子供の家出は、親や保護者にとって大きな不安と焦りを感じる出来事です。それだけに、何からどう動けばいいのかわからず、混乱を起こす人も少なくありません。しかし、年齢が低いほど危険に巻き込まれる可能性が高くなるため、緊急性が問われるのが子供の家出です。

では、家出をした子供に対して保護者はどのような対処法が取れるのか、具体的な例を交えて解説していきます。

娘・息子が帰ってこない、音信不通、子供の家出に繋がる原因と心理的状況を考える

警察が発表している資料を見ると、減少傾向にはあるものの10代以下の子供が家出をする人数はいまだに高く、1万7千人以上もの行方不明者届が受理されています。

自立する年齢ではない子供が、それでも家出を選択する心理状況にはどういったものがあるのか、それを読み解きながら保護者がやるべきことを探ってみましょう。

「ここにいたくない」の気持ちが現れている子供の家出

実際に家出した子供の原因には、以下のような例が挙げられます。

  • 親とケンカして「出て行け」と言われ飛び出した。
  • 家庭内で虐待されて身を守るために家出した。
  • 親に怒られるのが怖くて帰れずにいた。
  • 学校でのいじめが苦しくて家出した。
  • 友達といることの方が楽しくて帰宅しなかった。
  • 親が厳しくて息苦しかったので家出した。
  • 好きな人と離れたくなくて帰宅しなかった。

一見するとそれぞれ別の理由にも見えますが、これらの原因に共通しているのは「ここではない場所への逃避」です。目先の問題に集中しているため後先を考えられず、自分から危険な方向へ向かう危うさを秘めています。

このような理由に対し、「甘えだ」「無責任だ」と感じる保護者も多いのですが、子供の家出だからこそ原因が心と直結しています。年齢が幼いほど言葉にすることが難しいため、それが行動となり家出に発展することも少なくありません。

プチ家出を放置していると大変危険

子供の家出で保護者が特に注意しなければならないのは、プチ家出と呼ばれる「小さな家出の繰り返し」です。特に中学生・高校生といった思春期の子供に多く、保護者の中には「放っておいてもいつも帰宅するから」という人も残念ながら存在します。

しかし、保護者側のこういった行為は監督義務違反ととらえられ、子供に万が一のことがあった場合罪に問われる危険性をはらんでいます。

女の子のプチ家出による「神待ち行為」の危険性

SNSなどで「神待ち」と言われる呼びかけを行い、自分を泊めてくれる人を探す行為。性交渉目的で女の子を泊める男性も多く、最悪の場合は強姦や風俗店への強制労働といった犯罪行為に繋がる可能性がある。

男の子のプチ家出による犯罪行為の危険性

お金を手に入れるために暴行や強盗といった犯罪を犯したり、反社会団体の違法行為に手を貸してお金を稼ぐ可能性があり、最悪の場合には補導(逮捕)されてから始めて保護者が気がつくというケースがある。

未成年者の家出は、決して子供だけの責任では済みません。もし犯罪に巻き込まれてしまった場合、家出した子供は勿論のことその保護者にも大きく影響が出てくるのです。このような最悪な結末にならないためには、子供が家出したとわかった段階から早急に対処し放置しないことが大変重要となります。

子供の帰宅がゴールではないことを理解する

子供の家出は、発見することがゴールではありません。問題なのは、子供が家出をするに至ったその原因を取り除き、二度と家出をしないためにはどのようにするべきかを一緒に考えることです。場合によっては、家族間での話し合いでは解決できない可能性もあります。

実際に家出した子供との話し合いにおいて、以下のような場所に相談し解決策を模索したというケースもあります。

  • 民間のカウンセリングに家族で参加する。
  • 児童相談所や公的機関の相談窓口を利用する。
  • 学校を交えて話し合い子供が安心する解決方法を模索する。

家出という大きな出来事の後では、子供だけではなく保護者も大変な心労を抱えている状態です。決して家族だけで無理をすることはせず、第三者の力を借りながら問題解決するようにしましょう。

連絡がつかない・行き先が不明、家出した子供に対し保護者だからこそ出来る捜索方法とは

家出した子供の捜索に必要なのは、行き先の手がかり探しや情報集めです。そのやり方は様々ですが、保護者だからこそ出来る捜索方法を知っておくと、より多くの重要な情報が集めやすくなります。では、保護者がやっておくべき捜索方法にはどのようなものがあるのか、その詳細をみていきましょう。

基本となる捜索の流れを理解しておく

まずは基本となる捜索の流れを簡単に解説していきます。この流れを押さえるだけでもすぐに動くことが出来ますので、一つ一つを確認しながら行動してみましょう。

家出した子供の携帯電話に連絡を入れ続ける

家出をした子供が携帯電話を持っている場合には、電話やメールなどの連絡を入れ続けてみましょう。保護者からだけではなく、子供の友人や知人に協力をお願いしてみるのも良いでしょう。

携帯電話のGPS機能を利用して場所を探ってみる

携帯電話の機種によっては、GPS機能がついていることがあります。可能であればその機能を利用し、子供の現在地を探るようにしてみましょう。

家出した子供の持ち物を調べて手がかりを探す

家出した子供の部屋を捜索し、持ち物を調べて家出に繋がる原因や行き先の手がかりを探ります。書き置きや遺書などがないかどうかも確認し、少しでも気になるものがある場合には手がかりとして保管するようにしましょう。

家出した子供と繋がりがある場所へすべて連絡を入れる

学校・塾・習い事など、家出した子供が通っていたり繋がりがある場所すべてに連絡を入れ、子供に関する情報を集めるようにしましょう。話をして気になる点はメモに残すように心がけ、子供の捜索に関する協力もお願いするようにします。

家出した子供の友人・知人宅や親戚宅を訪ねてみる

子供の友人・知人や親しい親戚を訪ね、子供が顔を出していないかどうかを確認します。その時にいなくても後から訪れる可能性もありますので、その時には保護をお願いするようにしましょう。

家出した子供がよく行く場所を探してみる

家出した子供が普段からよく出向いていた場所を探します。公園・散歩コース・図書館などの公共施設・スーパーやコンビニといった店舗・カラオケ・ファミレス・ゲームセンターなど、少しでも立ち寄ったり噂を聞いたことがある場所はすべて探すようにしましょう。

警察に行方不明者届を提出する

警察に行方不明者届を提出し、子供の捜索をお願いします。特に家出した子供が13歳以下の場合は、緊急性がある特異行方不明者としてすぐに警察も動きますので、子供の顔写真や身長・体重・いなくなった時の服装といった基本情報も忘れずに提出するようにしましょう。

探偵事務所などの第三者機関に相談する

自力での捜索や手がかり集めなどが難しいと思う場合には、早い段階から探偵事務所などの第三者機関に相談し、早期発見出来るように心掛けましょう。

必ず警察へ相談して連絡を取り合うようにする

警察への相談と届出は、保護者が行うべき行動の中で非常に重要な点となります。

  • 相談実績があること。
  • 連絡を取り合い続けていること。
  • 少しでも可能性がある手がかりを提供し続けること。

こうした行動の積み重ねが警察側への良いうながしになる他、保護者としてやるべき責務にも繋がります。また、警察に届け出が受理されると情報が全国規模で回るので、警ら中の聞き込みといった情報が入りやすくなるのも利点です。

警察に相談することを躊躇してしまう人も多いのですが、特に子供の家出の場合は保護の面でも欠かすことが出来ませんので、必ず警察へ相談して連絡を取り合うようにしておきましょう。

携帯電話の履歴を契約会社から取り寄せる

家出した子供が所持している携帯電話が保護者名義で契約されている場合、携帯電話の履歴を契約会社に連絡して取り寄せることが出来ます。つまり、最新に近い通話履歴を手に入れて電話番号を調べることで、どのような人物と繋がっているかがわかる可能性があるのです。

通話の内容がわからなくても、通話している相手が誰なのかを調べてそこから手がかりを得ることは出来ます。契約している会社によって取り寄せる方法が異なってきますので、事情を話して子供の通話履歴の取り寄せをしてみるのも良いでしょう。

家出した子供の銀行口座の確認

家出した子供が銀行口座を持っている場合、その銀行口座の動きを見ることで手がかりを掴めることがあります。

例えば子供の学校関係の引き落としや積立などの関係で通帳を所持している場合、子供がキャッシュカードを持ち出したとしても通帳記入をすることで記録が記載され、そこから居場所を特定することが出来るのです。

通帳を記入して金額に動きがあれば、無事でいるかどうかの確認をすることが出来ますので、家出した子供がキャッシュカードを持ち出している場合には通帳記入をしてみましょう。

保護者のクレジットカードの確認

もし保護者のクレジットカードが無くなっている場合、暗証番号を利用してお金をキャッシングするという可能性があります。クレジットカードそのものでなくても、クレジット機能がついたETCカードなどは買い物もキャッシングも可能なため、車に置きっ放しにしていた場合には知らないうちに家出をした子供が持ち出すこともあり得るのです。

もしクレジット機能がついたカードが一枚でも紛失している時には、使われている形跡があるかどうか使用履歴を調べてみましょう。

パソコン内に残されているデータを確認

子供が使用しているパソコンのパスワードがわかっていると、ネットでの検索内容やメールのやり取りなどから家出の手がかりを掴めることがあります。特に検索内容は履歴が消えていても検索予測機能で過去に打ち込んだワードがあらかじめ出るので、どのような内容を検索したのかがわかるのです。

また、家出した子供の携帯電話のバックアップデータを見ることが出来れば、写真・動画・連絡帳といった内容を調べることも可能です。少し難しいかも知れませんが、捜索の手がかりとなることもありますので確認してみましょう。

部活やPTAの連絡網を利用して情報を拡散する

未成年者で学校に通っている子供が家出をしている場合、参加している部活やPTAにお願いをして情報を拡散してもらうのも大変有効です。現在では携帯でグループの連絡網を作っているケースも多く、一つの書き込みをするだけで多くの人に一斉に情報を流す事が出来ます。

また、PTAは通っている学校だけではなく幅広い地域と繋がっているため、学区外にも情報を流せる他、多くの人に協力をしてもらえる可能性があります。特に小学生以下の子供が家出をしている場合には、緊急性を考えてより早い保護が重要となってきますので、早い段階から多くのひとに呼びかけて早期発見出来るよう動いてみましょう。

家出した子供の将来を考えて保護者が注意すべき点

家出した子供の帰宅は、保護者にとって一番の望みです。しかし、本当の解決は子供が帰宅した後から始まります。せっかく帰宅しても、家庭や周囲の環境に対して居心地が悪いと思ってしまうと、子供が再び家出をする可能性が出てきます。

では、家出をした子供が帰宅したその後まで考えて、保護者はどのような点に注意をして捜索をするべきなのか、その具体的な例をみていきましょう。

子供の年齢や性格・状況を考えた対応が必要

「ここにいたくない」という気持ちの表れである子供の家出は、帰宅後の環境が重要となります。つまり、せっかく帰宅してもその場所が居心地が悪いと判断すると、子供が再び家出をする可能性があるのです。実際にあったケースでは、次のような例が挙げられます。

  • 親の不仲やDVが原因で家出をしたが、帰宅しても状況が変わっていなかった。
  • 学校のいじめが原因で家出をしたが、家族も周囲も理解をしてくれなかった。
  • 家出の噂が広がってしまい、冷やかされたり距離を置かれてしまった。
  • ビラ配りなどで顔写真が出回って嫌な思いをした。
  • 知らない人にまで声を掛けられて恥ずかしい。

まだ未成年者の子供の世界は大変狭く、近所や学校といった身近な場所で大きな噂になってしまうと、「ここではないどこか」を求めて家出を繰り返してしまうのです。

このような危険を避けるためにも、見つけ出すことだけに集中してやみくもに情報を拡散するようなことを避け、家出をした子供の年齢や性格・家出の原因などを考慮した上で適切な捜索方法を取り、帰宅後にも安心して暮らせる環境を整える必要があります。

小さな家出の段階から対処を怠らないようにする

「帰宅するから大丈夫」という気持ちを保護者が持っていると、子供の行動はエスカレートしていきます。ただの遊びだけでは済まない問題が起こってしまうと、子供の将来は大きく変化してしまうのです。

  • 夜遊びがエスカレートして補導され、少年院に入所してしまった。
  • 興味本位で「神待ち」をしたら強姦され、望まぬ妊娠をしてしまった。
  • 保護者の放置が監督義務違反と判断され、子供を児童相談所に預けられてしまった。

このような結果にならないようにするためには、小さな家出の段階から警察への相談・捜索をお願いしたり、探偵に依頼して家出中の子供の素行調査をして貰うなど、対処を怠らないようにすることが重要です。

守秘義務の確保には探偵事務所への依頼が有効

子供の家出の捜索方法の中には、どうしても不特定多数に情報を公開したり協力をお願いするといった場面が出てきます。しかし、先述した通り子供の年齢や性格によっては、情報が拡散することが必ずしも良いとは限りません。

  • あまり噂が広がらないうちに見つけてあげたい。
  • 早急に発見して日常生活に影響を出にくくしたい。
  • 子供の行動を把握して何が問題なのか原因を探りたい。

このような状況の時には、探偵事務所へ捜索を依頼することが大変有効です。

探偵事務所には守秘義務があり、依頼者の個人情報や依頼内容が外部に漏れることがありません。また、プロならではの調査は他人に気づかれにくく、情報の拡散が最小限で済むので、将来へ向けた再出発に大きな影響を出す可能性は低くなります。

第三者に話すことで頭の中を整理する良いきっかけにもなりますので、まずは無料相談から始めてみましょう。

まとめ

家出した子供に対し保護者が出来る捜索方法について、詳しく説明してきましたがいかがでしたでしょうか。最後にもう一度内容を振り返ってみましょう。

  • 子供の家出は「ここにいたくない」という思いが現れていることが多く、危険性が高い。
  • プチ家出を放置していると、保護者が監督義務違反となる可能性がある。
  • 娘や息子が犯罪に巻き込まれないためにも、プチ家出は見逃さず早急に対処する。
  • 「子供の通話記録の請求」「子供の通帳記入」「部活やPTAの連絡網を通した情報の拡散」は、保護者の立場だからこそ出来る捜索方法である。
  • 子供の家出は帰宅した後からが重要であり、子供が安心して将来へ向けた再出発が出来る環境を整える必要がある。
  • 子供の年齢や性格によっては、情報が拡散し過ぎたことで居心地が悪いと感じ、再び家出をする可能性が出てくるので、捜索方法は慎重に選ばなければならない。
  • プチ家出の段階から警察への相談や探偵の素行調査などを行い、行動を把握して対処を怠らないようにする。
  • 子供の将来を考えて情報の拡散を最小限に食い止めたい場合には、探偵への依頼も考慮すると良い。

子供の家出は保護者にとって大変辛いものですが、家出をした子供もまた、保護者に言えない心の痛みを抱えています。家出をした時の状況や原因をよく見極めながら、早期発見と家出の再発防止の糸口を探っていきましょう。