【投稿日】 2018年9月18日 【最終更新日】 2021年10月21日

結婚という幸せな将来をちらつかせながら、お金や資産を奪い取る結婚詐欺師。相手に夢中になっているとどうしても気づくのが遅くなり、騙された本人だけではなくその家族の心にまで深い傷を残します。

結婚詐欺師にはどのような手口・特徴があるのか、具体的な例を挙げながらその見分け方を解説していきます。

結婚詐欺師の見分け方!疑うべき兆候の具体例

結婚を前提としたお付き合いをしていると心にフィルターが掛かったようになり、なかなか相手を冷静に観察することが出来ません。しかし、ふとした瞬間の行動や言動には確実に結婚詐欺の兆候が見られるのです。

では、どのような点に注目しなければならないのか、その具体的な例を挙げていきましょう。

預貯金や資産額などについて尋ねてくる

結婚詐欺師の一番の目的は、相手が持っている預貯金や資産です。さりげなさを装いながら、日常会話にまぎれるように預貯金や資産額などを尋ねてきます。

  • 結婚式や新婚旅行に関係する費用にからめて
  • 結婚後の具体的な生活プラン立てることを理由にして
  • 持ち物の値段や住んでいる場所の家賃や相場など

結婚という現実的な前提があると、必要性を感じて預貯金や資産額などを教えてしまう人も少なくありません。しかし、付き合って間もない段階から具体的な金額を気にするような場合には要注意です。

お金が必要な状況が頻繁に起こる

付き合い始めてからお金が必要な状況が頻繁に起こり始め、借金の申し込みがあるのも結婚詐欺の兆候です。

  • 会社での失敗の穴埋め
  • 経営の資金繰りで足りない部分の借金の申し込み
  • 家族や親族の治療費が必要

借金の話が出るまでは真面目で誠実な人物を装い、十分に信用度を高めてからお金の話をするため、相手に夢中になっているとなかなか疑うということが出来ません。結婚詐欺であることを見破りにくくするため、あえて借用書を用意することもあります。

証拠が残りそうなことを嫌がる

本当の身元がバレないよう、様々な言い訳をして証拠を残さないようにするのも結婚詐欺の兆候です。

  • 一緒に写真を取りたがらない
  • 動画を撮ることを拒否する
  • 写真を撮る時にわざと変な顔をしたりふざける

写真そのものが嫌いな人もいますが、それにしてもまともに写っている写真が一枚もないケースというのはなかなかあり得ません。お付き合いをしている間は気がつかないのですが、いざ結婚詐欺だと気がついて写真を探してみても、顔がはっきりと写っている写真がなかったという例もあります。

結婚の話は出ているが具体的な部分が進まない

結婚詐欺の場合、都合の良い部分は話を進め都合の悪い部分ははぐらかすという特徴があります。ブライダルサロンへ一緒に行ったり式場探しをしたりなど、結婚詐欺師1人で対応出来る部分に関しては話を進めますが、誰かに会わせるといった内容の話になると途端にはぐらかす傾向があります。

  • 相手のご両親や親族との顔合わせの日にちが決まらない
  • 友人や知人に紹介して貰えない
  • 仲人となる相手の上司に挨拶をさせて貰えない

中途半端に結婚への準備が進んでいるため気がつきにくいかも知れませんが、このような項目が一つでも当てはまるようなら要注意です。

実家や親戚の情報があやふや

結婚するとお互いの実家や親戚とのお付き合いも始まりますが、結婚詐欺師にとっては都合の悪い部分であることから、以下のようなことを良く言い訳に利用します。

  • 両親は早くに亡くなり兄弟もいない
  • 両親も親戚付き合いがなく天涯孤独である
  • 施設に預けられていたので実家も親戚もない

実際にこのような状況の人もいるため無闇に疑うことがためらわれるかも知れませんが、結婚詐欺師が相手を騙すために利用するケースも多いのです。

結婚詐欺かどうか判断が難しい場合には、まずは婚前調査をしてみるのも良いでしょう。

結婚詐欺師の見分け方!「男性・女性・外国人」ケース別に見る結婚詐欺の手口・特徴を解説

次に、結婚詐欺の手口について具体的な例を挙げて解説していきましょう。結婚詐欺と一口にいっても、男性を騙す・女性を騙す・外国人が日本人を騙すなどケース別に分かれており、その手口も相手に応じて違ってきます。

それぞれのケースの特徴をよく理解して、自分のケースに当てはめてみましょう。

男性が女性を騙す時に多い結婚詐欺の手口・特徴

まず最初に、男性の結婚詐欺師が女性を騙す手口をご紹介します。結婚を夢見る女性にとって、理想とする条件が多く当てはまる男性ほど魅力的に感じますが、男性の結婚詐欺師はそういった女性の心理を利用した手口を使います。

以下の項目に心当たりあるようでしたら要注意です。

紳士的な態度で女性を安心させる

男性の結婚詐欺師は、紳士的で女性を安心させる人物を装う傾向があります。人当たりがよく朗らかで、それなりに高級な身なりをしているとつい全面的に信用してしまいがちですが、そこを上手く利用している結婚詐欺師もいることを理解する必要があります。

女性にとって魅力的な経歴を語る

高学歴・高収入・憧れの業界や仕事・海外赴任の経験や帰国子女など、女性にとって魅力的な経歴を語るのも男性詐欺師の手口です。結婚することで憧れている世界に住めるという可能性が、女性の判断力を鈍らせます。

結婚を焦っている女性を狙う

結婚の適齢期を過ぎて焦っている女性を狙うのも、男性の結婚詐欺師の手口です。特に結婚相談所や婚活パーティーなどに参加する女性が狙われる傾向にあり、事前に登録された情報から詐欺の相手を探すこともあります。

現実的な金額の要求から始める

結婚詐欺といってもすぐに高額な金額を要求するわけではありません。「5万円貸して欲しい」「10万円必要になった」と出せる範囲の金額から要求が始まり、その金額が徐々に大きくなっていくのが手口の特徴です。

段階を踏んで安心させ借りる金額を多くする

ちゃんと借用書を用意したり借りたお金を返すことで女性を安心させ、「この人はちゃんとお金を返す」という信頼関係を作った後に金額を多くします。信用しきっている女性は疑うことが難しいですが、その信用を利用するのが男性の結婚詐欺師の手口です。

女性が男性を騙す時に多い結婚詐欺の手口・特徴

次に、女性の結婚詐欺師が男性を騙す時の手口をご紹介します。女性の結婚詐欺師で一番多いのが、男性の心情に訴えるという手口です。男性の弱い部分を巧みに利用してくるので、騙される男性もなかなか結婚詐欺であることを受け入れないこともあります。

そのような時には周囲の人が第三者から見た詐欺の証拠を集め、客観的に騙されている男性に説明する必要があります。

親身で家庭的な女性を演じる

女性の結婚詐欺師の多くは、親身で家庭的な女性を演じます。服装や身だしなみも決して派手ではなく、清潔感のある堅実な身なりで母性を漂わせるので、騙される男性も安心して相手に夢中になります。

苦労話などで相手の同情を誘う

不幸な事情を背景にした苦労話などで男性の同情を誘い、助けてあげたいと思わせるような女性をアピールします。しっかり者で芯の強さを持っていることも、男性が結婚詐欺を疑わないポイントになります。

健気さをアピールして金銭的支援をうながす

自分でなんとかしてみる、という健気な部分を男性に見せることで、守ってあげたい・助けてあげたいという気持ちを持たせて金銭的支援をうながします。自主的にお金を渡すことになるので、男性側が騙されたと気がつくまで時間が掛かるケースです。

独り身の老人や女性経験の少ない男性を狙う

独り身で寂しい老人や女性とお付き合いした経験が極端に少ない男性に近づき、性的なアピールまで含めて男性を騙します。身体のつながりがあることが男性側の判断を更に鈍らせ、周囲の人が心配しても聞き入れないケースもあります。

相手が自分の意志で貯金や資産を渡すように仕向ける

男性を十分に信用させ、自らの意志で貯金や資産を渡すように仕向けるのも女性の詐欺師に多い手口です。実際あったケースでは、公正証書まで作成して資産を譲るよう男性側に手配させたものもあります。騙された男性は最後まで女性を信用していますので、客観的な証拠を揃えて納得させることが重要です。

外国人による結婚詐欺の手口・特徴

国際交流が盛んになった現代では、外国人による結婚詐欺も多くなってきています。言葉や文化が違うだけに意思の疎通も難しく、もし騙されたとしても海外へ逃げられてしまうと追いかけることも叶わなくなるため、お付き合いの段階で少しでもおかしいと思った時には注意が必要です。

日本人が持つ海外への憧れを利用する

日本人の海外に対する憧れは大変強いものですが、お金を必要とする外国人にとってはその憧れが利用対象となります。

結婚して海外で暮らすという夢の元にお金を出し、一度帰国すると言って二度と連絡が取れないといったケースもあります。例え結婚が前提であったとしても、お金を渡す・振り込むなどの行為は慎重にならなければいけません。

母国での大変さや日本での苦労をアピールする

「母国にいる家族や親族を支えるため」「日本の物価が高く仕送りが間に合わない」という理由でお金を要求するケースです。結婚したら家族だからと思いお金を渡したあと、仕事をやめて行方不明になったり、帰国してしまい追いかけることも不可能となることがあります。

外国であることを利用した口実で金銭的支援を要求する

「海外に新しい会社を立ち上げる」「友人の会社の役員になった」という理由で金銭的支援を要求するケースです。

結婚相手が海外で会社の役員になる、という大きなチャンスに騙される人も多く、実際に調べても言葉がよくわからないといった人も少なくありません。架空の会社のサイトを作ったり海外の友人に協力して貰っての大掛かりな結婚詐欺の場合もありますので、結婚と投資は別物と考えて事前によく調べることが重要です。

結婚詐欺にあわないためにできることとは

結婚を前提にお付き合いしている人を、最初から詐欺かも知れないと疑う人はいません。しかし、結婚を前提にしていることに安心してしまい、気がついたら結婚詐欺だったというひとは少なくありません。

では、結婚詐欺に合わないためにどのような点に注意するべきなのか、具体的な方法をご紹介します。

結婚相談所や婚活パーティーでの出会いは要注意

結婚相談所や婚活パーティーといった、個人情報を登録する形式の出会いは要注意です。確かに、企業が仲介役に入る出会いは安心感もありますが、実は次のような危険性もあるのです。

  • 会員であれば閲覧可能なため、結婚詐欺師が情報を閲覧してターゲットを探せる。
  • 会員登録は自己申請となり、探偵などの身元調査が入るわけではない。
  • 身分証明書などを偽造するので、企業側が結婚詐欺師を判断することは難しい。

つまり、結婚詐欺師がターゲットを見定めるために結婚相談所に登録し、騙す目的で相手に近づき結婚詐欺を行うことが可能なのです。実際に、結婚相談所で知り合った男性に不信感があり、調べたところ詐欺師だったというケースも増えてきています。

登録している人すべてが詐欺師というわけではありませんが、「企業が間に入っているから大丈夫」という考えがある人は気をつけなければいけません。少しでも気になることがあったら、詐欺かどうかだけでも調べてみると良いでしょう。

家族や周囲の人が相手をよく観察してみる

お付き合いしている本人が相手に夢中になっていると、周りの人が疑問を持つような点も気にしないことがあります。

  • お金の貸し借りに関すること。
  • 相手の家族や親戚について。
  • 相手のちょっとした言動や行動の違和感など。

その疑問をお付き合いしている本人に伝えたとしても、詐欺師に夢中になっている間は逆に怒らせたり喧嘩となってしまうこともあります。しかし、実際に騙された後では後の祭りです。

気がついたことはその場でメモをしたり証拠を残しながら、本人に気づかれないように調べてみるのが良いでしょう。

第三者の意見を取り入れる

幸せな結婚を目の前にしていると、相手が結婚詐欺師かも知れないという事実をなかなか受け入れることはできません。これは実際にお付き合いしている本人は勿論のこと、それを見守っている家族や友人にしても同じでしょう。

冷静な判断をするためには、第三者からの意見を取り入れて客観的な視野を持つことが大変重要になります。結婚詐欺の確実な証拠がある場合には、警察・弁護士などに相談することも良いでしょう。

確実な証拠がないという場合には、証拠集めまで含めて探偵事務所に相談することもできます。結婚詐欺を疑う原因となった相手の行動や言動など、相談する内容をあらかじめまとめておくとよりスムーズになりますので、下記のページを参考にして事前準備をしてみましょう。

まとめ

結婚詐欺師を見分ける方法について、ケース別に詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。最後にもう一度内容をまとめてみましょう。

  • 結婚詐欺師は「預貯金」「資産」についての情報を知りたがる。
  • 結婚詐欺師は証拠となるような写真や動画を嫌がる傾向にある。
  • 結婚詐欺師は具体的な結婚準備になると話をはぐらかす。
  • 結婚詐欺は「男性」「女性」「外国人」とそれぞれのケースで特徴的な手口がある。
  • 結婚相談所などでの出会いは注意が必要。
  • お付き合いしている本人が気がつかない場合は周囲の人がよく観察する。
  • 第三者の意見として「警察」「弁護士」「探偵事務所」に相談してみる。

せっかくの出会いが悲しい結果とならないためには、気づいた時にできるだけ早く対処する必要があります。少しでも気になる点があったら、まずは気軽に無料相談を利用してみましょう。

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