【投稿日】 2018年8月7日 【最終更新日】 2021年10月21日
これから新しい家族となる結婚相手に対してふとした疑問や不信感を持った時、結婚相手の素行・身辺調査を探偵事務所に依頼するケースが増えてきています。
結婚はゴールではなく、そこから築き上げる幸せな未来へのスタート地点。少しでも不安な要素があるのなら事前に知りたいと思うのは、結婚する当人は勿論のこと、そのご家族にとっても当たり前の感情ではないでしょうか。
- 結婚する相手の行動が気になる
- 結婚後の生活に対する漠然とした不安をなくしたい
- 子どもが選んだ相手の詳細な情報を知っておきたい
このような気持ちに整理をつけるために行われるのが、結婚相手の素行・身辺調査です。実際に調査を依頼した人たちのケースを具体的に挙げながら、その内容について詳しく解説していきます。
SAT探偵事務所 京都本部の代表取締役社長。
浮気調査や人探しといった個人向けのメジャーな調査はもちろん、他所では受任できない難度の企業向けの調査(信用調査、与信調査、M&A時等におけるDD 等)や経営コンサルティング業務にも従事している。
結婚調査の必要性!結婚相手の素行・身辺調査が増えている背景
平成28年に発表された厚生労働省の資料を見ると、婚姻件数62万1000組に対し離婚件数は21万7000組となっており、実に3分の1近くの夫婦が離婚しています。さらに、晩婚化が進み初婚となる年齢も上昇傾向にあり、「ようやく結婚したのに離婚しなければならなかった」というケースも少なくありません。
結婚相手の素行・身辺調査は、生涯のパートナーとなる人を慎重に見極めるために必要な情報収集の1つなのです。
離婚になる要素があるかどうかを知りたい
平成28年の司法統計年報によると、離婚の申し立て理由として次のような項目が挙げられています。
- 配偶者との性格の不一致
- 異性関係(浮気など)
- 暴力を振るがわれる
- 精神的な虐待ある
- 浪費する
これらはすべて離婚理由として十分に認められるものであり、結婚生活を破綻させる危険性をはらんでいます。もし正式に婚姻届を出す前にわかっていれば、結婚前に話し合いをしたり、考え直すだけの時間を持つことも可能になります。
出会いが多様化して相手の情報がわかりにくくなっている
お見合いや職場恋愛、気心の知れた友人・知人からの紹介という出会いが主流となっていた頃と比べ、現代では更に複雑な出会いの場が増えてきました。
- 登録制の婚活パーティー
- 合コンや街コン
- ブログやSNSなどインターネットを通じた出会い
こうした出会いに共通しているのは、「相手のマイナス要素がわかりにくい」という点です。
ネットや商業媒体を通じて知り合う相手の情報は、相手のセールスポイントだけがクローズアップされていることも多く、良い面だけに注目してしまいがちになります。いざ結婚が決まってから、次のような事実を知ってショックを受けたというケースも存在します。
- 収入は良いがそのほとんどを趣味につぎこんでいる
- 実は離婚経験者であることを隠されていた
- 両親との同居が前提であることを後から聞かされた
出会いが多様化し情報が溢れている現代だからこそ、結婚相手の素行・身辺調査で真実を知る必要性も増してきています。
複雑化する婚姻関係に不安を持つ両親
結婚は当人同士だけではなく、双方のご家族やご親戚にも影響してきます。お付き合いの段階から相手の素性が分かっていると安心するのですが、結婚までに数回しか顔合わせをしていない両親にとっては、子どもの結婚を喜ばしく思う反面、次のような点が気がかりになってきます。
- どのような土地柄で育った人なのか知りたい
- 経済観念や生活状況の詳細
- 相手のご家族やご親戚の情報など
結婚をした先輩であるご両親には、これから先の人生で起こるかも知れない様々な出来事が予測できるため、どうしても子どもの結婚に対して不安感を持ってしまうものです。それは信用していないということではなく、「子どもに幸せになって欲しい」と願う親心なのかも知れません。
結婚相手の素行・身辺調査を探偵に依頼する理由をケース別に詳しく解説
探偵に結婚相手の調査を実際に依頼した人たちの理由をみていくと、「その点は確かに知りたいかも」と納得するケースが多数存在します。
結婚を前にして幸せな毎日を過ごしていると、ふとした瞬間の相手や言動・行動に違和感を持つことも少なくありません。どのような点に疑問を持ちどのようなことを依頼したのか、それぞれをケース別に解説していきます。
経済的な隠し事があるかどうか
- 結婚相手のお金の使い方がよくわからない
- 高額な商品を簡単に購入してしまう
- 消費者金融からのハガキや封書が届いた
- 結婚前の預貯金を全額渡すよう要求してくる
- 実家の資産額や現在の資産についてしつこくたずねてくる
このような点に疑問を持ち、結婚相手の調査を行う人たちがいます。結婚は生活ですから、当然その生活を支えるお金についての話し合いはあってしかるべきですが、金銭感覚の大きなズレや隠された借金・仕送りなどがあると生活プランも立てられません。
- 結婚相手に金融機関の借金があるかどうか
- ローンの有無と返済額
- 結婚相手の浪費癖について
- 養育費の支払い
- 現在の経済状況について
結婚相手を思う気持ちがあったとしても、いざ結婚してから経済的な問題が起こるとショックも大きく、2人に間に亀裂が入ることもあります。事前にわかる情報があるだけでも、今後の見通しや結婚時期について話しうことができます。
離婚や浮気・好ましくない人間関係など
結婚には、お互いの人間関係が深く影響することもあります。時には望ましくない人間関係により、結婚後にお互いの関係が破綻することも少なくありません。
- 結婚相手の友人から浮気癖があるとの噂を聞かされた
- 卒業した学校の上下関係が厳しく今でも呼び出されている
- 異性との交流が多い
- 結婚相手のSNSやブログの友人登録を辿っていくと内容に不審な点がある
- 過去に犯罪まがいの行為や逮捕歴があるらしい
このようなことをきっかけにして、結婚相手の人間関係について真偽を確かめるために調査を行う人もいます。
- 現在浮気をしていないかどうか
- 反社会的な組織との繋がりがないかどうか
- 結婚生活に影響するような友人関係がないかどうか
- 社会的に好ましくない付き合いがあるかどうか
- 心理的に理解できない趣味や宗教関係のお付き合いの有無
結婚相手との生活は1対1ではなく、そこからお互いの友人・知人にまでお付き合いが広がります。
これは実際にあった例ですが、少し問題があり距離を置いていた新婦の友人が新婚家庭に入り込んできて、日常生活に支障をきたしてきたため結婚生活が破綻してしまったというケースがあります。
例え結婚時に交友関係を切っていたとしても、相手のことをしらなければ突然目の前に現れて火種となるのです。結婚相手の人間関係を調べて把握しておくことで、正式な結婚前に一度冷静になる機会を持ち、結婚生活をつつがなく送るための方法を考えることができます。
結婚相手の仕事先や勤務状況・資格の有無について
有名企業で誰でも知っているという会社の名前を聞くと、そんな立派なところにお勤めしているなんて、と安心感を持たれる方も多いでしょう。また、難しい国家資格や免許などを所持していると言われると、とても立派な人だと評価も高くなります。
しかし、その安心感を逆手に取って虚偽の報告をしているというケースもあります。
- 結婚相手と同じ勤め先の人に話をしたらそんな人は知らないと言われた
- 週の勤務日数が少ない
- 勤め先での悪い噂を聞いた
- 資格や免許の証明書を見たことがない
- 資格や免許があるはずなのに給与に反映されていない
現代では働くスタイルも多様化しているので、会社の名前が出たからといって必ずしも正社員であるとは限りません。資格や免許も同様で、あれば更に信頼感を持つことができますが、だからといって虚偽の報告をされてしまうと、逆に結婚相手に対する不信感に繋がっていきます。
- 結婚相手の勤め先と部署
- 結婚相手の勤務状況
- 結婚相手の勤務先の評判
- 結婚相手が持つ資格や免許などの有無
- 給与形態など
このような調査を依頼する人が気にかけるのは、「嘘を言われていることへの不安」「仕事先を偽らなければならない理由」です。信用を得るための嘘が信用をなくすという結果につな繋がることも少なくありません。
結婚相手の健康状態
ブライダルチェックという言葉をご存知でしょうか。これは、結婚を前にした男女が健康診断をして、結婚に影響するような疾患があるかどうかを確認するものです。
男女ともに晩婚化してきた現代では、こうした事前診断の結果をお互いに見せ合うというケースも多く聞かれるようになりました。しかし、これはあくまで任意で行うものですので、強制的に受けされるわけにはいきません。
- ブライダルチェックを嫌がっている
- 年上の人と結婚するので持病があるかどうかが心配
- どうしても子どもが欲しいので疾患があるかどうか知りたい
- 結婚相手の言動・行動に違和感がある(見えない障害の可能性)
- 精神科の通院歴があるという話を聞いた
このような理由から、結婚相手に内緒で相手の健康状態を調べたいという人が調査を依頼することがあります。
民法では離婚事由として「配偶者の治らない重大な精神疾患」も含まれており、離婚が成立したケースには「結婚相手の病気」が理由に挙げられているものもあります。
本来ならばオープンにしてから結婚の意思を確認するべきことなのですが、結婚したいがために疾患を隠す人がいることもまた事実です。
- 持病があるかどうか
- 治療費がどのくらいかかるのか
- 精神疾患の有無
- 日常生活における病気の影響
- 妊娠が可能かどうか
最近では、目に見えない障害としてADHDやアスペルガー・総合疾患といった疾患がないかどうかを調査したいという方もいます。心身ともに健康なパートナーを探すことも重要ですが、調査をして隠されていた事実と向き合い、お互いの今後をきちんと話し合うという事も大切です。
結婚相手の家族や親族に関する情報
結婚すると自然とお付き合いが始まるのが相手の家族や親戚ですが、結婚前に相手家族に不安や不信感を持ってしまい、調査を依頼するケースが近年増えてきています。
- 義理の両親となる相手の言動・行動が理解できない
- 義理の兄弟となる人が非常識に感じる
- 食事のマナーや会話の内容に違和感がある
- 結婚前からお金の話ばかりしてきて困惑している
- 風習や考え方が違い過ぎて不安
「俗に言う嫁姑問題か」と思われるかも知れませんが、実はそれだけでは済まないケースに巻き込まれた方もいます。
- 親族に強制的に宗教に入信させられそうになった
- 義理の兄弟が引きこもりで相手の両親がこちらに面倒を見させようとする
- 本人の許可なく勝手にローンの名義を使われた
- 名家を装っていたが実は多額の借金があり返済を押し付けられそうになった
- 親族に反社会的団体に所属している人がいた
このような親族関係の問題は、結婚前のお付き合いでは距離を置かれていてわかりにくいものです。今後の結婚生活を考えて、何も問題がなくても調査を依頼するというケースも増えてきました。
特に結婚相手が離婚を経験していた場合、親族関係が問題で離婚に至ったという場合もあります。ふとした不安や心配がある時には、安心を得るつもりで調査を依頼するのも良いでしょう。
結婚相手に対する不安や疑問を解消するための方法とは
これから一緒に暮らしていく相手に対して、不安や疑問を直接ぶつけてみるのは難しいですよね。かといってそのままにしておくのも、精神的に落ち着かず気になってしまいます。
結婚相手に対して不安や疑問を持った人がどのような方法で解消したのか、実際のケースをみていきましょう。
共通の友人・知人にそれとなく相談してみた
結婚相手の言動・行動に違和感がある時、共通の友人・知人に話を聞いてみるという方法を取る人が多いです。自分の身近な存在であることも安心に繋がるため、精神的な落ち着きを取り戻すという意味では一番選ばれる方法かも知れません。
しかし、共通の友人・知人に相談する方法には次のようなデメリットがあります。
- 友人や知人が最初から口止めされている可能性がある
- 自分が不安や疑問に思っていることを相手にバラされてしまう
- 必ずしも協力してもらえるとは限らない
相手に内緒で調べたい場合、友人・知人では知られてしまう可能性が高くなるため、事実を隠されたりなんとなくうやむやになってしまうことも少なくありません。結婚という人生において重大な決断をするために行う調査は、相談相手も慎重に選ぶ必要性があります。
双方の両親を交えて話し合った
結婚に対する不安や問題点を、双方の両親を交えてオープンに話し合う方法を取られる方もいます。結婚は親族間の繋がりも生まれますので、両家のしきたりや結婚する2人のこれまでの生活環境など、詳細な部分での不安を解消するためには最適と言えます。
しかし、この方法で完璧に相手を見極められるかというと、少し難しい点も出てきます。
- 結婚相手とその両親が本音で話し合うかどうかわからない
- 家族ぐるみで隠し事をする可能性がある
- ご近所の噂と食い違う点が多い
- 結婚自体を反対されるかも知れない
- 話し合いをしたことでお互いの印象が悪くなり結婚後に関係がギクシャクする
最初から両家揃って本音で真実を話し合えれば一番良いのですが、どのご家庭でも必ずそうとは限りません。場合によっては、結婚相手とそのご両親が疑われたことに腹を立て、破談となるケースもあります。
包み隠さず話し合うことも大切ですが、相手に気づかれないように真実を知ることで、争いを最小限に食い止められるのです。
探偵事務所に相談して調査をお願いした
結婚相手に対する不安や疑問を、探偵事務所に相談するという人もいます。そのきっかけは様々ですが、実際に依頼した人のほとんどが「探偵事務所に依頼するメリットと必要性」を実感しています。
- もし浮気が本当だったら婚約破棄したいので確実な証拠が欲しい
- 調査をしていることを相手に知られたくない
- 結婚相手の離婚歴と子どもの有無を知りたいが自分では難しい
- 子どもが結婚相手を連れて来たが、あまり良い印象ではないので詳細を子どもに知られないようにして調べて欲しい
- 結婚相手の両親の印象とご近所の噂にかなり食い違いがあるので真相を知りたい
これらの項目から見えてくるのは、結婚相手に関する調査の「難しさ」「絶対的な守秘」「今後への配慮」です。確かに、個人的に調査が難しい内容を相手に知られることなく行うのは困難ですし、もし不安や疑問がただの思い込みだった場合、結婚自体を取りやめるといった状況にもなりかねません。
「調査する相手に嫌な思いをさせることなく真実を知る」ためには、探偵事務所に婚前調査を依頼することも視野に入れる必要性があります。
まとめ
結婚相手の婚前調査について、詳しく解説してきましたがいかがでしたでしょうか。最後にもう一度内容をまとめてみましょう。
- 事前に離婚の要素がないかどうかを調べたり、相手の情報や隠されている事実を知るための婚前調査がふえてきている。
- 婚前調査では「経済面」「交友関係」「仕事や勤務状況」「親族関係」「相手の健康状態」という項目が多く、結婚後の生活に影響がある部分が調査対象となる。
- 友人・知人や双方の親を通して調べることも出来るが、婚前調査には「調査の難しさ」「相手への絶対的な守秘」「今後の生活への配慮」がともなうので、探偵事務所に依頼するケースが増えてきている。
婚前調査の背景にはあるのは、「幸せな結婚生活を送りたい」というささやかな願いです。納得のいく結婚となるよう、不安や疑問を事前に解消する方法として婚前調査を行う事も視野に入れてみましょう。
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