこともあります。もし取引先の担当者に次のような行為が見られる時には、取引先の信用調査を行なっておくと安心です。

その他の不安なケース

先にご紹介した例以外にも、小さな気づきで信用調査をしたら取引先に問題があったというケースがあります。もし下記のような状況がある時には、確認の意味でも取引先の信用調査を行なってみましょう。

取引先の信用調査の方法は「自力調査」「企業調査会社」「探偵事務所」の大きく3つ

取引先の信用調査は、安定した経営を続ける上で大切な項目です。しかし、具体的にはどのような調査方法があるのか、もし取引先にバレたら問題があるのでは、不安に思う人も少なくありません。ここでは、取引先の信用調査の方法について詳しくご紹介していきます。

取引先の信用調査を自力で行う

思いついた時にすぐ行えるのは、自力による信用調査です。実際に行なったという企業では、次のような方法がとられました。

  • インターネットによる取引先の基本情報の収集。
  • 口コミサイトによる取引先の評価を調べる。
  • 取引先の周辺の人に話を聞いてみる。
  • 参加している商工会議所で情報を聞いてみる。
  • 取引先と付き合いのある企業に話を聞いてみる。

これらの方法は、自力で行えるので費用が掛からずすぐ出来るというメリットがある反面、取引先に気づかれやすいというデメリットもあります。とくに長年パートナシップを気づいてきた取引先だと、かえって機嫌を損ない取引が終わるかもしれません。自力調査では 証拠も取りにくいので、少しでも難しいと感じたら自力調査は行わない方が賢明です。

取引先の信用調査を企業調査専門の会社に依頼する

取引先の信用調査のうち、企業の母体や資産・営業成績などのデータに関する調査を、企業調査専門の会社に依頼するのも一つの方法です。取引先の経営面の体力は、そのまま自社の売り上げにも影響してきます。次のような点で疑問点がある場合には、企業調査専門の会社へ連絡してみましょう。

  • 初めての取引先になるが、支払い能力があるだけの資産があるか知りたい。
  • 取引先の母体企業や、関連性のある団体がどのようなものか知りたい。
  • 経営不振に陥っていないか確かめたい。
  • 取引先が過去にトラブルを起こしていない確認したい。
  • 取引先の評判や経営状況を知りたい。

企業調査専門の会社は独自のノウハウを持っているので、自力調査よりもより正確な情報が得られるというメリットがあります。しかしその一方で、次のような問題点が起こる可能性も少なくありません。

  • 自分の知りたい情報とは少しずれていた。
  • 信用調査をしたことが取引先にバレることもある。
  • 取引先の社員に関するプライベートな調査までは難しい。
  • 経営者が不安に思う部分を理解してもらえなかった。
  • 情報は得られたがその後の方針は相談できなかった。

企業調査専門の会社は、企業関係のデータ収集に特化している分、経営者が持つ漠然とした不安や疑問まで手が回らないこともあります。企業調査専門の会社へ依頼する時には、「どんなことに不安が」「どんな情報を調べれば良いか」という細かな部分をしっかり見定めてから連絡すると良いでしょう。

取引先の信用調査を探偵に依頼する

「なんとなく不安だがうまく言葉にできない」「取引先に関する情報をどこから調べれば良いのかわからない」「企業調査会社では対応できないことを調査したい」という場合には、探偵事務所に調査を依頼することをおすすめします。
探偵事務所に取引先の信用調査を依頼すると、以下のようなメリットがあります。

  • 無料相談から始められるので漠然とした不安や疑問を解消できる。
  • 守秘義務があるので情報が漏れない。
  • 調査方法まで細かく相談できる。
  • 情報を得た後にどのようにすれば良いかアドバイスをもらえる。

取引先に不審感を持っている時は、経営者の心も落ち着かずうまく考えがまとまりません。かといって、誰かに相談することで取引先に情報が漏れてしまうのも危険です。「安心して
相談できる」「はっきりとした調査目的を定められる」
というメリットがあるのが探偵による信用調査なのです。

会社経営という大きな責任を負っているほど、取引先の見極めには大変な気苦労が生じます。どんな些細な気づきでも、もし取引先に不審感を感じた時には、探偵事務所の無料相談を利用して頭の整理をしてみましょう。

まとめ

今回は、取引先の信用調査はどのようなケースの時に行うべきか、調査内容も交えて詳しく解説しました。最後にもう一度内容を振り返り、まとめてみたいと思います。

  • 取引先の信用調査は、相手企業の経営状況や反社会勢力との関係など、取引を安心して行うために必要な調査である。
  • 取引先の信用調査では、相手企業の資産、評判、内部事情、社会的に問題とされる情報まで詳しく調べることができる。
  • 取引先の信用調査は、「相手企業に関する悪い噂を聞いた時」「企業秘密が外部の漏れていた時」「取引先からの連絡やお付き合いが減ってきた時」「相手企業に威圧的な言動や行動がみられた時」など、経営者が不安に思うことが起こった時に行われることが多い。
  • 取引先の信用調査は自力でも行えるが、相手企業に気付かれてしまう可能性があるので専門機関に頼んだ方が良い。
  • 取引先に対して漠然とした不安や不審感があり、うまく考えがまとまらないという時には、探偵事務所に相談して考えをまとめて方向性を定めると良い。

顧客としても業務のパートナーとしても、安心できる取引先を持つことは経営者にとって必須です。少しでも不安がある時には、探偵の無料相談などを上手に利用して、今後の方向性を見定めるようにしてみましょう。